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第九章 一途な気持ち
みゆ、何処へ行ったんだ
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廉也は会長の入院先に向かった。
「おお、廉也、久しぶりだな、社長業は順調みたいだな」
「何勝手なことしてるんだよ」
「何を怒っておるのだ」
「総務部立木の退職届を受理しただろう」
「ああ、麗子ちゃんがお前との結婚の妨げになるから、早く処理してほしいとお願いされてな」
「麗子ちゃん?」
「宇佐美不動産のお嬢さんじゃよ、お前ら結婚するんだろ」
「結婚?」
廉也の表情が変わった、廉也は感が鋭い、この時全てが繋がった。
「そう言うことか」
「なんだ、違うのか?麗子ちゃんは立木くんがお前に近づき、誘惑しようとしている、だからお金で解決したと言っておったぞ」
「くそっ」
「おい、説明しろ」
「仕事上で契約は交わしたが、宇佐美不動産のお嬢さんと結婚なんて話はない、それに立木が俺を誘惑だなんて、逆だ、俺がみゆに惚れて口説いたんだ」
「そうか、しかし、立木くんの退職届は立木くんが自ら提出したものと聞いているぞ、麗子ちゃんの渡した金も受け取ったと言っておったが……」
「みゆは俺に迷惑かけないために、自ら身を引いたんだ、金は絶対に受け取ってない、みゆは金を受け取るような女じゃないからな」
「お前、立木くんと結婚したいのか?」
「ああ、みゆ以外考えられない」
「そうか、それなら、早く立木くんを見つけて結婚しろ」
「親父」
「宇佐美不動産との契約は、どうするかお前に任せる、わしも焼きが回ったな、若い子にすっかり騙された」
廉也は病室を後にした。
廉也は会社に戻り、高城にこれからの事を指示した。
「高城、宇佐美不動産との契約は解除する、書類の作成を頼む」
「社長、違約金が発生致しますが、よろしいのでしょうか?」
「構わん」
「かしこまりました」
「それから立木の退職届の受理を取りやめてくれ」
「かしこまりました」
廉也はすぐにみゆの行方を血眼になって捜したが、全く情報が無く、悪戯に時間だけが過ぎた。
「おお、廉也、久しぶりだな、社長業は順調みたいだな」
「何勝手なことしてるんだよ」
「何を怒っておるのだ」
「総務部立木の退職届を受理しただろう」
「ああ、麗子ちゃんがお前との結婚の妨げになるから、早く処理してほしいとお願いされてな」
「麗子ちゃん?」
「宇佐美不動産のお嬢さんじゃよ、お前ら結婚するんだろ」
「結婚?」
廉也の表情が変わった、廉也は感が鋭い、この時全てが繋がった。
「そう言うことか」
「なんだ、違うのか?麗子ちゃんは立木くんがお前に近づき、誘惑しようとしている、だからお金で解決したと言っておったぞ」
「くそっ」
「おい、説明しろ」
「仕事上で契約は交わしたが、宇佐美不動産のお嬢さんと結婚なんて話はない、それに立木が俺を誘惑だなんて、逆だ、俺がみゆに惚れて口説いたんだ」
「そうか、しかし、立木くんの退職届は立木くんが自ら提出したものと聞いているぞ、麗子ちゃんの渡した金も受け取ったと言っておったが……」
「みゆは俺に迷惑かけないために、自ら身を引いたんだ、金は絶対に受け取ってない、みゆは金を受け取るような女じゃないからな」
「お前、立木くんと結婚したいのか?」
「ああ、みゆ以外考えられない」
「そうか、それなら、早く立木くんを見つけて結婚しろ」
「親父」
「宇佐美不動産との契約は、どうするかお前に任せる、わしも焼きが回ったな、若い子にすっかり騙された」
廉也は病室を後にした。
廉也は会社に戻り、高城にこれからの事を指示した。
「高城、宇佐美不動産との契約は解除する、書類の作成を頼む」
「社長、違約金が発生致しますが、よろしいのでしょうか?」
「構わん」
「かしこまりました」
「それから立木の退職届の受理を取りやめてくれ」
「かしこまりました」
廉也はすぐにみゆの行方を血眼になって捜したが、全く情報が無く、悪戯に時間だけが過ぎた。
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