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やり直し
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エマニュエルは皇宮に戻るとすぐに離宮へと向った。離宮で仕える者へすぐさまマーガレットの荷物を皇宮へ移動させるよう命を出したのである。
そしてすぐに皇宮へ戻ると、使われた事の無い夫婦の私室へマーガレットを案内した。
大帝国の頃から夫婦は寝室を挟む様にして各々の私室がある。
『マーガレット、ここが今からの君の私室だからね?そしてこの扉を開くと、』
エマニュエルがその扉を開くと夫婦の寝室があった。そこへマーガレットを案内しながら
『それであそこの扉を開けると私の部屋だ。』
エマニュエルが扉を開くと、シンプルながらセンスを感じられる広い部屋が現れた。
不思議そうに眺めるマーガレットにエマニュエルは
『どうしたの?気に入らないかな?』
マーガレットは首を振り
『いえ、皇宮の夫婦の寝室の造りに驚いただけですの。』
マーガレットは興味津々とばからに寝室を繋ぐ扉を観察している。
『君の王国ではどんな造りなのかな?』
『我が国では国王と王妃の私室は1つなのです。』
エマニュエルは少し考え想像するとまた胸が痛みだした。苦楽を共にする為に国王夫妻はどのような時も一瞬に過ごすというのを聞いた事がある。そんな環境で育てられたマーガレットは今まで遠く離れた離宮で何を思っていたのか。
『マーガレット、では我々もそうしようか?』
マーガレットは驚いたように
『いえいえ、そんな必要はありませんわ。だって何だかワクワクしますもの。この扉がね…』
寝室を繋ぐ扉をたいそう気に入った様子のマーガレットにエマニュエルは少し安堵し
『こちらの扉もカギはないからね?いつでも来てくれて構わないから。』
エマニュエルは自分の私室の扉も開いてみせた。
そこへ慌てて、取り急ぎマーガレットの必要なものを運び込む侍従らが忙しそうに入ってきた。その中にあのミラという侍女もいる。エマニュエルは
『ミラ、こんな時間に申し訳ないね。』
ミラはエマニュエルの側に寄り
『全くです。』
と小声で言うとすぐに仕事に取り掛かった。その様子をエマニュエルは嬉しそうに笑っていた。そしてマーガレットは驚いた様にミラを睨みつけた。
…何て不敬なの!不敬罪に問われたらどうするのよ!
マーガレットの可愛い睨みは、ミラには届いて居なかったのである。
翌朝目を覚ますとエマニュエルの隣りでスヤスヤと眠るマーガレットが居る。昨日はやり過ぎた感で猛省するエマニュエルは隣りで眠る華奢な身体を大切に抱き込んだ。
朝をこうして迎えるのは初めてである。こんなにも幸せならば何故…。後悔をしているエマニュエルに
『おはようございます。』
こちらも初めての事に気恥ずかしそうに挨拶をするマーガレット。
『起きたかい?昨晩はその、余裕が無くて申し訳ない…』
エマニュエルはマーガレットの髪を撫でながらマーガレットを見つめている。
『その、大丈夫でしたか?』
『うん?何が?』
『その、私は…その。こうゆう事はよくわからないので、正解とか?』
…。
『ご満足頂けたのかとか?お役に立てたのか?とか?』
エマニュエルは小さくため息をつくと
『マーガレット、その考えはやめよう。君が私の為に思ってくれるのは嬉しい。だけどね、これは私を満足させる行為ではないのだ。お互いが幸福感に包まれる為の行為。って私が言っても説得力に欠けるけどね?』
優しく微笑んだエマニュエルにマーガレットは顔を赤らめ
『朝からそのスマイルは身体に悪いですわ。心臓を打つ音が溢れ出そうになります…。』
エマニュエルは尚も微笑み
『そうかマギーはこの笑みに弱いのだな?』
どんどん赤くなるマーガレットの顔を楽しむように微笑み掛けるエマニュエルはマーガレットを抱き寄せると昨晩の名残りが残るマーガレットの秘所をまさぐりながら
『朝から可愛い事を言う、マギーがいけないんだからね?』
そう言うと目を白黒させるマーガレットにキスを仕掛けた。
2人は日が高くなる頃まで繰り返し愛を確かめるように抱き合っていた。
寝室の前に控えるミラは複雑そうに2人からの指示を待っていたのである。
そしてすぐに皇宮へ戻ると、使われた事の無い夫婦の私室へマーガレットを案内した。
大帝国の頃から夫婦は寝室を挟む様にして各々の私室がある。
『マーガレット、ここが今からの君の私室だからね?そしてこの扉を開くと、』
エマニュエルがその扉を開くと夫婦の寝室があった。そこへマーガレットを案内しながら
『それであそこの扉を開けると私の部屋だ。』
エマニュエルが扉を開くと、シンプルながらセンスを感じられる広い部屋が現れた。
不思議そうに眺めるマーガレットにエマニュエルは
『どうしたの?気に入らないかな?』
マーガレットは首を振り
『いえ、皇宮の夫婦の寝室の造りに驚いただけですの。』
マーガレットは興味津々とばからに寝室を繋ぐ扉を観察している。
『君の王国ではどんな造りなのかな?』
『我が国では国王と王妃の私室は1つなのです。』
エマニュエルは少し考え想像するとまた胸が痛みだした。苦楽を共にする為に国王夫妻はどのような時も一瞬に過ごすというのを聞いた事がある。そんな環境で育てられたマーガレットは今まで遠く離れた離宮で何を思っていたのか。
『マーガレット、では我々もそうしようか?』
マーガレットは驚いたように
『いえいえ、そんな必要はありませんわ。だって何だかワクワクしますもの。この扉がね…』
寝室を繋ぐ扉をたいそう気に入った様子のマーガレットにエマニュエルは少し安堵し
『こちらの扉もカギはないからね?いつでも来てくれて構わないから。』
エマニュエルは自分の私室の扉も開いてみせた。
そこへ慌てて、取り急ぎマーガレットの必要なものを運び込む侍従らが忙しそうに入ってきた。その中にあのミラという侍女もいる。エマニュエルは
『ミラ、こんな時間に申し訳ないね。』
ミラはエマニュエルの側に寄り
『全くです。』
と小声で言うとすぐに仕事に取り掛かった。その様子をエマニュエルは嬉しそうに笑っていた。そしてマーガレットは驚いた様にミラを睨みつけた。
…何て不敬なの!不敬罪に問われたらどうするのよ!
マーガレットの可愛い睨みは、ミラには届いて居なかったのである。
翌朝目を覚ますとエマニュエルの隣りでスヤスヤと眠るマーガレットが居る。昨日はやり過ぎた感で猛省するエマニュエルは隣りで眠る華奢な身体を大切に抱き込んだ。
朝をこうして迎えるのは初めてである。こんなにも幸せならば何故…。後悔をしているエマニュエルに
『おはようございます。』
こちらも初めての事に気恥ずかしそうに挨拶をするマーガレット。
『起きたかい?昨晩はその、余裕が無くて申し訳ない…』
エマニュエルはマーガレットの髪を撫でながらマーガレットを見つめている。
『その、大丈夫でしたか?』
『うん?何が?』
『その、私は…その。こうゆう事はよくわからないので、正解とか?』
…。
『ご満足頂けたのかとか?お役に立てたのか?とか?』
エマニュエルは小さくため息をつくと
『マーガレット、その考えはやめよう。君が私の為に思ってくれるのは嬉しい。だけどね、これは私を満足させる行為ではないのだ。お互いが幸福感に包まれる為の行為。って私が言っても説得力に欠けるけどね?』
優しく微笑んだエマニュエルにマーガレットは顔を赤らめ
『朝からそのスマイルは身体に悪いですわ。心臓を打つ音が溢れ出そうになります…。』
エマニュエルは尚も微笑み
『そうかマギーはこの笑みに弱いのだな?』
どんどん赤くなるマーガレットの顔を楽しむように微笑み掛けるエマニュエルはマーガレットを抱き寄せると昨晩の名残りが残るマーガレットの秘所をまさぐりながら
『朝から可愛い事を言う、マギーがいけないんだからね?』
そう言うと目を白黒させるマーガレットにキスを仕掛けた。
2人は日が高くなる頃まで繰り返し愛を確かめるように抱き合っていた。
寝室の前に控えるミラは複雑そうに2人からの指示を待っていたのである。
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