俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛

第二十一章 新たなる試練

元気な赤ちゃん生みます

みゆは専門医の診察を受け、妊婦と言うこともあり、産婦人科医の協力の元

治療を受けることになった。

廉也が担当医師に呼ばれて、説明を受けた。

「奥様は血管迷走神経性反射です、妊娠していないときには頭位を変えたり急に動いたりしたときに、血管の筋肉が自律的に働いて脳に血流を維持する仕組みが働くのですが、妊娠すると胎盤から体中の筋肉を柔らかくする効果を持つホルモンが大量に産生され、血管の筋肉もゆっくりとしか反応しないために脳貧血になりやすくなっているのです」

「出産は難しいでしょうか」

「そうですね、奥様は高年齢出産でもありますし、出産に関しては、産婦人科医から
説明致します」

そして産婦人科医が説明を始めた。

「出産に関しては無痛分娩の方法を提案致します、お子様を諦める必要はありませんが、
突然倒れた時に、お腹を打ったり、奥様自身が怪我をしたりと、リスクはあります」

「ありがとうございました」

廉也はすぐに答えを出せずにいた。

廉也は病室でみゆの側に寄り添い、みゆの手を自分のおでこにつけて考えていた。

みゆが意識を取り戻した。

「廉也さん」

「みゆ」

廉也はみゆを抱きしめた。

「赤ちゃん、大丈夫でしたか」


「ああ、大丈夫だよ」

「よかった」

「なあ、みゆ、子供を諦める選択肢はないか」

「なんでそんなこと言うんですか」

「みゆにもしもの事があったら、俺は生きていけない」

「廉也さん、この子はもう生きているんですよ、一生懸命大きくなろうとしています、
私達親が見捨てたら可哀想です」

「それはそうなんだが……」

「大丈夫です、私はちゃんとこの子を生んで見せます」

「みゆ」

しばらくして、みゆは退院の許可がおりた。
　
廉也はアメリカに行くことになった。

「みゆ、日本で待っていてくれるか」

みゆはしばらく考えて頷いた。

(この子を一番に考えなくちゃ、それにつわりの状態で廉也さんに着いて行っても、
迷惑なだけだから)

「ちゃんと留守番しています」

廉也は渡米した。

廉也が留守の間、毎日のように健志がみゆの様子を見にきてくれた。