32 / 94
第六章 峻が好き
「雫、もう俺以外に触れさせるな」
しおりを挟む
「雫?」
彼はベッドから起き上がり私の元へ駆け寄った。
そして私の手を引き寄せ抱きしめた。
「夢じゃないよな、雫、戻って来てくれたんだよな」
彼は何度も確かめるように、私に問いかけた。
「峻が許してくれるなら」
私は琉にキスを許してしまった事をちゃんと話しようと思っていた。
でも峻にとって私は契約の関係だから、ちゃんと婚約者の振りをしてくれれば、何の問題も無いのかもしれない。
「許すも何も、俺が雫を守ってやれなかったからな」
私はこの機会に唯香さんとの事を聞こうと口を開いた。
「私は峻に信じろって言われたのに、週刊誌の記者の情報に惑わされて、唯香さんとの事を疑いました、唯香さんが妊娠していると聞かされ、峻の子供なら婚約するのは私ではなく、唯香さんだと思ったのです、だから、私はここに居るべきではないと判断したんです」
峻は私の話に耳を傾けていた。
「マンションを出ようとした時、琉が私を迎えに来て、行くところもなかったので、琉のマンションへ行きました、そしてキスを許してしまいました、その時はっきりわかったんです、私が求めているのは峻だって」
峻の表情が強張った。
そして、私の手を引き寄せ唇を重ねた。
峻の舌が入り込んで、今までに無い烈しいキスを私に浴びせた。
呼吸が苦しくなり、峻の胸を押して唇が離れた。
「雫、もう俺以外に触れさせるな」
峻はそう言って私の唇を指で触れた。
「全て俺のものだ」
峻は私を引き寄せ強く抱きしめた。
いつもは私の体調を気遣ってくれるが、今日は彼らしくない態度が気になった。
彼はベッドから起き上がり私の元へ駆け寄った。
そして私の手を引き寄せ抱きしめた。
「夢じゃないよな、雫、戻って来てくれたんだよな」
彼は何度も確かめるように、私に問いかけた。
「峻が許してくれるなら」
私は琉にキスを許してしまった事をちゃんと話しようと思っていた。
でも峻にとって私は契約の関係だから、ちゃんと婚約者の振りをしてくれれば、何の問題も無いのかもしれない。
「許すも何も、俺が雫を守ってやれなかったからな」
私はこの機会に唯香さんとの事を聞こうと口を開いた。
「私は峻に信じろって言われたのに、週刊誌の記者の情報に惑わされて、唯香さんとの事を疑いました、唯香さんが妊娠していると聞かされ、峻の子供なら婚約するのは私ではなく、唯香さんだと思ったのです、だから、私はここに居るべきではないと判断したんです」
峻は私の話に耳を傾けていた。
「マンションを出ようとした時、琉が私を迎えに来て、行くところもなかったので、琉のマンションへ行きました、そしてキスを許してしまいました、その時はっきりわかったんです、私が求めているのは峻だって」
峻の表情が強張った。
そして、私の手を引き寄せ唇を重ねた。
峻の舌が入り込んで、今までに無い烈しいキスを私に浴びせた。
呼吸が苦しくなり、峻の胸を押して唇が離れた。
「雫、もう俺以外に触れさせるな」
峻はそう言って私の唇を指で触れた。
「全て俺のものだ」
峻は私を引き寄せ強く抱きしめた。
いつもは私の体調を気遣ってくれるが、今日は彼らしくない態度が気になった。
11
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
冷血弁護士と契約結婚したら、極上の溺愛を注がれています
朱音ゆうひ
恋愛
恋人に浮気された果絵は、弁護士・颯斗に契約結婚を持ちかけられる。
颯斗は美男子で超ハイスペックだが、冷血弁護士と呼ばれている。
結婚してみると超一方的な溺愛が始まり……
「俺は君のことを愛すが、愛されなくても構わない」
冷血サイコパス弁護士x健気ワーキング大人女子が契約結婚を元に両片想いになり、最終的に両想いになるストーリーです。
別サイトにも投稿しています(https://www.berrys-cafe.jp/book/n1726839)
自信家CEOは花嫁を略奪する
朝陽ゆりね
恋愛
「あなたとは、一夜限りの関係です」
そのはずだったのに、
そう言ったはずなのに――
私には婚約者がいて、あなたと交際することはできない。
それにあなたは特定の女とはつきあわないのでしょ?
だったら、なぜ?
お願いだからもうかまわないで――
松坂和眞は特定の相手とは交際しないと宣言し、言い寄る女と一時を愉しむ男だ。
だが、経営者としての手腕は世間に広く知られている。
璃桜はそんな和眞に憧れて入社したが、親からもらった自由な時間は3年だった。
そしてその期間が来てしまった。
半年後、親が決めた相手と結婚する。
退職する前日、和眞を誘惑する決意をし、成功するが――
王宮医務室にお休みはありません。~休日出勤に疲れていたら、結婚前提のお付き合いを希望していたらしい騎士さまとデートをすることになりました。~
石河 翠
恋愛
王宮の医務室に勤める主人公。彼女は、連続する遅番と休日出勤に疲れはてていた。そんなある日、彼女はひそかに片思いをしていた騎士ウィリアムから夕食に誘われる。
食事に向かう途中、彼女は憧れていたお菓子「マリトッツォ」をウィリアムと美味しく食べるのだった。
そして休日出勤の当日。なぜか、彼女は怒り心頭の男になぐりこまれる。なんと、彼女に仕事を押しつけている先輩は、父親には自分が仕事を押しつけられていると話していたらしい。
しかし、そんな先輩にも実は誰にも相談できない事情があったのだ。ピンチに陥る彼女を救ったのは、やはりウィリアム。ふたりの距離は急速に近づいて……。
何事にも真面目で一生懸命な主人公と、誠実な騎士との恋物語。
扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しております。
再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです
星空永遠
恋愛
6年前、ホームレスだった藤堂樹と出会い、一緒に暮らしていた。しかし、ある日突然、藤堂は桜井千夏の前から姿を消した。それから6年ぶりに再会した藤堂は藤堂ブランド化粧品の社長になっていた!?結婚を前提に交際した二人は45階建てのタマワン最上階で再び同棲を始める。千夏が知らない世界を藤堂は教え、藤堂のスパダリ加減に沼っていく千夏。藤堂は千夏が好きすぎる故に溺愛を超える執着愛で毎日のように愛を囁き続けた。
2024年4月21日 公開
2024年4月21日 完結
☆ベリーズカフェ、魔法のiらんどにて同作品掲載中。
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
社長、嫌いになってもいいですか?
和泉杏咲
恋愛
ずっと連絡が取れなかった恋人が、女と二人きりで楽そうに話していた……!?
浮気なの?
私のことは捨てるの?
私は出会った頃のこと、付き合い始めた頃のことを思い出しながら走り出す。
「あなたのことを嫌いになりたい…!」
そうすれば、こんな苦しい思いをしなくて済むのに。
そんな時、思い出の紫陽花が目の前に現れる。
美しいグラデーションに隠された、花言葉が私の心を蝕んでいく……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる