お前が愛おしい〜カリスマ美容師の純愛

第七章 玉森廉との恋

凛は廉と暮らし始めた。

凛は廉と暮らし始めた。
たわいない毎日が楽しかった。

「廉、朝よ、起きて」
 
廉は全く起きない、この寝顔はずるいよ、超かっこいいな、ふふ。
 
「凛、おはよう」
 
「もう、起きて支度しないと遅刻よ」
 
「やべ、凛と一緒だと、毎日遅刻だ」
 
凛は幸せだった。
 
廉は会社に行くと早速役員連中に呼び出された。
 
「社長、取引先のお嬢様とのお見合いをセッテング致しましたので、明日プリンスホテルへお願いします」
 
「俺は結婚相手は自分で決める、それに、もう結婚したい女と暮らしてるから、放っておいてくれ」
 
「社長、そう言う訳には行きません、明日のお見合いは形だけでも行って頂きます、よろしくお願いします」
 
廉は仕方なく承諾した。
 
「凛、怒るだろうな、ごま、すっとくか」
 
廉はプレゼントを買う為仕事帰りに行きつけの店に寄った。

「凛は何が喜ぶかな」
 
廉は時間をかけて凛へのプレゼントを選んだ。
でも、形だけでも見合いに行くって言ったら、凛はなんて思うだろうか。
もう、嘘はつけない。
下手な小細工しないで、正面からぶつかるか。
廉はプレゼントを手に、マンションへ急いだ。
 
「凛、ただいま」
 
「お帰りなさい、お疲れ様」
 
「凛、これプレゼント」

「嬉しい、廉、ありがとう」
 
「明日なんだけど、形だけ見合いする事になって、ちょっと行ってくるな」
 
廉は凛がなんて言うか様子を伺った。
 
「わかりました、いってらっしゃい」
 
凛の言葉に拍子抜けしてしまった。
しかし、この時凛はいつかは別れが来るって心の中で思っていた。