84 / 184
第二十五章 雅也の真実の愛
俺は葉月にとって危険な男だ
しおりを挟む
『冨樫は嫌がる葉月を押さえつけて、無理矢理自分自身を入れた。
「痛い、冨樫さん、赤ちゃんが、やめて」
「他の男の子供などいらん、お前はその男を愛しているのか、絶対に許さない」
冨樫は暴走した。
葉月は強い刺激を与えられて、子宮が収縮し、激痛に襲われた。
「助けて、お腹が痛い」
その言葉に冨樫は我に返った。
「葉月、葉月」
葉月は救急車で病院に搬送された。
葉月は流産してしまった。
受精卵の着床が安定しておらず、強い刺激には注意するように言われていたにも関わらず、
相当の強い刺激に受精卵は溜まりかねて流れたのだ。
葉月が目を覚ますと、ベッドの横には項垂れている冨樫の姿があった。
「赤ちゃんは大丈夫でしたか」
葉月の言葉に顔を上げた冨樫は、力無い言葉でこう言った。
「ダメだった、ごめん、俺の責任だ」
「そうですか」
「俺は嫉妬した、葉月が俺以外の男の子供に愛情を注いでいることに」
葉月はなんでもっと早くあなたの子供ですと伝えなかったのかと後悔しても仕切れなかった。
もしかして、自分は冨樫の側にいる人間ではないんじゃないか。
そんなことを考えていた。
「私は冨樫さんの子供だから愛情を注いだんです」
葉月がポツリと言った言葉に驚きを隠せない冨樫だった。
「俺の子供?」
葉月は冨樫に背を向けた。
「葉月、何でそれを早く言ってくれなかったんだ」
葉月は毛布を頭までかぶり泣いていた。
俺はなんてことを……
葉月を何で信じてやれなかったんだと後悔していた。』
そして、葉月を監禁してしまったこともあった。
『葉月がシャワールームから出てくると、葉月の部屋に入るように促された。
そして、冨樫は部屋に外から鍵をかけた。
「冨樫さん、開けてください、私、許されないことをしたんですよね、
謝って許されないと自覚しています、だから冨樫さんの妻でいる資格ははないです、だから……」
「だから、出て行くとでも言うのか、お前は丸堂を愛したのか」
「違います」
「愛していないけど、丸堂に抱かれ、感じて、最高潮に達したのか」
「違います」
「俺と別れたいのか」
「そんなこと思っていません、でも……」
ドアの向こうから、冨樫のすすり泣く声が聞こえ、ガタンと音がした。
ドアにもたれかかり崩れ落ちる姿が、想像出来た。
「葉月、俺は愛しているお前に、ひどい仕打ちをしている自覚はある、
でも、どうしていいかわからない、お前を生涯監禁して、誰にも触れさせたくない、
俺を許してくれ」
冨樫はドアから離れた。
「冨樫さん、ごめんなさい、ごめんなさい」
葉月は泣き崩れた。
俺は何をしているんだ、これじゃあ、山辺と何一つ変わりないじゃないか。
でも、葉月から自分を離さないと、俺は葉月を犯して、壊してしまいそうだ。
葉月は床に崩れ落ちてそのまま眠ってしまった。』
俺は葉月に取って危険な常識はずれな男だ。
お前の側にいるべき男ではないのかもしれない。
でもお前と巡り合ったことを、俺は神に感謝したい。
葉月、お前を愛している。
「痛い、冨樫さん、赤ちゃんが、やめて」
「他の男の子供などいらん、お前はその男を愛しているのか、絶対に許さない」
冨樫は暴走した。
葉月は強い刺激を与えられて、子宮が収縮し、激痛に襲われた。
「助けて、お腹が痛い」
その言葉に冨樫は我に返った。
「葉月、葉月」
葉月は救急車で病院に搬送された。
葉月は流産してしまった。
受精卵の着床が安定しておらず、強い刺激には注意するように言われていたにも関わらず、
相当の強い刺激に受精卵は溜まりかねて流れたのだ。
葉月が目を覚ますと、ベッドの横には項垂れている冨樫の姿があった。
「赤ちゃんは大丈夫でしたか」
葉月の言葉に顔を上げた冨樫は、力無い言葉でこう言った。
「ダメだった、ごめん、俺の責任だ」
「そうですか」
「俺は嫉妬した、葉月が俺以外の男の子供に愛情を注いでいることに」
葉月はなんでもっと早くあなたの子供ですと伝えなかったのかと後悔しても仕切れなかった。
もしかして、自分は冨樫の側にいる人間ではないんじゃないか。
そんなことを考えていた。
「私は冨樫さんの子供だから愛情を注いだんです」
葉月がポツリと言った言葉に驚きを隠せない冨樫だった。
「俺の子供?」
葉月は冨樫に背を向けた。
「葉月、何でそれを早く言ってくれなかったんだ」
