大魔法師と呼ばれた人

猫屋敷

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一章「学院編」

episode1「大魔法師」

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各国で知れ渡ってる、大魔法師の歴史。およそ1900年前に世界の終わり果てなき、戦争があった時、それを収めた一人の青年。今は亡くなってるとされているが、今の時代での人は、彼の姿を見た者はいない。

———見れるとしたら、銅像のみとなる。

その銅像にはこう書いてあった。
「かつて起こった果てなき戦争にて、何百万人の命が奪われた。その元凶を倒したとされる。魔法の実力は右に出る者はいなく、いつしか、大魔法師と呼ばれている」と。


その銅像は街中にあり、時計台の近くだとされている。

「よく、こんなものを」
時計台が立っている場所を、俺は通る。
「こんなのして、なんの意味があるんだかね」
ため息混じりに吐いたその言葉は、銅像に向かって放った。
(そもそも俺は、こんな老けてないっつの!)
と、内心イライラしている俺は、ジト目で銅像を見つめる。
「ハァ…。いっつ」
またもやため息が出た後、頬な痛みを感じた。これは昨日についた傷のもの。
「ま、いっか。とりあえず、早く学院に行かなきゃ。入学早々遅刻とかやばいでしょ」
とか思いながら、その俺の銅像を無視し、俺の通う学院の通学路を歩いていく。








俺がいた時代と、全くもって違う。ここ、《エイルベッド魔法帝国》は《旧レイグーウ魔法帝国》と言う名であったが、今となっては、国の名前が変わっている。


なぜ俺が、それを知っているか———。


———俺がその大魔法師だから。だが、なぜ俺は今も生きているのか。



古代から伝わる「禁忌」と呼ばれる魔法を使ったから。これには訳ありだが、禁忌魔法を使ってから、1885年と言う時間が経った。
(あれからおよそ、1900年。長い時間、姿を変えて、今まで生きてこられたな)俺の年齢は当時から変わっていない。15歳から、変わらず、今を生きている。だが、変わったと言うなら、見た目を変えた。なぜなら、性別が違うから———。


今までは、見た目を変えたりしていたが、性別まで変えることは早々してこなかった。


今の性別は女子。まぁ、バレることはないと信じてはいる。

「禁忌魔法」を使ってから、俺自身その呪いに囚われている。その呪いとは、いつ起こるかわからない「魔力の暴走」だ。厄介にもその魔法は簡単に解くことができない。しかも、自分では制御することが出来なく、ただ、自分の手で、仲間を傷つけたり、殺してしまったりしてしまう。その為、俺は誰かと関わることを諦めた。


———だが、一つだけ、解く方法があると聞いたことがある。それは、お互いを心の底から信じ合うこと。これは、友人や家族、恋人でも構わないと言うこと。

でも、俺は、それをすることは出来ない。お互いに心から信じ合うと言うことは、それだけ一緒にいなければならない。

———“その間に魔力が暴走すれば?”
自分の手で、その人たちをもし、
———“殺して”しまったら?

きっと耐えられなくなる。誰かを傷つけたくない。そんな事はもう———。

———うんざりなんだ。


「着いた……か」
そんな事をあれこれ考えていると、あっという間に学院についた。
「よし、行こう」
俺の通う「帝都エイルベッド魔法学院」の校門を抜けて、体育館に向かった。



このエイルベッド魔法学院は、敷地内が広く、その中に庶民院、貴族院が存在する。貴族はお金さえ払えば、入学する事はできるが、庶民は試験に合格、そしてその分の入学金を払わないといけない。だが、特待生枠があり、特待生となれた生徒は、入学金免除が可能と言う事だった。



———しかし、貴族からの差別が酷く、辞めてしまう生徒も多々居るとか。
(貴族の差別……ね。俺のいた時は、そんな差別化はあまりなかったけど、時代の変化ってやつなんかな)
学院長の話を聞いてる時は、思考は入学の話よりも、そんな考えに至った。


そして、学院長の話が終わり、入学式が終わった後、庶民院の校舎に向かった。






一年生の教室に入り、講師が来るまで、自分の席に座った。
「———なぁ、あいつらまじ可哀想じゃね?」
「ほんとそれな」
暇を持て余した貴族たちが、庶民院にわざわざ来て、嘲笑いに来た。
(暇なの?)
そんな事を思いつつ、もちろんそんな事には、興味はなかった。他の人たちは、「貴族に逆らっちゃダメだ」と考えているのが、顔を見るればわかる。そもそもなぜ貴族たちがそんな事を言うのか、理解し難かった。別に、この校舎はボロボロと言うわけでもなく、だとしたら、どれだけ貴族院がいいのかが安易に想像できた。



