俺を好きになるな、お前を愛していない、極道の目覚めた独占欲

ラヴ KAZU

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第十二章 運命の歯車が大きく動き出す

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加子は大河原の元で暮らしていた。

あの日、加子はこの先どうすればいいか途方にくれていた。

その時、大河原が通りかかり、加子に声をかけた。

「加子ちゃん、どうしたんだい」

加子は大河原の顔を見た時、我慢していた気持ちが溢れ出して大河原に抱きついてしまった。

「おじ様」

父親を亡くし、蓮也とも一緒にいることが出来ず、加子は大河原しか頼ることが出来なかった。

大河原は車に乗るようにエスコートした。

車の中で加子は涙が止まらず、大河原の胸で泣いた。

そして、大河原の屋敷に向かった。

「気持ちが落ち着くまでここにいなさい、今、ホットミルクを入れてあげよう」

大河原の優しさに加子の気持ちはゆっくりと和んでいった。

加子はゆっくりと話し始めた。

「蓮也さんが結婚するそうです、だから蓮也さんの前からすがたを消すようにと、
お金を渡されました、当面の資金として……」

大河原は加子の手を握り、気持ちを落ち着かせた。

そんな大河原の優しさに、涙が止まらなかった。

加子は蓮也のことを諦めなければいけないと自分に言い聞かせた。

それから、加子は大河原の元で暮らし始めたのであった。

お互いの道を歩き始めた蓮也と加子。

加子は大河原の元で少しずつ元気を取り戻しつつあった。

一方、蓮也は裕子との結婚生活になんの感情も湧いてこない。

裕子もそれは感じていた。

組のため、会社のためなんだとの諦めて、遊び歩いていた。

他の組の極道と身体を重ね、買い物に明け暮れていた。

そんな蓮也の元に、大河原から慌てた様子で連絡が入った。

「加子が帰ってこないんだ」

「子供じゃあるまいし、友達のところへでも泊まってるんじゃないのか」

なんで今更俺に連絡してるんだよ。

「実は加子がわしの娘だと言う事実とわしの過去を知られたんだ」

「なんだって!」

「今、わしはすっかり足腰が弱って、動けん、それになんて加子に言えばいいかわからないんだ、加子を探して連れ戻してくれ」

蓮也は加子の行方を探した。
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