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第ニ章 彼の息子?

「祐は俺の息子なんだ」

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俺は次の休みに凛をドライブに誘った。
渋谷の駅で待ち合わせた、車を道に横づけすると、約束の場所に凛がいた。
店で凛とキスをした日、デートの約束をした。
中々OKを貰えず、俺は初めて苦戦した。
こんなにデートの約束をする事が難しいとは思いもよらぬ事だった。

「凛、お待たせ、めっちゃ可愛いよ、その髪型」

「ありがとうございます」

「今日は紹介したい人がいるんだ」

凛は不思議そうな表情を見せた。

「祐、凛に挨拶して」

祐が車から降りてきた、凛はびっくりした様子で固まっていた。

「はじめまして、大和 祐です、いつもパパがお世話になってます」

「パパ?」

「祐は俺の息子なんだ」

「息子?」

「俺はバツイチで、こいつはお袋が見てくれてる」

凛はじっと息子を見つめていた、いきなり事実を突きつけられて戸惑っている様子だった。
しかし、息子の事は隠して置くことは出来ないと思い、早く事実を知って貰いたかった。

「祐くん、いくつ?」

「六歳です」

「そう、今日はパパとお出かけにおばさんも着いて行ってもいいの?」

息子は凛をじっと見つめて口を開いた。

「凛ちゃんはおばさんなんかじゃないよ、すっごく可愛いよ」

俺は息子の言った言葉に驚きを隠せなかった。そして俺は六歳の息子と張り合った。

「祐、凛はパパの大事な人だ、口説くんじゃねえ」

「大和さん、六歳の子に何言ってるんですか」

「もう立派な男だ、凛、祐の言葉にドキッとしただろ?」

凛は言葉に詰まり、下を向いた。

「凛ちゃん、僕と一緒に後ろに座ろうよ」

そう言って祐は凛の手を引っ張り、車の後部座席に座った。
俺は大人げなく息子に焼きもちを焼いた。
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