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第四章
42 頑張ったな
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「あっ!エリアス忘れた!」
「・・・・・・お前、不敬を通り越して、本当に失礼だぞ」
「いやはや・・・・・・これは本当に申し訳ない」
すっかりマジでエリアス忘れてました。
本人も多分、アーダルリアで嘆いているだろうな~。
会った時に謝らねば!!
「会った時には既に今回の事を忘れているのが、スイレンであろうな」
「失敬な!」
キュリアス殿下の俺の評価、酷くね?
「いや、お前にその言葉そっくりそのまま返却するわ」
「あ、へ、ま、そうでしたね・・・・・あははははは」
相手は王子様でした。
図体の大きい者を忘れた俺に言われても確かに心へま~~たく届かんわな。
とりあえず、アーダルリアの現状を陛下に伝え、どうするかは陛下とキュリアス殿下、第一王子のオーガスト殿下、城に残っていたジオルドとジルフォード、宰相など側近を含めて、話し合いの場を設けられた。
オーガスト殿下は、魔国が落ち着きを徐々に取り戻してきているので、第三のアルバートとレイフォードに後を任せ、フィルハートに団長のレオンハルトと共に戻ってきていたのだ。副官のユーステスの力は魔国の復興に欠かせないため、そのまま残してきたようだ。
俺は話の場には参加せず、とりあえず、桃季に飯を作って貰いたいので、探すことにした。
自分で作れって?
いや、俺今自分で作る元気ないからな!
飛び降りる元気はあっても、作る元気ないからな!
それに桃季の飯には力を回復する作用が含まれているから、今の俺にはもってこいなのだ!
元気そうに見えて、俺結構疲労困憊よ???
で、結論から言うと桃季は何故かあの湿った汚い牢の前に、結界を張って、清潔且つ快適な生活を送っている。原形を留めていない肉塊が目の前でウゴウゴと蠢いているにも拘わらずだ。
いやいやいやいや
「何で自分の部屋に戻らねんだよ?」
「おう、翠蓮じゃねーか!おかえり~~~」
「いや、答えになってねんだけど?」
結界を張って自分の周りだけ清浄しているとしても、見た目が汚いこ~~んな場でよくのんびり出来るもんだ。
俺でも無理だわ。
「あっちの館、俺だけがいると『居場所』って感じしねんだよな。むしろこっちの方が落ち着くわ」
「さすが拷問卿。思うことがゲスいわ・・・・・」
「褒めんじゃねーよ」
「どこがだよ。つか、飯食わせろ」
結界の中に入ると、不快な匂いと瘴気から遮断され、息しやすくなった。
「いいぜ。じゃ、館に戻るかね~。で、何食いたい?」
「魚の塩焼き、味噌汁、五目ご飯に漬け物」
「いつも通りだな~。天ぷらと茶碗蒸しも付けてやる」
「頼む!まじで限界なんだよ!」
「ま、違う男?のオーラ背負ってるくらいだからな~。事情は聞かせて貰う」
「・・・・・ああ、もちろんだ。だが、殿下たちが一緒の時でお願いします」
「そうだな・・・・・・あの二人が聞かないといけないことだからな」
桃季は何も説明していないのに、何もかもわかっているかのようで・・・・・・。
「頑張ったな」
と、俺の頭を一撫でしたのだった。
「・・・・・・お前、不敬を通り越して、本当に失礼だぞ」
「いやはや・・・・・・これは本当に申し訳ない」
すっかりマジでエリアス忘れてました。
本人も多分、アーダルリアで嘆いているだろうな~。
会った時に謝らねば!!
「会った時には既に今回の事を忘れているのが、スイレンであろうな」
「失敬な!」
キュリアス殿下の俺の評価、酷くね?
「いや、お前にその言葉そっくりそのまま返却するわ」
「あ、へ、ま、そうでしたね・・・・・あははははは」
相手は王子様でした。
図体の大きい者を忘れた俺に言われても確かに心へま~~たく届かんわな。
とりあえず、アーダルリアの現状を陛下に伝え、どうするかは陛下とキュリアス殿下、第一王子のオーガスト殿下、城に残っていたジオルドとジルフォード、宰相など側近を含めて、話し合いの場を設けられた。
オーガスト殿下は、魔国が落ち着きを徐々に取り戻してきているので、第三のアルバートとレイフォードに後を任せ、フィルハートに団長のレオンハルトと共に戻ってきていたのだ。副官のユーステスの力は魔国の復興に欠かせないため、そのまま残してきたようだ。
俺は話の場には参加せず、とりあえず、桃季に飯を作って貰いたいので、探すことにした。
自分で作れって?
いや、俺今自分で作る元気ないからな!
飛び降りる元気はあっても、作る元気ないからな!
それに桃季の飯には力を回復する作用が含まれているから、今の俺にはもってこいなのだ!
元気そうに見えて、俺結構疲労困憊よ???
で、結論から言うと桃季は何故かあの湿った汚い牢の前に、結界を張って、清潔且つ快適な生活を送っている。原形を留めていない肉塊が目の前でウゴウゴと蠢いているにも拘わらずだ。
いやいやいやいや
「何で自分の部屋に戻らねんだよ?」
「おう、翠蓮じゃねーか!おかえり~~~」
「いや、答えになってねんだけど?」
結界を張って自分の周りだけ清浄しているとしても、見た目が汚いこ~~んな場でよくのんびり出来るもんだ。
俺でも無理だわ。
「あっちの館、俺だけがいると『居場所』って感じしねんだよな。むしろこっちの方が落ち着くわ」
「さすが拷問卿。思うことがゲスいわ・・・・・」
「褒めんじゃねーよ」
「どこがだよ。つか、飯食わせろ」
結界の中に入ると、不快な匂いと瘴気から遮断され、息しやすくなった。
「いいぜ。じゃ、館に戻るかね~。で、何食いたい?」
「魚の塩焼き、味噌汁、五目ご飯に漬け物」
「いつも通りだな~。天ぷらと茶碗蒸しも付けてやる」
「頼む!まじで限界なんだよ!」
「ま、違う男?のオーラ背負ってるくらいだからな~。事情は聞かせて貰う」
「・・・・・ああ、もちろんだ。だが、殿下たちが一緒の時でお願いします」
「そうだな・・・・・・あの二人が聞かないといけないことだからな」
桃季は何も説明していないのに、何もかもわかっているかのようで・・・・・・。
「頑張ったな」
と、俺の頭を一撫でしたのだった。
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ありがとうございました!!
この作品何回も読み返すぐらい大好きです!!
主人公最強系かつカップリングが尊いみたいな作品ほんとに無くて(泣)……だからこの作品を読んだ時は「探してたやつや!」ってなってめっちゃ嬉しかったです
素敵な作品ありがとうございます
コメント失礼しました
コメントありがとうございます!!
楽しんで戴けたようで、本当に嬉しいです!
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