上 下
39 / 99
第五章 元彼女の秘書の存在

「慶さん、なんで真莉さんと結婚しなかったんですか」

しおりを挟む
そして私の腕を掴んで、詰め寄った。

その時、私とその男性の間に割って入って来た人がいた。

「慶さん」

「人の妻に近づくな」

「奥さん、また話聞かせてください、じゃ」

私は小刻みに手の震えが止まらなかった。

「美鈴、大丈夫か」

「はい」

「帰ろう」

俺は美鈴の震えていた手を握って、何も聞かずにマンションの入り口へ向かった。

部屋に入り「美鈴飯は食ったか」と声をかけた。

すると「いいえ、まだです」と返事が帰ってきた。

「俺もまだだから一緒に食うか」

「えっ?真莉さんが食事は打ち合わせの後済ますと慶さんからの伝言を伝えてくれましたけど、お食事召し上がっていないんですか?」
「そんな伝言頼んでないけどな」

思いもよらぬ美鈴の言葉に驚いた。

「急いで支度します」

「外に食いに行こうぜ」

「はい」

美鈴は車の中で、真莉の事を聞いて来た。

「慶さん、なんで真莉さんと結婚しなかったんですか」

俺は驚いた表情を見せた。

「真莉の事は誰から聞いたんだ?」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

振られた私

詩織
恋愛
告白をして振られた。 そして再会。 毎日が気まづい。

同期の御曹司様は浮気がお嫌い

秋葉なな
恋愛
付き合っている恋人が他の女と結婚して、相手がまさかの妊娠!? 不倫扱いされて会社に居場所がなくなり、ボロボロになった私を助けてくれたのは同期入社の御曹司様。 「君が辛そうなのは見ていられない。俺が守るから、そばで笑ってほしい」 強引に同居が始まって甘やかされています。 人生ボロボロOL × 財閥御曹司 甘い生活に突然元カレ不倫男が現れて心が乱される生活に逆戻り。 「俺と浮気して。二番目の男でもいいから君が欲しい」 表紙イラスト ノーコピーライトガール様 @nocopyrightgirl

ずぶ濡れで帰ったら彼氏が浮気してました

宵闇 月
恋愛
突然の雨にずぶ濡れになって帰ったら彼氏が知らない女の子とお風呂に入ってました。 ーーそれではお幸せに。 以前書いていたお話です。 投稿するか悩んでそのままにしていたお話ですが、折角書いたのでやはり投稿しようかと… 十話完結で既に書き終えてます。

隠れ御曹司の愛に絡めとられて

海棠桔梗
恋愛
目が覚めたら、名前が何だったかさっぱり覚えていない男とベッドを共にしていた―― 彼氏に浮気されて更になぜか自分の方が振られて「もう男なんていらない!」って思ってた矢先、強引に参加させられた合コンで出会った、やたら綺麗な顔の男。 古い雑居ビルの一室に住んでるくせに、持ってる腕時計は超高級品。 仕事は飲食店勤務――って、もしかしてホスト!? チャラい男はお断り! けれども彼の作る料理はどれも絶品で…… 超大手商社 秘書課勤務 野村 亜矢(のむら あや) 29歳 特技:迷子   × 飲食店勤務(ホスト?) 名も知らぬ男 24歳 特技:家事? 「方向音痴・家事音痴の女」は「チャラいけれど家事は完璧な男」の愛に絡め取られて もう逃げられない――

婚約者

詩織
恋愛
婚約して1ヶ月、彼は行方不明になった。

人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?

石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。 ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。 ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。 「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。 小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。 扉絵は汐の音さまに描いていただきました。

恋獄~あなたを見るたび恋をする

奈古七映
恋愛
元モデルでフリーライターの由莉が、俳優の高宮奏と結婚して三年。良い妻でありたいと努力しているのに、夫はひそかに浮気を繰り返す。それがことごとく若い頃の自分に似た女であることから、由莉は複雑な思いにとらわれて、夫を追求することも別れることもできずにいた。 そんなある日、由莉は取材でかつて弟のように可愛がっていた五歳下の後輩モデルと再会する。純粋で不器用な彼と仕事するうち、由莉のなかで少しずつ何かが変わっていく……

愛されていないのですね、ではさようなら。

杉本凪咲
恋愛
夫から告げられた冷徹な言葉。 「お前へ愛は存在しない。さっさと消えろ」 私はその言葉を受け入れると夫の元を去り……

処理中です...