葉月は毛布を頭までかぶり泣いていた。
俺はなんてことを……
葉月を何で信じてやれなかったんだと後悔していた。』
そして、葉月を監禁してしまったこともあった。
『葉月がシャワールームから出てくると、葉月の部屋に入るように促された。
そして、冨樫は部屋に外から鍵をかけた。
「冨樫さん、開けてください、私、許されないことをしたんですよね、
謝って許されないと自覚しています、だから冨樫さんの妻でいる資格ははないです、だから……」
「だから、出て行くとでも言うのか、お前は丸堂を愛したのか」
「違います」
「愛していないけど、丸堂に抱かれ、感じて、最高潮に達したのか」
「違います」
「俺と別れたいのか」
「そんなこと思っていません、でも……」
ドアの向こうから、冨樫のすすり泣く声が聞こえ、ガタンと音がした。
ドアにもたれかかり崩れ落ちる姿が、想像出来た。
「葉月、俺は愛しているお前に、ひどい仕打ちをしている自覚はある、
でも、どうしていいかわからない、お前を生涯監禁して、誰にも触れさせたくない、
俺を許してくれ」
冨樫はドアから離れた。
「冨樫さん、ごめんなさい、ごめんなさい」
葉月は泣き崩れた。
俺は何をしているんだ、これじゃあ、山辺と何一つ変わりないじゃないか。
でも、葉月から自分を離さないと、俺は葉月を犯して、壊してしまいそうだ。
葉月は床に崩れ落ちてそのまま眠ってしまった。』
俺は葉月に取って危険な常識はずれな男だ。
お前の側にいるべき男ではないのかもしれない。
でもお前と巡り合ったことを、俺は神に感謝したい。
葉月、お前を愛している。
0
お気に入りに追加
140
あなたにおすすめの小説
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
隠れ御曹司の愛に絡めとられて
海棠桔梗
恋愛
目が覚めたら、名前が何だったかさっぱり覚えていない男とベッドを共にしていた――
彼氏に浮気されて更になぜか自分の方が振られて「もう男なんていらない!」って思ってた矢先、強引に参加させられた合コンで出会った、やたら綺麗な顔の男。
古い雑居ビルの一室に住んでるくせに、持ってる腕時計は超高級品。
仕事は飲食店勤務――って、もしかしてホスト!?
チャラい男はお断り!
けれども彼の作る料理はどれも絶品で……
超大手商社 秘書課勤務
野村 亜矢(のむら あや)
29歳
特技:迷子
×
飲食店勤務(ホスト?)
名も知らぬ男
24歳
特技:家事?
「方向音痴・家事音痴の女」は「チャラいけれど家事は完璧な男」の愛に絡め取られて
もう逃げられない――
再会したスパダリ社長は強引なプロポーズで私を離す気はないようです
星空永遠
恋愛
6年前、ホームレスだった藤堂樹と出会い、一緒に暮らしていた。しかし、ある日突然、藤堂は桜井千夏の前から姿を消した。それから6年ぶりに再会した藤堂は藤堂ブランド化粧品の社長になっていた!?結婚を前提に交際した二人は45階建てのタマワン最上階で再び同棲を始める。千夏が知らない世界を藤堂は教え、藤堂のスパダリ加減に沼っていく千夏。藤堂は千夏が好きすぎる故に溺愛を超える執着愛で毎日のように愛を囁き続けた。
2024年4月21日 公開
2024年4月21日 完結
☆ベリーズカフェ、魔法のiらんどにて同作品掲載中。
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
葉月とに
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
今、夫と私の浮気相手の二人に侵されている
ヘロディア
恋愛
浮気がバレた主人公。
夫の提案で、主人公、夫、浮気相手の三人で面会することとなる。
そこで主人公は男同士の自分の取り合いを目の当たりにし、最後に男たちが選んだのは、先に主人公を絶頂に導いたものの勝ち、という道だった。
主人公は絶望的な状況で喘ぎ始め…
身代わりお見合い婚~溺愛社長と子作りミッション~
及川 桜
恋愛
親友に頼まれて身代わりでお見合いしたら……
なんと相手は自社の社長!?
末端平社員だったので社長にバレなかったけれど、
なぜか一夜を共に過ごすことに!
いけないとは分かっているのに、どんどん社長に惹かれていって……
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる