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第五章 愛の告白
忍び寄る黒い影
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そんなある日、みゆの元に、橘不動産社長秘書がやってきた。
目の前に大金を積まれ、「龍司坊ちゃんと別れてください、龍司坊ちゃんは大学を卒業後、取引先のお嬢様との結婚が決まっております、お分かりですね」
そう言って、龍司との別れを強要された。
みゆは涙が止まらなかった。
(なんで、私はまた、信じてしまったんだろう)
廉也がみゆを見かけた喫茶店はふらっと立ち寄った場所だった。
思い出のスカーフを捨てられないみゆはここに置き去りにしようと考えたのだった。
「このスカーフは龍司さんにプレゼントして頂いたもので、あの日わざとおいていったんです」
そして、そのスカーフにみゆが手を伸ばそうとすると、廉也はそのスカーフを丸めて
処分した。
次の瞬間、廉也さんは私の腕を引き寄せ抱きしめた。
「社長?」
「すぐここに引っ越して来い」
「えっ?」
「ずっと一緒にいようぜ」
「でも……」
「決まりな」
廉也さんは高城さんに連絡を入れた、龍司さんの連絡先を調べる事と、私の引っ越しの依頼をする様に指示をした。
「みゆは仕事が終わったらここに帰って来い、今日中に引っ越しが完了している、アパートの解約もしておくから安心しろ」
「でもそれじゃ申し訳ないです」
「みゆはあいつの連絡先がわかったら、電話でプロポーズの断りを入れればいい、わかったな」
「はい」
この時黒い影が忍び寄ってきていることに気づくことが出来なかった。
目の前に大金を積まれ、「龍司坊ちゃんと別れてください、龍司坊ちゃんは大学を卒業後、取引先のお嬢様との結婚が決まっております、お分かりですね」
そう言って、龍司との別れを強要された。
みゆは涙が止まらなかった。
(なんで、私はまた、信じてしまったんだろう)
廉也がみゆを見かけた喫茶店はふらっと立ち寄った場所だった。
思い出のスカーフを捨てられないみゆはここに置き去りにしようと考えたのだった。
「このスカーフは龍司さんにプレゼントして頂いたもので、あの日わざとおいていったんです」
そして、そのスカーフにみゆが手を伸ばそうとすると、廉也はそのスカーフを丸めて
処分した。
次の瞬間、廉也さんは私の腕を引き寄せ抱きしめた。
「社長?」
「すぐここに引っ越して来い」
「えっ?」
「ずっと一緒にいようぜ」
「でも……」
「決まりな」
廉也さんは高城さんに連絡を入れた、龍司さんの連絡先を調べる事と、私の引っ越しの依頼をする様に指示をした。
「みゆは仕事が終わったらここに帰って来い、今日中に引っ越しが完了している、アパートの解約もしておくから安心しろ」
「でもそれじゃ申し訳ないです」
「みゆはあいつの連絡先がわかったら、電話でプロポーズの断りを入れればいい、わかったな」
「はい」
この時黒い影が忍び寄ってきていることに気づくことが出来なかった。
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