24 / 100
第四章 君は誰?
俺の子供だよな
しおりを挟む
「あゆみ、まだ買い物終わらないの?随分時間がかかっているみたいだけど大丈夫?」
「大丈夫です、これから帰ります」
「駅前のスーパーだろ、車で迎えに行くから待っていな」
「あっ、今病院へ来ているので、終わったら帰りますから大丈夫です」
「病院ってどこか悪いの?何処の病院?迎え行くから何処?」
彼はすごく心配してくれている様子が伝わってきた。
「駅前の産婦人科です」
「分かった、すぐ行くから待っていな」
「はい」
この機会に子供の事話しようと決めた。
彼はすぐ迎えに来てくれた。
会計を済ませ、マンションへ戻った。
暫く沈黙の後、私は話始めた。
「私、妊娠していて六ヶ月目に入ったところです、今日は定期健診で、赤ちゃん順調だそうです」
心臓が飛び出しそうにドキドキした。
急にこんな話聞かされて、彼はどう思っただろうかと心配になった。
「俺の子供だよな」
「はい」
彼は暫く考えていた、それはびっくりすると思う、目が覚めたら知らない女性が奥さんで、しかも子供までいるなんて・・・
「分かった」
えっ、何が分かったのだろう、聞きたかったけど、今は止めておこうと思った。
彼の立場になったら、好きでもない女性との子供なんて、理解出来ないのは当然の事。
とりあえず、これからもここに居ていいのか確かめなくてはと思い彼に尋ねた。
「あのう、私アパートに引っ越した方がいいですか」
「あゆみが居なくなると、俺が困るよ」
「あっ、そうですよね、でも、離婚届けは早く出した方がいいと思って・・・」
「このままでいいよ、あゆみは俺と別れたいのか」
「違います、ずっと一緒に居たいです」
「じゃあ、ずっと一緒にいようぜ」
「はい」
そう、ずっと一緒にいたい、彼の側に。
彼は思いもよらぬ事を口にした。
「今度の定期健診一緒に行こうな」
「いえ、無理しないでください」
「無理なんてしてないよ、先生に聞きたい事あるし、あゆみの行動で注意しなくちゃいけない事とか」
嬉しかった、例え大好きになって貰えなくても気にかけてくれるだけで・・・
そして彼の傍らに居られるなら幸せだと思った。
彼の診察の日がやってきた。
まず、彼が診察室へ入り診察を受けた。
「何か気になる事はありますか」
先生は問診を始めた。
「最近毎日頭痛がひどくて、夜中魘されますそれで目が覚めて手の震えが止まらなくなります」
「そうですか、薬を変えてみましょうか」
「手が震えた時、あゆみに手を握って貰うとなんか落ち着いて震えが止まります」
「大丈夫です、これから帰ります」
「駅前のスーパーだろ、車で迎えに行くから待っていな」
「あっ、今病院へ来ているので、終わったら帰りますから大丈夫です」
「病院ってどこか悪いの?何処の病院?迎え行くから何処?」
彼はすごく心配してくれている様子が伝わってきた。
「駅前の産婦人科です」
「分かった、すぐ行くから待っていな」
「はい」
この機会に子供の事話しようと決めた。
彼はすぐ迎えに来てくれた。
会計を済ませ、マンションへ戻った。
暫く沈黙の後、私は話始めた。
「私、妊娠していて六ヶ月目に入ったところです、今日は定期健診で、赤ちゃん順調だそうです」
心臓が飛び出しそうにドキドキした。
急にこんな話聞かされて、彼はどう思っただろうかと心配になった。
「俺の子供だよな」
「はい」
彼は暫く考えていた、それはびっくりすると思う、目が覚めたら知らない女性が奥さんで、しかも子供までいるなんて・・・
「分かった」
えっ、何が分かったのだろう、聞きたかったけど、今は止めておこうと思った。
彼の立場になったら、好きでもない女性との子供なんて、理解出来ないのは当然の事。
とりあえず、これからもここに居ていいのか確かめなくてはと思い彼に尋ねた。
「あのう、私アパートに引っ越した方がいいですか」
「あゆみが居なくなると、俺が困るよ」
「あっ、そうですよね、でも、離婚届けは早く出した方がいいと思って・・・」
「このままでいいよ、あゆみは俺と別れたいのか」
「違います、ずっと一緒に居たいです」
「じゃあ、ずっと一緒にいようぜ」
「はい」
そう、ずっと一緒にいたい、彼の側に。
彼は思いもよらぬ事を口にした。
「今度の定期健診一緒に行こうな」
「いえ、無理しないでください」
「無理なんてしてないよ、先生に聞きたい事あるし、あゆみの行動で注意しなくちゃいけない事とか」
嬉しかった、例え大好きになって貰えなくても気にかけてくれるだけで・・・
そして彼の傍らに居られるなら幸せだと思った。
彼の診察の日がやってきた。
まず、彼が診察室へ入り診察を受けた。
「何か気になる事はありますか」
先生は問診を始めた。
「最近毎日頭痛がひどくて、夜中魘されますそれで目が覚めて手の震えが止まらなくなります」
「そうですか、薬を変えてみましょうか」
「手が震えた時、あゆみに手を握って貰うとなんか落ち着いて震えが止まります」
11
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
『 ゆりかご 』 ◉諸事情で非公開予定ですが読んでくださる方がいらっしゃるのでもう少しこのままにしておきます。
設樂理沙
ライト文芸
皆さま、ご訪問いただきありがとうございます。
最初2/10に非公開の予告文を書いていたのですが読んで
くださる方が増えましたので2/20頃に変更しました。
古い作品ですが、有難いことです。😇
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
" 揺り篭 " 不倫の後で 2016.02.26 連載開始
の加筆修正有版になります。
2022.7.30 再掲載
・・・・・・・・・・・
夫の不倫で、信頼もプライドも根こそぎ奪われてしまった・・
その後で私に残されたものは・・。
・・・・・・・・・・
💛イラストはAI生成画像自作
ダブル シークレットベビー ~御曹司の献身~
菱沼あゆ
恋愛
念願のランプのショップを開いた鞠宮あかり。
だが、開店早々、植え込みに猫とおばあさんを避けた車が突っ込んでくる。
車に乗っていたイケメン、木南青葉はインテリアや雑貨などを輸入している会社の社長で、あかりの店に出入りするようになるが。
あかりには実は、年の離れた弟ということになっている息子がいて――。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。

お飾りな妻は何を思う
湖月もか
恋愛
リーリアには二歳歳上の婚約者がいる。
彼は突然父が連れてきた少年で、幼い頃から美しい人だったが歳を重ねるにつれてより美しさが際立つ顔つきに。
次第に婚約者へ惹かれていくリーリア。しかし彼にとっては世間体のための結婚だった。
そんなお飾り妻リーリアとその夫の話。

社長室の蜜月
ゆる
恋愛
内容紹介:
若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。
一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。
仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる