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第七章 残酷なプロポーズ

「亜紀ちゃん、こいつは俺の息子だ、絶対に亜紀ちゃんを幸せにすると約束する」

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東條財閥の御曹司、東條理樹とは結婚出来るわけがない。

東條理三郎、理樹さんのお父様と私は面識がある。

亜紀ちゃんといつも可愛がってくれた。

おじ様と私も懐いていた記憶がある。

理樹さんが産まれた日、私はおじ様に言われた。

「亜紀ちゃん、こいつは俺の息子だ、東條理樹、絶対に亜紀ちゃんを幸せにすると約束する、だから大人になったら理樹と結婚して、俺と親父さんを支えてくれ」

九歳の私は訳も分からず頷いていた。

可愛い弟が出来た位にしか考えていなかった。

そんな矢先、事件は起きた。

おじ様の右腕として働いていた父が、おじ様を裏切り、企業秘密を良からぬ連中に漏らしてしまった。

どうして父はそんな事をしたのか、事の真相は幼い私には理解出来なかった。

ただ一つはっきりしたことは、それ以来、おじ様にも理樹さんにも会えなくなったことだった。

大人になったら結婚すると約束したが、それぞれ別々の道を歩く事になったのだ。

私の父は十年前に他界した。
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