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第二章

49.想像させるな!

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「団長、温まりましたか?」
「ん、もう一杯頂戴」
「畏まりました。今、スコーンを焼いているので、それもお持ちしましょうか?」
「ん!アプリコットジャムもお願い」
「ふふふ、畏まりました。少しお待ちくださいね」
レインは何事も無かったかのように振る舞ってくれることに安堵を覚えた。
レインが出て行ったと同時にアルバートが部屋に入ってくる。
「うわっ!どうした、スイ!?目が真っ赤だぞ」
「・・・・・・・聞くな・・・・・・」
「?????ま、いい。レイの熱は何とか治まった。あ、いや、手は出してないからな!出すと抑えが効かなくなるしな!」
「それでいい。で?」
「ああ、もうぐっすり寝てやがる。だから、ほれっ!」
どこから取り出したのか数本のワインボトルを目の前に翳してくださった。
「あああああああああああっ!!!」
俺は急いで階段を降りて、
「レイン!!酒のつまみも用意して!俺はエリアスを呼んでくるから!」
「へ?あ、はい???」


「そういえば、元司祭に誰があの『性拷問具』を装着するんだ?」
「「「ごほっ!うえっ!!!」」」
俺の発言に三人とも咽せ、嫌そうな顔を俺に向ける。
「酒の席で気持ち悪いことを思い出させるなよ、スイ」
「団長・・・・・・鼻に入っちゃったじゃないですかっ!」
「・・・・・・・・・ぉぇ・・・・・・」
一番酷いのはエリアスで、咽せるのが止まらないらしくレインが背中を摩っている。
「すまん!ただ、疑問に思っただけなんだ」
「ですよね~~~~。私もそこは疑問でした」
「俺は絶対に嫌だ!」
「俺だってだ!!」
誰だって嫌だ、あんな脂ぎった親父の下半身にあんな悍ましい器具を取り付けるなんて。
想像しただけでも、
「おえぇぇぇぇっぇぇぇぇぇっ!」
「「「想像するなーーーーーーーーー!!!」」」

「それについては明日確認をしておく・・・・・・」
「ああ、よろしく」
「今、その内容が話し合わされているんじゃないだろうか?」
「たぶん、そうでしょうね」
各々、自分にその役割が回ってこないことをただただ祈るだけだ。
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