だが、それは関係あるのだろうか?ただの見栄っ張りと思ってしまう。
「おいこら、貴族ども。とっとと自分たちの校舎に戻れ」
「あ?講師ごときが調子に乗んなよ?」
「そうよ。あなた達は雇われ身。私達は主役。そんな私達があなたに注意されるなんて、おかしいと思わない?」
(………………あれを悪女って言うのかな)
「そんなのどうでもいいが、とっとと戻れ」
「…………チッ、講師ごときが調子に乗りやがって…………」
「…………校舎での魔法は禁止だぞ?」
「はっ!それがどうした?父様に言えば、そんなことくらい無かったことにできるわ!」
「あっそ」
「あ、おい!無視すんじゃねぇ!」
その直後、貴族の坊ちゃんの方は、俺らの担任と思われる、男の人に魔法を放った。
「ハァ…ハァ…っ、ハハッ、ざまぁねぇな」
魔法を直撃した講師はそのまま、床に倒れ込んだ。
「ちょ、おい、こっち見てんじゃねぇよ。庶民どもが」
「これをもしチクれば、どうなるか、分かってるわよね?」
貴族のご令嬢であるその人がそう言うと、クラスの人たちは何も言えなかった。
(倒れてる講師の隣に、貴族。もしバレれば、きっと隠蔽とかするんだろうな)なんて見ながら、講師と貴族達を見ていると、
「…………あら、あんたどっかで…。それよりも、どう言う神経?貴族である私達に、そんな目で見るなんて」
と、貴族達は俺の視線に気づき、俺の元に近寄る。
(やっば、俺の思ってたことが、顔に出てた?)
正直、貴族であるから何が偉いんだって。そりゃあ、地位もお金も、人脈も貴族ならあるんだろうけど、学院(ここ)なら、魔法の技術や成績がものをいう世界だと、俺は考えている。
「お?こいつなかなかいい顔じゃねぇか?」
「ちょっと。冗談やめなさいよ。こんなブスのどこかいいのよ」
「それはともかく、俺らにそんな目で見るなんて、痛い目にあいたいのかな?」
「…………なんでそんな偉そうにしてんの?」
「教えてやろうか?それはな、貴族だからだよ!俺ら貴族に生まれた時から、勝ち組!」
「そうね。あとはー、才能に恵まれているからかしら?」
「そうそう、それ以外に理由はないかな?」
「ふーん」
(何?その理由?他が良くても、性格が悪かったらダメだと思うけど)
「まぁー、君の顔はなかなかだけど、貴族じゃないからね」
なんて、笑われた。
「まぁ………そうね」
「俺は、レイリーより好みだな!」
(おそらく、レイリーというのは、この二人の真ん中にいる女子)
「———で、なんでそんな目で見てたの」
「なんでって、そりゃあ目の前で魔法を使う人がいるなんて、初めて見たからね。スゴイネー。サッスガキゾクサマダー」
「あ、あら、そう?でも、最後のところはものすごく嬉しいのに、その嬉しさはちっとも感じられない」
「へぇー?お前、俺たち貴族に対して、動じないんだな?」
「……………………それはそうとさ、時間どうするの?HR(ホームルーム)はじまんだけど」
「まぁ、その講師が倒れているようじゃ………なぁ?」
「確かにそうね?」
「レイリーに同意」
(まぁ、それはそうなんだけど)
「それに、俺らにはないの。まぁ、庶民どもはちゃんと守らないとだよなぁー?あ、そうだ。お前名前なんて言うんだ?」
「…………なんで教えないとなの?」
「いいじゃねぇか?俺さ、さっきも言ったように、お前の見た目の好みなんだよ!」
(めんど。でもさ、今俺、女子だけどさ、男になったら腰抜かすんじゃねぇの?)
「…………名前はロート。聞いたなら早く自分たちの教室に戻って」
「冷たっ!でもなんかいい!」
「早く帰って?じゃないと、他のみんなの時間の無駄になるし。あー、そっか。貴族にはそう言うことないんだっけ?」
「そうだねぇ?でも、まぁ、これで父様の信用に傷をつけるなら、これ以上はやめた方がいいね」
「…………まぁ、そうね。じゃあ行きましょ」
「おー、そうだな。庶民ども、そこの講師なんとかしとけよ?じゃな!」
そう言ったあと、貴族達は教室から出て行った。
「…………やっと行った」
俺は渋々席から立ち、倒れてる講師の元へ行った。
「こりゃ、医務室に連れていかなきゃだな」
「…………あ、なら、わ、私も!」
「お、俺も行くぜ!」
「わ、私だって!」
「…………なんで?」
「え、だって、一人じゃ運ぶの大変だと思って………」
「それに男手もあった方がいいと思って…………」
「別にいいよ。自分で運んでいくから」
「い、いやいや!私も運ぶよ!」
「お、俺だって!」
「もちろん私もだよ!」
「…………………でも、流石にそんなに多くでは運ぶことできない。だから、えっとー、ん」
と、俺は、右側の人にお願いした。
「う、うん!」
「ほ、ほんとに平気?」
「うん!大丈夫!私鍛えてるし!」
「自分も平気。よし、運ぼう。そっち持って」
「わ、分かった!」
(人と関わりたくない俺が、まさか人に手伝ってもらうなんて。まぁ、きっと気まぐれみたいなもんだよね)
俺ともう一人の女子と一緒に、講師の肩を組み、医務室まで運ぶ。その間の教室はものすごく静かだった。






