夜の帝王の一途な愛

ラヴ KAZU

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三年の月日が二人を変える

加々美社長の愕然とした思い

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「よ、あの日、大丈夫だったか」

凌はあゆみに近づいた。

「あ、はい、ご迷惑をおかけして、すみませんでした」

あゆみは頭を下げる。

「今日はお店はお休みですか」

あゆみはそう声をかける。

「ああ、そっちも休み?」
凌はそう答えた。

「はい、これから買い物に行こうかと思って」

「そうか、一人なら飯一緒に食わねえか」

凌が誘ってくれたことにあゆみは驚いた表情を見せた。

「いやか?」

「いえ、嬉しいです」

あゆみは満面の笑みを見せた。

「俺、今日は車じゃないんだ、マンションに戻って、車で行こうか」

「はい」

そして、凌とあゆみは歩き始めた。

そこへ加々美社長が高級車を停めた。

「あゆみさん、買い物なら付き合うよ」

そう言って、近づくと、凌の姿が目に止まった。

「君は……」

凌にとって加々美社長は、あの日、ヒカルが酔ったあゆみを送り届けて、次の日、あゆみのアパートへ様子を見にきた時に見かけた男だ。

加々美社長は凌の胸ぐらを掴み、罵声を浴びせた。

「君はいつまであゆみさんに付きまとうつもりだ、あゆみさんを困らせて何が目的なんだ」

いきなり、つかみかかってきた、男に凌はわけが分からなかった。

「何言ってやがる、てめえの言ってることわかんねえよ」

あゆみは慌てて、二人の間に割って入った。

「加々美社長、やめてください、麻生さんは何もしていません」

加々美社長は一旦凌から離れた。

「あゆみさん、そんなだから、この男にいいようにされるんだ」

「違います、私が麻生さんのホストクラブに客として、行ったとき、ご迷惑をかけてしまって、その様子を見にきてくれただけです」

「ホストクラブ?」

「麻生さんに会いたくて行ったんです」

加々美社長は我を忘れたかのように、戸惑いを見せて、車に乗り込み、その場を去った。
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