お前に惚れた〜極道の一途すぎる愛

ラヴ KAZU

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第十三章 我妻の嫉妬

ひとみは俺の女だ、俺に恥をかかせるな

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その夜、ひとみは我妻のベッドで一緒に眠った。

ギュッと抱きしめられて、愛されていると錯覚してしまう。

確かに以前、プロポーズされた、その時は私へのプロポーズの返事を聞いていないから、それまでは抱けないと言われた。

でも今は違う。

山城の女になって、散々抱かれて、しかも私は自由に動けることを奪った女だ。

我妻との関係は何もない。

(昨夜の抱擁は性的欲求を処理するためだよね)

「我妻さん、私が隣に寝ちゃって、大丈夫でしたか」

「どう言う意味だ」

「眠れなかったんじゃないかと心配してます」

「いや、思った以上に熟睡出来たよ」

「そうですか、ずっと腕枕して頂いて、腕痛くなったんじゃないですか」
我妻はさらにひとみをギュッと抱きしめた。

我妻はさらにひとみをギュッと抱きしめた。

「我妻さん?」

ひとみは我妻の胸に顔を埋めた。

(お願い、このまま時間が止まって)

ひとみはそう思わずにはいられなかった。

そんなある日、我妻は我妻コーポレーション取引先の会社のパーティーに出席することになった。

「ひとみも一緒に行こうぜ」

「いえ、私は留守番しています、パーティーに着て行く服もありませんし」

「それなら、これから買いに行こう」

我妻は結城に連絡を取り、ひとみを連れて、行きつけの店に行った。

「ひとみ、好きなドレスを試着してみろ」

「私は……」

「俺に恥をかかせるな、お前は俺の女だ、目一杯贅沢させてやる」

ひとみは複雑な気持ちだった。

(我妻さんの側にいて、お世話が出来て、抱いて頂いて、これ以上、何を望むの?)

我妻の気持ちの変化に気づいてしまった。

妻として迎え入れてくれるのではなく、女として。

(当たり前だよね、側にいられるだけでも幸せなのに……)

試着したひとみのドレス姿に見惚れていた我妻は、考えていた。

(ひとみ、綺麗だ、俺はお前を妻として迎える気持ちに変わりはない、でも、
お前の心の中の山城を追い出さない限り、俺は嫉妬で頭がおかしくなりそうだ)

山城の背中の刺青を見たこと、山城自身に何度も触れたこと、そして、毎晩抱かれたこと。

我妻はスタッフに席を外すように指示をした。

フィッテングルームで二人になった。
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