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第三章
43 浄化後、葛藤(R-15)
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青龍の背中に乗って魔国の上空に来てみれば、地上よりも『瘴気』の濃さがわかってしまう。
こんな中で生きている魔族の心は大丈夫なのだろうか、と心配するもレギウスから
「魔族は基本『闇属性』の力を有しているから、ある程度までは正気を保てる。だが、もうそろそろ限界が近づいているのだ。だから、救ってくれ、私の大切な民を、家族をっ!」
と、俺をギュッと抱きしめて訴えてくる。引き離そうと思えば引き離せたのだが、彼の身体は小さく震え、俺の肩が少し湿っぽくなったため、それはせず彼の背中をポンポンと叩いただけに留めた。
殿下たちは最初は引き離そうと思ったようだが、レギウスの様子を見て『仕方ないな』って、嫌々赦したようだ。
騎士団が全着したのを確認し、俺は
五星結界
星形にクナイを放つ。その場所には信頼できる『人間兵器』と『式神』が配備している。
そして、
浄霊清流
結界の中が一度キンと凍ったように冷たくなり、そして、眩しいくらいに光り昏い昏い瘴気は段々と小さくなり、消滅した。
俺はそれを見届けると、身体から力が抜け、青龍の背から地上に落下する。
俺の体力や力、意識の危うさから青龍が強制帰還させれた所まで見た途端俺の意識はブラックアウトしたのだった。
スイレンが突如力を失い、神獣が消え、その者が地上に落下していく様に動揺して、俺は羽を広げて彼の元に飛び立ち、受け止めた。
下に落ちる勢いの付いた身体を受け止めるには、俺の腕が少々軋み筋が痛むが彼の表情を見るとそんなもの軽い負傷でしかない。
額からは大きな汗を流し、口からは熱く荒い息を吐き、体温は上昇している。
そして、俺が動揺したのはピタリとした服の下でプクリと膨れている乳首が目に飛びこんでくる。
少々味見程度と思って触ってみると、大きく震えて達してしまった。
グショリと濡れた彼の下半身は、俺のモノを滾らせる要素となってしまった。
ゴクリと唾を飲み込み、この者から自然に溢れる魅惑という誘惑に堪えるため唇を強く噛みしめる。
血の味がするが、そんなことこの者の『苦痛という快楽』に比べれば何てことはない。
この国を、ここに住む民を護ってくれたこの者に俺の欲望をぶちまけたりは絶対にしない!!!
何とか俺はフィルハートの軟弱な王子の元に腕の中で苦しんでいる恩人を送り届けられた。
二人の王子は彼を見ると真っ青に顔を染め、そして慌てふためきジルフォードとかいう四男の方がマントを彼に被せ、ジオルドとかいう甘ちゃんは彼を抱き上げてアワアワとしているだけだった。
何とも情けない姿で、こんなのがこの者の伴侶だと思うと腸が煮えくりかえりそうだ。
だが、伴侶のいる者を『犯す』趣味は残念ながら俺には持ち合わせていない。
そして、俺は自分の『匂い』と同じ者を持つ者をつい最近見つけたのだ。
異世界の者で、この世界では見かけない術士
その者を絶対に俺様の伴侶にしてやる!
こんな中で生きている魔族の心は大丈夫なのだろうか、と心配するもレギウスから
「魔族は基本『闇属性』の力を有しているから、ある程度までは正気を保てる。だが、もうそろそろ限界が近づいているのだ。だから、救ってくれ、私の大切な民を、家族をっ!」
と、俺をギュッと抱きしめて訴えてくる。引き離そうと思えば引き離せたのだが、彼の身体は小さく震え、俺の肩が少し湿っぽくなったため、それはせず彼の背中をポンポンと叩いただけに留めた。
殿下たちは最初は引き離そうと思ったようだが、レギウスの様子を見て『仕方ないな』って、嫌々赦したようだ。
騎士団が全着したのを確認し、俺は
五星結界
星形にクナイを放つ。その場所には信頼できる『人間兵器』と『式神』が配備している。
そして、
浄霊清流
結界の中が一度キンと凍ったように冷たくなり、そして、眩しいくらいに光り昏い昏い瘴気は段々と小さくなり、消滅した。
俺はそれを見届けると、身体から力が抜け、青龍の背から地上に落下する。
俺の体力や力、意識の危うさから青龍が強制帰還させれた所まで見た途端俺の意識はブラックアウトしたのだった。
スイレンが突如力を失い、神獣が消え、その者が地上に落下していく様に動揺して、俺は羽を広げて彼の元に飛び立ち、受け止めた。
下に落ちる勢いの付いた身体を受け止めるには、俺の腕が少々軋み筋が痛むが彼の表情を見るとそんなもの軽い負傷でしかない。
額からは大きな汗を流し、口からは熱く荒い息を吐き、体温は上昇している。
そして、俺が動揺したのはピタリとした服の下でプクリと膨れている乳首が目に飛びこんでくる。
少々味見程度と思って触ってみると、大きく震えて達してしまった。
グショリと濡れた彼の下半身は、俺のモノを滾らせる要素となってしまった。
ゴクリと唾を飲み込み、この者から自然に溢れる魅惑という誘惑に堪えるため唇を強く噛みしめる。
血の味がするが、そんなことこの者の『苦痛という快楽』に比べれば何てことはない。
この国を、ここに住む民を護ってくれたこの者に俺の欲望をぶちまけたりは絶対にしない!!!
何とか俺はフィルハートの軟弱な王子の元に腕の中で苦しんでいる恩人を送り届けられた。
二人の王子は彼を見ると真っ青に顔を染め、そして慌てふためきジルフォードとかいう四男の方がマントを彼に被せ、ジオルドとかいう甘ちゃんは彼を抱き上げてアワアワとしているだけだった。
何とも情けない姿で、こんなのがこの者の伴侶だと思うと腸が煮えくりかえりそうだ。
だが、伴侶のいる者を『犯す』趣味は残念ながら俺には持ち合わせていない。
そして、俺は自分の『匂い』と同じ者を持つ者をつい最近見つけたのだ。
異世界の者で、この世界では見かけない術士
その者を絶対に俺様の伴侶にしてやる!
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