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第四章 廉也の婚約者

これ以上深入りしちゃダメ

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私は一旦自分のアパートに戻り、服を着替えて出社することにした。

出社すると会社では廉也の婚約の話で大変な騒ぎになっていた。

「みゆ先輩、おはようございます、もう大変な騒ぎですよ」

「どうしたの?」

「社長が婚約を発表するそうです」

「婚約?」

目の前が真っ暗になり倒れた。

「みゆ先輩、大丈夫ですか?」

総務部の後輩二階堂くんが私を医務室まで運んでくれた。

しばらくして私は目を覚ました。

「大丈夫?しばらく薬続けないとダメよ」

医務室のゆかりさんが私を覗き込んだ。

「すみません、またご迷惑かけてしまって」

「病院へ行ってね」

「すみません」

そこへ廉也が駆け込んできた。

「みゆ、大丈夫か」

私はびっくりして、何も言えなかった。

(ゆかりさんが廉也さんに連絡してくれたんだ)

「今本人にも伝えたんだけど、病院行ったほうがいいと思うよ」

「ああ、サンキューな」

この間も思ったが、この二人の関係ってどんな関係なんだろう?

「帰り一緒に帰るぞ」

(駄目、これ以上深入りしちゃ駄目だよ)

と自分に言い聞かせた。

「大丈夫です、友紀ちゃんと約束があるんで」

「そうか、じゃあ、友紀ちゃんと別れたら連絡くれ、迎えに行く、いいな」

「今日はアパートに帰ります、ゆっくり休みたいので、すみません」

私はそう言って頭を下げた。

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