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第三章

39 改良必要じゃね?

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5日後

「よしっ!じゃ、行くか!!」
出立前に魔国の瘴気が充満する中で育った野草入り桃季特性の『野草粥』を食って、『瘴気』に身体慣らした。ほんの僅かだが、これで身体に来す『害悪』は減った。
そして俺はこちらの団長服ではなくて、日本から着てきたピッタリとしたラバースーツを着ている。
慣れ親しんだこちらの方が動きやすく且つ自分の『力』を通しやすいのだ。
『ゴム』だけに。
「それにしても俺らはこちらの世界と相性がいい。お前らの力の『質』が向上してる」
「だろっ!こっちの精霊たちが可愛くて!」
「じゃ、ないだろう!お前女性ばっかり追いかけていただろうがっ!」
「なっ!竜胆、翠蓮にチクる・・・・・・あ、す、翠蓮???その表情を止めてくれ」
顔を真っ青に染めて、俺から距離を取る桃季の足下には既に何体もの探知型式神が配置されている。
桃季は既に敵情視察に出向いているのだ、式神を使役して。
本来よそ見しようものなら意識を式神に刈り取られ、あの世に送り込まれるだろうが、俺たちと同じ『人間兵器』の桃季にとって朝飯前の事でしかない。
「ま、今は自分の意識さえ保っていれば文句は言わん」
「おい、翠蓮誰に言ってんだ?それほど俺は『無力』じゃねーよ」
「そんなことは百も承知だ。ただ、言っただけ」
「ちっ!」
「ほらほら、あんた達、喧嘩しないの!全く!!ほら、翠蓮!!これあんた用の『薬』よ。こちらに来て力の『質』が向上したからか『薬の質』まで上がったわ!!」
菖蒲姐さんから小瓶を受け取ると、中にはえげつない色でドロリとした液体が『じゃぶり』と動く。
「・・・・・・・・・・・・・・・飲めんのか??」
「ま、失礼な!味は保証するわよ!!」
キュポンと蓋を開けて、ドロリとした液体を喉に押し込んでいく。味と言うより舌から喉に纏わり付く感覚が嫌悪感を呷る。
「ごほっうえっ」
「『味』は問題ないでしょ!」
「『味』はな!!」
苦みもなく甘みも少なく『味』としては問題ないのだが、それ以外が問題だ!!
まるで『精液』を喉奥にかけられたようだ。
これをどうにか改良して欲しい。
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