3 / 99
第一章 突然の政略結婚
「あのう、すみません、自分が結婚したいのは美香さんではなくて、美鈴さんです」
しおりを挟む
「当たり前よ」
「お姉ちゃん、ワンピース貸して」
「どれがいいかな、やっぱり清楚な感じがいいよね」
妹は舞い上がっていた、それはそうだろう、戸倉建設株式会社御曹司は若い女の子が皆狙っているイケメン社長だから。
二十五歳で病気のお父様から社長業を受け継いだやり手の若きエース。
妹は急いで着替えて、化粧をして、母と下へ降りて行った。
父親と戸倉慶は妹の登場を今か今かと待っていた。
部屋の前で深呼吸をした妹はノックをして部屋に入った。
妹の名前は葉村美香。
父親は美香に席に着くように促した。
「はじめまして、葉村美香です」
戸倉慶は何故か困った様子を見せた。
「あのう、すみません、自分が結婚したいのは美香さんではなくて、美鈴さんです」
父親も美香も驚きを隠せなかった。
「あのう、美鈴はもう四十歳です、美香ですよね、戸倉さんが結婚したいのは」
戸倉慶ははっきり言葉を発した。
「美鈴さんです」
父親は美香に美鈴を連れてくるように促した。
「美鈴を連れて来なさい」
「お姉ちゃん、ワンピース貸して」
「どれがいいかな、やっぱり清楚な感じがいいよね」
妹は舞い上がっていた、それはそうだろう、戸倉建設株式会社御曹司は若い女の子が皆狙っているイケメン社長だから。
二十五歳で病気のお父様から社長業を受け継いだやり手の若きエース。
妹は急いで着替えて、化粧をして、母と下へ降りて行った。
父親と戸倉慶は妹の登場を今か今かと待っていた。
部屋の前で深呼吸をした妹はノックをして部屋に入った。
妹の名前は葉村美香。
父親は美香に席に着くように促した。
「はじめまして、葉村美香です」
戸倉慶は何故か困った様子を見せた。
「あのう、すみません、自分が結婚したいのは美香さんではなくて、美鈴さんです」
父親も美香も驚きを隠せなかった。
「あのう、美鈴はもう四十歳です、美香ですよね、戸倉さんが結婚したいのは」
戸倉慶ははっきり言葉を発した。
「美鈴さんです」
父親は美香に美鈴を連れてくるように促した。
「美鈴を連れて来なさい」
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説
社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。
愛しき冷血宰相へ別れの挨拶を
川上桃園
恋愛
「どうかもう私のことはお忘れください。閣下の幸せを、遠くから見守っております」
とある国で、宰相閣下が結婚するという新聞記事が出た。
これを見た地方官吏のコーデリアは突如、王都へ旅立った。亡き兄の友人であり、年上の想い人でもある「彼」に別れを告げるために。
だが目当ての宰相邸では使用人に追い返されて途方に暮れる。そこに出くわしたのは、彼と結婚するという噂の美しき令嬢の姿だった――。
これは、冷血宰相と呼ばれた彼の結婚を巡る、恋のから騒ぎ。最後はハッピーエンドで終わるめでたしめでたしのお話です。
完結まで執筆済み、毎日更新
もう少しだけお付き合いください
第22回書き出し祭り参加作品
2025.1.26 女性向けホトラン1位ありがとうございます
アラフォー×バツ1×IT社長と週末婚
日下奈緒
恋愛
仕事の契約を打ち切られ、年末をあと1か月残して就職活動に入ったつむぎ。ある日街で車に轢かれそうになるところを助けて貰ったのだが、突然週末婚を持ち出され……
同級生がCEO―クールな彼は夢見るように愛に溺れたい(らしい)【完結済】
光月海愛(コミカライズ配信中★書籍発売中
恋愛
「二度となつみ以外の女を抱けないと思ったら虚しくて」
なつみは、二年前婚約破棄してから派遣社員として働く三十歳。
女として自信を失ったまま、新しい派遣先の職場見学に。
そこで同じ中学だった神城と再会。
CEOである神城は、地味な自分とは正反対。秀才&冷淡な印象であまり昔から話をしたこともなかった。
それなのに、就くはずだった事務ではなく、神城の秘書に抜擢されてしまう。
✜✜目標ポイントに達成しましたら、ショートストーリーを追加致します。ぜひお気に入り登録&しおりをお願いします✜✜
女避けの為の婚約なので卒業したら穏やかに婚約破棄される予定です
くじら
恋愛
「俺の…婚約者のフリをしてくれないか」
身分や肩書きだけで何人もの男性に声を掛ける留学生から逃れる為、彼は私に恋人のふりをしてほしいと言う。
期間は卒業まで。
彼のことが気になっていたので快諾したものの、別れの時は近づいて…。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる