164 / 227
第三章
36 女性
しおりを挟む
そして、俺はフィルハートに戻ってきた。
日本の仲間を連れて。
竜胆、菖蒲、葵を。
三人をっ!と、思っていると、
「俺様を忘れてんじゃねーぞ、翠蓮!!」
シュタリ!と綺麗な着地音。
「「「「桃季っ!???」」」」
「悪い、他の料理に手こずってさ!菖蒲姐さんに渡した弁当とは別に作ってきた!これはフィルハート勢の為だ!」
と言って大きな鞄から取り出したのは、ジャム。
「『風磨衆』の本家の森で採取した果物で作ったものだ!風磨の森は特別な力が宿っているからな~。それで作る食いもんは大抵何らかの力を有すからな!」
大きく胸を張って、「わっはっは」と笑い出す桃季に俺たち四人は『洗礼』を忘れなかった。
「スイっ!!」
と、俺の名前を呼んでぎゅ~~~と抱きしめてくるサーシャ様。
ああ、柔らかいお胸の谷間にダイブさせていただき誠にありがとうございます!!
「スイ・・・・・・一体何回お仕置きすれば、女性の胸から離れられるの?」
「ばっ!男だったらこんなおいしいシチュエーション黙って享受しろよ!!」
当然のことを言ったまでのはずなのに、サーシャ様から引き離されて、皆の前で濃厚な口づけを食らう羽目になりました。
その様子に「きゃーーーーー☆」と歓声をあげる女性たち。
あ、うん、そうだったね、この国は。
俺と殿下たちが愛し合っている妄想を漫画や小説にする程だもんな。
そんな女性たちに桃季が
「おい、この世界はどうなってんだ?」
と、尤もな疑問を俺に突きつけてくれました。
その質問に答える間もなく、違う歓声も届いてくる。
『翠蓮様たちのあのお洋服。黒一色で装飾など一切ございませんのにとても素敵ですわね!!』
『ええっ!それに体型にピッタリと張り付いたなんとも言えず淫らで美しいわ!』
『あら?真っ黒じゃないようですわよ?知りたいですわね、あの美しい色を』
『美しいのは服だけじゃなくてよっ!こちらの男性方と違い筋肉はしっかりついておられるのに、細身でとても美しいですわ!!』
『見て、あの剥き出しの肩!筋肉が美しく輝いているわ!!』
『ああ、翠蓮様は殿下たちの奥方様ですから他の方々を狙うべきですわね!!』
『ええ、本当に~~~ああ~~何てお美しい方たちなのでしょう!!!』
こんな会話に一番喜ぶのは絶賛彼女募集中の桃季で、早速、自分と『相性』が良さそうな女性を口説こうと足を伸ばしているので、足をかけて転ばしてやった!
「何する、翠蓮!!お美しい女性方との時間を邪魔済んじゃな・・・・・・・あ、まじ、すんません」
桃季は俺の表情を見た瞬間一瞬固まり、そして本気で謝り倒してきた。
それだけの表情を俺は今作っている自信がある。
だって、今は『性』より『瘴気』だ!って、言ったら、「あんたが真っ先に女性の胸にデレデレしてたんでしょうがっ!」と菖蒲姐さんより拳骨を頂戴致しました!
「っつううううううううううううううううううううううううううううっ!!手加減なしかよ~~」
「あんたにそんなの必要ないでしょうが!あら、綺麗な女性方が固まってしまったわね?」
小さく小首を傾げ可愛く見せるも、葵に
「止めとけ、お前のは可愛いとか綺麗とかじゃなく『獰猛』に見える」
「なんですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
菖蒲の絶叫と共に本物の雷が落ちました。諸に『俺』に。
「・・・・・・・・・神獣様たちがいい加減にしろって怒ってる。つか、俺に直撃させなくてよくね?」
プスプスと煙を撒き散らす俺。
それを見た者たちの表情は驚愕を通り越して真っ青な顔、いや、色がない顔があちらこちらに。
で、もちろん倒れる者もいる。
「スイ、だ、大丈夫なのか???」
と、ジオルドが心配し、レインは泡を吹いて倒れてしまって・・・・・・・
「ええええええええええええっ!レインーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
日本の仲間を連れて。
竜胆、菖蒲、葵を。
三人をっ!と、思っていると、
「俺様を忘れてんじゃねーぞ、翠蓮!!」
シュタリ!と綺麗な着地音。
「「「「桃季っ!???」」」」
「悪い、他の料理に手こずってさ!菖蒲姐さんに渡した弁当とは別に作ってきた!これはフィルハート勢の為だ!」
と言って大きな鞄から取り出したのは、ジャム。
「『風磨衆』の本家の森で採取した果物で作ったものだ!風磨の森は特別な力が宿っているからな~。それで作る食いもんは大抵何らかの力を有すからな!」
大きく胸を張って、「わっはっは」と笑い出す桃季に俺たち四人は『洗礼』を忘れなかった。
「スイっ!!」
と、俺の名前を呼んでぎゅ~~~と抱きしめてくるサーシャ様。
ああ、柔らかいお胸の谷間にダイブさせていただき誠にありがとうございます!!
「スイ・・・・・・一体何回お仕置きすれば、女性の胸から離れられるの?」
「ばっ!男だったらこんなおいしいシチュエーション黙って享受しろよ!!」
当然のことを言ったまでのはずなのに、サーシャ様から引き離されて、皆の前で濃厚な口づけを食らう羽目になりました。
その様子に「きゃーーーーー☆」と歓声をあげる女性たち。
あ、うん、そうだったね、この国は。
俺と殿下たちが愛し合っている妄想を漫画や小説にする程だもんな。
そんな女性たちに桃季が
「おい、この世界はどうなってんだ?」
と、尤もな疑問を俺に突きつけてくれました。
その質問に答える間もなく、違う歓声も届いてくる。
『翠蓮様たちのあのお洋服。黒一色で装飾など一切ございませんのにとても素敵ですわね!!』
『ええっ!それに体型にピッタリと張り付いたなんとも言えず淫らで美しいわ!』
『あら?真っ黒じゃないようですわよ?知りたいですわね、あの美しい色を』
『美しいのは服だけじゃなくてよっ!こちらの男性方と違い筋肉はしっかりついておられるのに、細身でとても美しいですわ!!』
『見て、あの剥き出しの肩!筋肉が美しく輝いているわ!!』
『ああ、翠蓮様は殿下たちの奥方様ですから他の方々を狙うべきですわね!!』
『ええ、本当に~~~ああ~~何てお美しい方たちなのでしょう!!!』
こんな会話に一番喜ぶのは絶賛彼女募集中の桃季で、早速、自分と『相性』が良さそうな女性を口説こうと足を伸ばしているので、足をかけて転ばしてやった!
「何する、翠蓮!!お美しい女性方との時間を邪魔済んじゃな・・・・・・・あ、まじ、すんません」
桃季は俺の表情を見た瞬間一瞬固まり、そして本気で謝り倒してきた。
それだけの表情を俺は今作っている自信がある。
だって、今は『性』より『瘴気』だ!って、言ったら、「あんたが真っ先に女性の胸にデレデレしてたんでしょうがっ!」と菖蒲姐さんより拳骨を頂戴致しました!
「っつううううううううううううううううううううううううううううっ!!手加減なしかよ~~」
「あんたにそんなの必要ないでしょうが!あら、綺麗な女性方が固まってしまったわね?」
小さく小首を傾げ可愛く見せるも、葵に
「止めとけ、お前のは可愛いとか綺麗とかじゃなく『獰猛』に見える」
「なんですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
菖蒲の絶叫と共に本物の雷が落ちました。諸に『俺』に。
「・・・・・・・・・神獣様たちがいい加減にしろって怒ってる。つか、俺に直撃させなくてよくね?」
プスプスと煙を撒き散らす俺。
それを見た者たちの表情は驚愕を通り越して真っ青な顔、いや、色がない顔があちらこちらに。
で、もちろん倒れる者もいる。
「スイ、だ、大丈夫なのか???」
と、ジオルドが心配し、レインは泡を吹いて倒れてしまって・・・・・・・
「ええええええええええええっ!レインーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
12
お気に入りに追加
223
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
神は眷属からの溺愛に気付かない
グランラババー
BL
【ラントの眷属たち×神となる主人公ラント】
「聖女様が降臨されたぞ!!」
から始まる異世界生活。
夢にまでみたファンタジー生活を送れると思いきや、一緒に召喚された母であり聖女である母から不要な存在として捨てられる。
ラントは、せめて聖女の思い通りになることを妨ぐため、必死に生きることに。
彼はもう人と交流するのはこりごりだと思い、聖女に捨てられた山の中で生き残ることにする。
そして、必死に生き残って3年。
人に合わないと生活を送れているものの、流石に度が過ぎる生活は寂しい。
今更ながら、人肌が恋しくなってきた。
よし!眷属を作ろう!!
この物語は、のちに神になるラントが偶然森で出会った青年やラントが助けた子たちも共に世界を巻き込んで、なんやかんやあってラントが愛される物語である。
神になったラントがラントの仲間たちに愛され生活を送ります。ラントの立ち位置は、作者がこの小説を書いている時にハマっている漫画や小説に左右されます。
ファンタジー要素にBLを織り込んでいきます。
のんびりとした物語です。
現在二章更新中。
現在三章作成中。(登場人物も増えて、やっとファンタジー小説感がでてきます。)
【完結】気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件
白井のわ
BL
雄っぱいが大好きな俺は、気が付いたら大好きなblゲーの主人公になっていた。
最初から好感度MAXのマッチョな攻略対象達に迫られて正直心臓がもちそうもない。
いつも俺を第一に考えてくれる幼なじみ、優しいイケオジの先生、憧れの先輩、皆とのイチャイチャハーレムエンドを目指す俺の学園生活が今始まる。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
異世界転生してハーレム作れる能力を手に入れたのに男しかいない世界だった
藤いろ
BL
好きなキャラが男の娘でショック死した主人公。転生の時に貰った能力は皆が自分を愛し何でも言う事を喜んで聞く「ハーレム」。しかし転生した異世界は男しかいない世界だった。
毎週水曜に更新予定です。
宜しければご感想など頂けたら参考にも励みにもなりますのでよろしくお願いいたします。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
アズ同盟
未瑠
BL
事故のため入学が遅れた榊漣が見たのは、透き通る美貌の水瀬和珠だった。
一目惚れした漣はさっそくアタックを開始するが、アズに惚れているのは漣だけではなかった。
アズの側にいるためにはアズ同盟に入らないといけないと連れて行かれたカラオケBOXには、アズが居て
……いや、お前は誰だ?
やはりアズに一目惚れした同級生の藤原朔に、幼馴染の水野奨まで留学から帰ってきて、アズの周りはスパダリの大渋滞。一方アズは自分への好意へは無頓着で、それにはある理由が……。
アズ同盟を結んだ彼らの恋の行方は?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる