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フランツ帝国の整理

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静まり返る広間にアレクセイの声が響き渡る。

『既にジュリラン大王国は征服しており国王並びに王太子は降伏し我が国の属国となっております。』


ステファニーはここまで来てようやく現実に戻されその場に座り込んだ。


フィリップはアレクセイの前にまで歩みを進めると跪き頭を垂れた。


『私の首は喜んで差し出す。他の者はどうか』


フィリップの言葉を待つことなく


『皇帝の首だけで十分すぎるから。そもそもまずイザベラは返して貰うね。オリヴィアから強く言われてるんだ。』


『イザベラ様?』


ステファニーは顔を上げた。


『そう。イザベラ。彼女はどんな身の上でもアナリスの人間だからね。君はフランツ帝国に嫁ぐ時に覚悟を決めたんだろ?アナリスが潰れても運命を共にする。それが王族として嫁ぐは使命。覚悟を決めるのが王族の責だと。だからお姉様は大丈夫だと敬意を込めて話してたけど?』


ステファニーは又も項垂れた。



『とにかく、帝国の民が犠牲になることだけは避けたいと思ってる。ここに居る者でアナリスに忠誠を誓える者はアナリス帝国誕生に参加してもらいたい。


無理にとは言わないよ?街で自由に暮らしてもらっても構わない。アナリスはとにかく自由だからね。
但し忠誠が偽りだとすれば、容赦なく切り捨てる。いいね?


後、最後に一つ。』


アレクセイはフィリップに視線を戻すと、


『申し訳ないがこの皇宮は全て跡形もなく打ちこわしとする。統率者ならば理解頂けるであろう?』


フィリップは清々しく頷いた。











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