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第ニ章 若頭我妻とキャバ嬢くるみ
プロポーズは受けられません
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「えっ、プロポーズですか」
私は驚きの表情を見せた。
「そうだ、お前の全てを俺が面倒見るって言ったはずだ」
「我妻さんの女になれってことかと思いました」
「ちげえよ、俺は極道だが、一人の女しか抱かねえ、ひとみだけだ」
「じゃあ、なんで抱かないんですか」
「まだ、プロポーズの返事を聞いてねえ」
私はポカンとした表情を見せた。
「なんて顔してるんだ」
「だって、極道なら、私がどう思ってるかなんて関係ないのかと思いました」
「そんなことはねえよ、俺をどう思ってるか、一番重要だろ」
「でも我慢出来ないこともあるんですね」
「それは、お前がいい女だから悪い」
「ごめんなさい、プロポーズはお受け出来ません」
「なぜだ、俺にあんなに感じていたじゃねえか、それに俺自身をあんなにエロくしゃぶってただろう」
私は顔が真っ赤になるのを感じた。
我妻さんの問いかけは止まらない。
「好きな男がいるのか、俺が極道だからか、金はいくら必要なんだ、それとも俺の女関係が心配なのか」
「待ってください、そんなにいっぺんには答えられません」
私はこの場を去ろうと、車のドアに手をかけた。
「我妻さん、ごめんなさい」
私は車のドアを開けて、アパートに向かって走った。
「ひとみ、待ってくれ」
俺は車から降りて、ひとみを追いかけた。
しかし、アパートのドアは閉まり、俺の呼びかけにドアが開くことはなかった。
「若頭、車に戻ってください、ここは見通しが良すぎて、ヤバいっすよ」
俺に注意を促したのは、テツだった。
俺は仕方なく車に戻った。
最近、抗争を繰り返している奴らに命を狙われている現状に、我妻組は神経を尖らせているからだ。
アパートに入り、鍵をかけて、私はうずくまった。
私は元彼に騙されて借金を背負わされてから、男性の言うことを信じられない。
返しても、返しても、一向に減る気配のない借金。
取り立てにやってくるのは血も涙もない極道、山城組だ。
私は驚きの表情を見せた。
「そうだ、お前の全てを俺が面倒見るって言ったはずだ」
「我妻さんの女になれってことかと思いました」
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「じゃあ、なんで抱かないんですか」
「まだ、プロポーズの返事を聞いてねえ」
私はポカンとした表情を見せた。
「なんて顔してるんだ」
「だって、極道なら、私がどう思ってるかなんて関係ないのかと思いました」
「そんなことはねえよ、俺をどう思ってるか、一番重要だろ」
「でも我慢出来ないこともあるんですね」
「それは、お前がいい女だから悪い」
「ごめんなさい、プロポーズはお受け出来ません」
「なぜだ、俺にあんなに感じていたじゃねえか、それに俺自身をあんなにエロくしゃぶってただろう」
私は顔が真っ赤になるのを感じた。
我妻さんの問いかけは止まらない。
「好きな男がいるのか、俺が極道だからか、金はいくら必要なんだ、それとも俺の女関係が心配なのか」
「待ってください、そんなにいっぺんには答えられません」
私はこの場を去ろうと、車のドアに手をかけた。
「我妻さん、ごめんなさい」
私は車のドアを開けて、アパートに向かって走った。
「ひとみ、待ってくれ」
俺は車から降りて、ひとみを追いかけた。
しかし、アパートのドアは閉まり、俺の呼びかけにドアが開くことはなかった。
「若頭、車に戻ってください、ここは見通しが良すぎて、ヤバいっすよ」
俺に注意を促したのは、テツだった。
俺は仕方なく車に戻った。
最近、抗争を繰り返している奴らに命を狙われている現状に、我妻組は神経を尖らせているからだ。
アパートに入り、鍵をかけて、私はうずくまった。
私は元彼に騙されて借金を背負わされてから、男性の言うことを信じられない。
返しても、返しても、一向に減る気配のない借金。
取り立てにやってくるのは血も涙もない極道、山城組だ。
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