「…………ふぅ、何とかなったね!えっと、ロートさん………だっけ?」
「そだけど」
「私、同じクラスのイーミナ・サラーべ!よろしくね!」
「そ、よろしく」
「でも、ロートさんはすごいね!貴族の人たちに対しても、動じないなんて!」
「別に。貴族だから何?って話。そもそも自分に関係ないし」
「そっか。いいなー。私ね、農家の娘なんだけど、貴族ってものすごく、怖いイメージがあって、もし絡まれたらどうしようって思ってたの。だから、ロートさんみたいな人が羨ましくて。ロートさん!」
「………なに?」
「わ、私と友達になってくれませんか?!」
「…………………大丈夫」
「え……?」
「友達にはならない」
「な、なんで?」
「………………人とあまり、関わりたくないから」
そのイミーナという人の友達のお願いを断り、医務室のドアに手をかける。
「…………自分に友達なんていらないから」
と、そう伝え、医務室を出た。









ロートさんに、友達になってと言ったけど、見事に撃沈。呆気なく断られた。でも、
「『自分に友達なんていらないから』…………なりたかったのにな」
やはり、ロートさんのことが気になった。私自身が友達になりたい!って、思った。入学式の時、こっそりロートさんの方を見た時があった。とってもミステリアスで、綺麗な人だった。




初めて、故郷から出て、帝都に入った時、不安だった。知り合いなんて一人もいない状態で、緊張して、友達ができるか不安だった。でも、なんで、私がロートさんと友達になりたいか。それは、入学式の前日。私が魔法学院の寮のあるところへ、足を運ばせた。
『ここが私の住む寮なんだ!』
と、心底感動していた。思いの外外見は綺麗で、学院生活がワクワクしていた。



———でも、ドン!と、何かが当たった。なんだろうと思い、後ろを向くと、貴族の人がいた。
『あら?ごめんなさい?ここに庶民がいるなんて、気づかなかったわ』
『ご、ごめんなさい』
『どうすんのよ?あんたのせいで、私の制服が汚れたりでもしたら?どうしてくれるの?』
『す、すみません!で、ですが、貴族さまがどうしてここに?』
『あら?私も明日から魔法学院に通うの。もしかして…………あなたもなの?』
『は、はい………。一応………』
『ふーん、ま、多分あんたの住む寮はここじゃなくて、あっちだと思うけど?
『え、そ、そうなんですか?』
『えぇ。もちろんよ?だって、庶民がこんな素敵な寮のお金支払えるわけないじゃない?』
その人の言った言葉は、私の心に思いっきり突き刺さった。ものすごく、悔しくて。でも、真実であることにも、間違いない。帝国から離れた、小さな村から来て。第一、農家の娘がこんな豪華な寮に住めるわけない。
『そ、そうですね。す、すみませんでした』
『わかればいいのよ?———っていうか、それよりも何?ものすごく騒がしいけれど』
(確かに騒がしい。どうしたのかな?)
『あなた達!原因を調べてきて!』
『『はっ!』』
貴族の人の護衛と思われる厳つい男の人たちは、すぐさま原因を探るべく、騒がしい音がする方向へ向かう。
『………もう、なんなのよ』
貴族の方はものすごく、ご立腹の様子だと、見てとれる。


