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第三章

38 世話が大変なんです

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「菖蒲様たちのお部屋をご用意できましたので、ご案内致します」
と、レイフォード。
しかし、こいつらは
「え?翠蓮が暮らしている館じゃねーの?」
「そっちの方が都合がいいのだけど?」
「いつでも手合わせできるから」
「いつでもこいつらの面倒見れるから」
「「「「おい、葵っ!!!」」」」
「ちょっと!私もこの子たちと一緒にしないでよ!」
いや、そこじゃねーよ、怒るところ。
つか、俺も一緒にして欲しくない。特に桃季とは。
「一番手のかかる翠蓮と桃季の世話しなければならんしな。な、菖蒲」
「ああ、そういうことね!うんうん、そうそう!全くこの子たちはね~~~いつまでもお子ちゃまなんだから」
「「・・・・・・・・・おい翠蓮(桃季)と同列に扱わないでくれ」」
と、二人の声がハモる。
俺たち二人とも納得してないのに、何故か周りは大層にウンウンと頷き、レインなんて
「これでスイレン団長から目を離しても大丈夫なんですねっ!!」
「おい、レイン」
「兄様、スイが睨んでますよ?」
「だって本当のことじゃないか。目を離したらどこに行くかわからなくて、戻ってきたと思ったら『問題』と共にだからさ」
「「「「「確かに」」」」」
「・・・・・・・・・・・・・・・おい」
あとでジオルド含め覚悟しておけよっ!



「へ~~ここが翠蓮が住んでいる館ね。精霊も沢山飛んでいるわね」
「ここなら慣れるな、身体」
「だな。4日もいらないかもしれないな」
「駄目だ、絶対!飯を食っても2日はかかると言っただろう?それに魔国の食材を手に入れて、そこから『瘴気に慣らす』のも2日かかるはずだ」
「桃季がまともな会話してる」
「当たり前だ。俺たちの『命』に関わってくるんだからな」
「「「「ああ、そうだな」」」」
桃季は台所で向こうの世界から持ってきた調味料を並べていく。
味噌に醤油、ごま油にわさび。
様々な調味料を持ってきていた。
「翠蓮がこっちに残っても使えるだろう?」
ニコって笑う姿が桃季なのに、格好いい!とは、絶対に口に出して言わん!頭に乗るからな。

翌日から魔国の『瘴気』を祓うための訓練が始った。
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