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第四章 惹かれる想い

「出来れば美鈴には俺を支えると言う仕事をしてほしいな」

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元気のない私の様子にいち早く気づいた慶さんは、すぐに声をかけてくれた。

「どうかした、美鈴」

「あっ、何でもありません」

職場の愚痴を慶さんに話せるわけないと、言葉を飲み込んだ。

「何でもない顔じゃないな、俺で良ければ愚痴聞くよ」

愚痴って、慶さんは何でもお見通しなの?

なんか気持ちがちょっと楽になって、職場の愚痴を話してしまった。

「そうなんだ、でも俺はそんなに有名人じゃないけどな」

「そんな事ないです、職場の女性は皆んな慶さんを知っていましたよ」

「いいな、その呼び方」

「あっ、すみません、つい」

「全然大丈夫、その呼び方にしてと俺が頼んだんだから、美鈴は俺の奥さんなんだから」

慶さんはニッコリ微笑んだ。

誰だって私を妬むよね、この笑顔を独り占めしちゃったんだから……

「なあ、美鈴、仕事辞めてもいいよ」

「えっ?」

「出来れば美鈴には俺を支えると言う仕事をしてほしいな」

慶さんを支える?
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