黒禁忌名簿(ブラックリスト)に載ったギルドになってしまいました(泣)

紫苑

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【二人目・二葉 兵固】

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翌日、俺は嫌々ながらも会社に向かうといきなり課長に呼び出された。
「何で、お前は今日の訪問先を報せない!ホウレンソウだといつも言っているだろが!!!」
いつもなら俺は反論しないが、もう我慢の限界だった。
「なら他の営業は報告してますか?ホワイトボードに当日に書いてますよね?何で俺だけ先に報告をしなければならないんです?しかも、自分が行く予定の所を全てあいつが勝手に行っているんですよ?俺が急に来れなくなったから代わりにって理由で!!」
「私に反論するな!お前があまりに営業成績が悪いから報告しろと言っているんだ!!!」
「だ・か・ら!俺の行く訪問先をあいつが勝手に横取りしてるんでしょうが!わかってて言ってる課長の神経が本当に信じられません!!!」
「何だと貴様!!!」
課長は席から立ち上がると俺を拳で殴ってきた。
俺は逃げもせず甘んじてそれを受け入れたため、ズザッと倒れて近くのデスクに強かに背中を打ち付けてしまった。
そんな俺を見ても課長は俺を殴ろうとしてくるがその拳をあの男が止めたのだ。
「俺先輩が土曜日総務の行き遅れの女性と居酒屋に入っていくところ見ましたよ?もしかして付き合っているんです?」
「行き遅れ?テメー・・・・・・・」
「だって本当の事でしょう?あんなおば」
「悪かったわね、おばさんで、坊や??」
「姉さん!!」
いつの間にか俺の傍まで来て、俺の口元にハンカチを押しつけてくる。
「いてっ!!」
「あんた口切れてるわよ。てか、課長これは報告させて貰いますね」
「そ、総務に関係ないだろうが!!!口を挟むな!」
「は?口挟むでしょ?そこの坊やが私とこいつの関係を口に出してきたんだから」
呆れた顔と声で課長に詰める。
だが、もう一人めんどうなのがいる。
「あの~坊やって言わないでいただけます、年増さん?」
「はっ!坊やで充分でしょう?だって、自分で訪問先取って来れず人の頑張りを盗む愚か者なんてね~~。つか、何でこんな坊やに皆「キャーキャー」言ってんの?どこが格好いいの?どこが可愛いの?理解出来ないわ~ね~ぼ・う・や?」
「ちっ!!!くそあまっ!」
そいつは課長の腕を止めた手で姉さんを殴ろうとするが、それは愚の骨頂。
だって、

ドシン!!!

ほらな。
姉さんが綺麗にあいつの鳩尾にヒールを叩き込んだ後、投げたのだ。
思いっきり壁にぶつかって気を失っている。
「ほら、あんたもシャキッとなさい!こんなクズ男にやられてどうすんの!」
「姉さん・・・・・・・・うん、俺この会社・・・・・・・・」
辞めると言う前に、

「これはなんの騒ぎだ??」
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