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第三章 連れ去られたちづる

「ちづる、すごく心配したんだぞ、お前を失ったら俺は……絶対に俺の側から離れるな」

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そしてギュッと抱きしめられた。

「海堂さん?」

「ちづる、すごく心配したんだぞ、お前を失ったら俺は……絶対に俺の側から離れるな」

海堂さんは私にキスをした。

なんでキス?

でも、拒むことは出来なかった、いや、私は素直に海堂さんのキスを受け入れた。

永く熱いキス。

こんなの初めて、ドキドキと心臓の鼓動が速くなるのを感じた。

海堂さんもドキドキしてくれてるの?

私はもしかして自殺した彼女の代わり?

彼女にしてあげることが出来なかった事をしてるの?

私は急に海堂さんから離れた。

「ちづる?俺のキスにドキドキした?」

私は気持ちを読まれて顔が真っ赤になるのを感じた。

「もう一回キスしようか」

海堂さんは私の唇に触れた。

ドキドキが加速して行き、甘い声が漏れた。

「ちづる、そんな色っぽい声出すと抱きたくなっちゃうよ」

「駄目です、私達契約結婚ですよね」

「そうだったな、飯食おうか?」
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