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初めてかも
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部屋に残った3人。
クラリスは恐る恐るフリードリヒを見上げるとフリードリヒはため息を付いてクラリスの前に腰を下ろした。
『事実は何となく理解したよ。で?クラリスの気持ちを聞かせてくれないかな?何故無罪放免にしたの?あれだけ取り乱して。』
いつもの軽い感じではなく真面目に問われたクラリスは借りてきた猫のように大人しく、観念したかのように答えた。
『だって。あの者たちは皆、王太子派の家の者ですわ。』
フリードリヒとテオドールは顔を見合わせ驚いた。
『だから?』
『それも主要な役職。それらが一斉になくなれば…』
『殿下が困る?』
テオドールが間髪入れずに問うと
『第1王子派が喜ぶじゃない?』
…。
『だっておかしいもの。まるで見ていたかのように事細かく把握していたもの。』
『兄上が話されていた事は全部本当の話しなの?』
クラリスは頷くと
『だったらお前が助けろよって話しでしょ?』
…。
…お前って。
『助けて貰っていたら、私だってアルフレッド様の罰に文句は言わないわ。だけれど自分たちは知らぬ顔をしていたのよ?王太子妃を助ける義務ならば烏滸がましいけれど第1王子派にも当てはまるはずよ。だって一応…お飾りでも王太子妃だもの。今はだけど。』
呟くように語るクラリスにテオドールは呆れながらも
『なるほど。第1王子派がまたも王太子派を追い込む種にしたかったのか。その種になりたくなかったって事ですね?』
…。
『とにかく!殿下が盛りのついた猫のように思われている事にも原因はあるのです!無駄に王太子スマイルを撒き散らしているから!』
『王太子スマイル?』
フリードリヒは真面目に問うた。
『そうです!王太子スマイルですよ!』
『笑っては駄目なの?』
『笑うのは良いのです。おかしい時は誰もが笑いますからね?でも下心のある微笑みは不要なの!』
『…下心って。私がいつ?』
『うわぁ、無自覚とか有り得ないんですけど?』
フリードリヒは助けを求めるべくテオドールに視線を流すもテオドール両手を上げ降参といった感じで部屋を後にした。
クラリスは恐る恐るフリードリヒを見上げるとフリードリヒはため息を付いてクラリスの前に腰を下ろした。
『事実は何となく理解したよ。で?クラリスの気持ちを聞かせてくれないかな?何故無罪放免にしたの?あれだけ取り乱して。』
いつもの軽い感じではなく真面目に問われたクラリスは借りてきた猫のように大人しく、観念したかのように答えた。
『だって。あの者たちは皆、王太子派の家の者ですわ。』
フリードリヒとテオドールは顔を見合わせ驚いた。
『だから?』
『それも主要な役職。それらが一斉になくなれば…』
『殿下が困る?』
テオドールが間髪入れずに問うと
『第1王子派が喜ぶじゃない?』
…。
『だっておかしいもの。まるで見ていたかのように事細かく把握していたもの。』
『兄上が話されていた事は全部本当の話しなの?』
クラリスは頷くと
『だったらお前が助けろよって話しでしょ?』
…。
…お前って。
『助けて貰っていたら、私だってアルフレッド様の罰に文句は言わないわ。だけれど自分たちは知らぬ顔をしていたのよ?王太子妃を助ける義務ならば烏滸がましいけれど第1王子派にも当てはまるはずよ。だって一応…お飾りでも王太子妃だもの。今はだけど。』
呟くように語るクラリスにテオドールは呆れながらも
『なるほど。第1王子派がまたも王太子派を追い込む種にしたかったのか。その種になりたくなかったって事ですね?』
…。
『とにかく!殿下が盛りのついた猫のように思われている事にも原因はあるのです!無駄に王太子スマイルを撒き散らしているから!』
『王太子スマイル?』
フリードリヒは真面目に問うた。
『そうです!王太子スマイルですよ!』
『笑っては駄目なの?』
『笑うのは良いのです。おかしい時は誰もが笑いますからね?でも下心のある微笑みは不要なの!』
『…下心って。私がいつ?』
『うわぁ、無自覚とか有り得ないんですけど?』
フリードリヒは助けを求めるべくテオドールに視線を流すもテオドール両手を上げ降参といった感じで部屋を後にした。
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