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第十七章 廉也の嫉妬

みゆが倒れた

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「みゆのおかげだ」

「そんな事ありません、廉也さんの仕事の業績を東城ホールディングス社長さんが認めてくれたんですから」

「みゆ、俺……」

「私は大丈夫ですから、お仕事頑張ってくださいね」

「わかった、十日くらいで戻る予定だ」

「はい」

そしてスマホは切れた。

みゆは少し、呼吸が苦しかったが、我慢出来るほどだったため、廉也にはあえて伝えなかった。

それに、北山先生のことも、東京に来ているなんて知ったら、すぐに日本に帰ってくるなんて言い出しかねないと思った。

その頃、北山総合病院での検査結果が出た。

(みゆちゃん、自覚症状出ているはずなのに)

健志はゆかりに連絡した。

「姉さん、前回いつ検査したの」

「二ヶ月前よ」
「毎月検査してって頼んだよね」

「ごめんなさい、でもその前も二ヶ月前で、異常はなかったわよ」

「みゆちゃんは苦しいとか言ってなかった?」

「言ってないわよ」

健志はみゆの元に向かった。

インターホンが鳴って、みゆは応対した。

「みゆちゃん、話があるんだ、開けてくれる」

「北山先生、今、開けます」

オートロックが解錠され、健志が部屋に入ってきた。

「どうされたんですか」

健志は部屋に入るなり、本題に入った。

「みゆちゃん、最近、呼吸が苦しかったり、ふらついたりしてなかった」

みゆは図星を突かれて、驚きの表情を見せた。

「やっぱり、なんで言わなかったの」

「廉也さんには言わないでください、今、桂木コーポレーションは大事な時なんです、
私、廉也さんのお荷物にはなりたくないんです」

みゆは目に涙を溢れさせて健志に訴えた。

「わかったから、一人だと心配だから、入院しよう」

「大丈夫です、ちゃんとすぐに連絡しますから」
みゆはマンションを離れたくなかった。

その瞬間、みゆは倒れて意識を失った。

「みゆちゃん」
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