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第七章 抑えきれない想い

その夜、俺はまりえさんのいない空間に違和感を感じていた。

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でも何も伝えることが出来なかった。

その夜、俺はまりえさんのいない空間に違和感を感じていた。

なんて静かで寂しいんだ。

静寂の中、スマホが鳴り響いた。

「真山さん?」

「どうしたんですか」

「えっと、今日のお見合いの報告しようと思って」

「そうですか」

「四十五歳のバツイチなの、信じられないよね」

「そうですね」

「だって、一緒に歩いていても私への気遣いが全くないの、後ろで転んでたらどうしてくれるのって感じ」

「それは駄目ですね、男として横に寄り添わないと」

「そうだよね」

そう言って笑った。

「なんか久しぶりだな、笑ったの、真山さんと話してると楽しい」

「そうですか、光栄です」
そのあと沈黙が続いた。

話すことがないけど切りたくない。

「ではまた、おやすみなさい」

何か、何か言わなくちゃ、切れちゃう。

「あの、明日の天気どうかな」

「天気ですか」

何言ってるの、私。

「ちょっと待ってください、明日は午後から雨ですよ」

「雨?」
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