———その時、目の前に黒い霧に覆われた、男の人と思われる、人影が目の前にあった。
『だ、だれ?』
『ちょ、なんなのよ!』
『キゾク、ハッケン』
その人は、ジリジリと貴族の人に近づいていった。
『何よ、なんなのよ………………』
『キゾク、『ロッビアーティ家』抹消』
『———!?』
私も魔法を発動しようとしたが、
『ジャマモノモイッショ』
と、気づかれてしまった。
『ぐっ!』
(もしかして、あの騒動の原因も、この人………?間違いなさそう………)
『シネ』
『———!』
その時だった。ローブの被った怪しげな男の人は、誰かの撃った青白い光が当たった。
『ナニヤツ』
『そんなのいいから、とっとと消えて』
もう一人現れたその人は、またもや、同じ魔法を放った。
『……………………高度魔法の………使い手?』
そう。あの魔法は、魔力量が高いとされて、瞬時に魔法を発動させることは難しいと言われている。ましてや、
『…………無詠唱』
無詠唱で放ったのだから———。
『ナゼ、ジャマシタ』
『そんなのあんたに関係ない。とにかく、早くここから立ち去って。じゃないと……………………もう一発撃つよ?』
『チッ』
怪しい男の人は、その言葉から逃げるように、姿を消した。
『痛ッ』
現れた人はそう言ったあと、頬を押さえた。
『…………もしかして、怪我したんですか?』
『頬をかすっただけ。別になんとない』
その人の頬は確かに切れていた。そこから少しばかり、血が流れていた。
『ダメですよ!治療しないと!』
『いい。治療は一人でできる。じゃあ』
『あ、待って!』









———その時に、ロートさんに出会った。
「大丈夫………なのかな」
後ろの方から、もぞもぞと、聞こえてきた。
「…………ここどこだ?」
「あ、先生。目覚めましたか?」
「ん?サラーべか。あぁ、平気だ。そういうや、ロートのやつもいたよな?」
「は、はい!一緒に運んで………」
(…………でもあれ?なんでそれを知ってるんだろう?)
疑問に思ったが、聞くのはやめた。直感的にそうしたかったから。
「そうか。後であいつにお礼言っとかなきゃな。それはそうと、おい、サラーべ。サボりか?」
「え!?ち、ちがいますよ!」
「まぁ冗談だ。真に受けるなよ」
「え、えぇ~?」
(変な先生)
「そういえば」
「え?」
「お前、ロートに「友達になって」って言ってただろ?」
「き、聞いてたんですか!?」
「あー、悪りぃな?だが、あいつには友と言える仲間が必要だ」
「友達………ですか?でも、本人がなりたくなかったら、無理強いはダメじゃないですか?」
(…………あれ、自分で言ってるのに、心が痛むなぁ………)
虚しさを感じながら、先生に聞く。
「確かにそうかもしれないな。だが、な?あいつには同い年の友達がいないんだよ。まぁ、あれを言われて、まだなりたいって思うんなら、もう一回、言ってみるのもいいんじゃねぇか?「なる」・「ならない」の問題じゃねぇんだし?まぁ、それで無理なら、諦めることも大切だけどな?」
「確かにそうかもしれません」
「そうだろ?とにかく、検討してみろ?いいな?」
「は、はい!」
(変な先生だけど、うん!すっごくいい人だ!)
「……………………あー、あとそれと」
「ん?」
「俺のこと変とかいうなよ?」
そう指摘された時、ドキッとした。
「あ、え、と、い、言うわけないじゃないですか!」
「そうだよな?」
「は、はい………」
(言えない。入学式からすっごく変なだなんて)
先生はベッドから立ち上がり、医務室の扉を開け、
「ま、せいぜい頑張れよ?あと、サンキューな」
と、顔を出した。
「はい!」
(もう一回、言ってみよう!)
やっぱり、ロートさんと友達になりたい。その想いは、固く結ばれてる。








初めて言われた。
『わ、私と友達になってくれませんか?!』
「イミーナ・サラーべ。不思議なやつ」
その呟きは、風と共に、かき消された———。
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