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第一章
32.孕み方
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神獣様には人型になってもらい、俺たち第四騎士団の執務室に集まった。
ジオルドとジルフォードはここにいるが、他の王族たちは執務に戻った。
「スイ、本当に大丈夫なのか?血を吐いていただろう?」
「頭からも血が出ていたじゃないですか!全く!何でうちの団長は無茶ばかりするんですかっ!」
「ご、ごめん、レイン!もう大丈夫だから!ああ、そうだ!レインが煎れてくれた紅茶が飲みたいな~~~」
「そう言って誤魔化そうとする!もうっ!待っててください!!!大人しく!!」
「はい・・・・・・」
態度は一応しおらしく。
アルバートが、
「俺の言葉に被せてくるとは・・・・・・レインは本当にスイを認めているんだな~~」
「嬉しいことだよ、本当に」
うん、短い期間の付き合いなのに、ここまで俺を心配してくれるなんて、本当にいい人たちばかりだよ。
先ほどの怪我を皆に心配され、迷惑をかけてしまった。
言い訳できず、謝り倒している最中にやっとレインが戻ってきてくれたので、ある意味での言葉責めは終わった。
『ところでスイ。精霊の子の産み方はもちろんわかっているのだろうな?』
「は?知るわけないだろう?俺男だし」
『ま、うん、そうだな。こっちの世界では男女関係ないようだけどな』
「???」
青龍もこの国の人と同じく不思議なことを言う。
男だから子供はできないのが俺の常識なのだが、この世界は違うのか?
『ま、それはおいおい知っていけ。精霊の子の孕み方だが、同時に奥へ二人の子種を注いでもらうことだ』
「それってつまり二輪挿「言うなっ!!それ以上言わないでくれ!!」
ジオルドが何を言おうとしたのかわかってしまったため、途中で遮ってやった。
だって、だって、だって!
今、めっちゃ恐ろしいこと言おうとしていたよな?な??
ジオルドとジルフォードのあのデカブツが俺の中に一緒に入るんだぞ!?
裂けるわ!!
というか、王子のくせに下品な言葉使ってんじゃねーーーーーーーーーーーーーっ!!!
『スイ、我の話を最後まで聞け。とりあえず子の成し方は合ってはいるが、今回の任務の前にはするな。お前たちの中にある『霊(たま)』が恩恵を与えているようだぞ。スイにはあの後遺症の軽減と遅効、王子たちは力の増幅のようだ』
「「「えっ!?」」」
それは好条件過ぎる!!
どうしようか考えていたのだ、バーミリアでの浄化後。
あの規模の瘴気を浄化すれば、後遺症はかなりきつめの物になるのは必然で、そして、淫らな身体に作り変えられる時間は極端に短いと読んでいたのだ。だから、俺が前の世界から持ってきた特性の薬剤を作ろうとしても材料が見つからず、ほとほと困っていたのだ。
それがこの体内に宿す『霊』のおかげで、心配事は緩和されたのだ。
『あとは精霊の子が産まれた後に、その恩恵は身体に定着するだろうが、力の増幅は徐々のようだ。だから、任務後と我は言うのだ』
あ~~なるほど・・・・・・・これが精霊女王の言っていた「新たな力」なのだな。
大変にありがたい!!
「わかったよ、青龍。ありがとう教えてくれて。後遺症の軽減はありがたい。あの力を使ったらどうしても理性がほとんど失われるからな~~~」
『ああ、ま、この世界でも励め。我々はそろそろ戻るぞ。あまり神が人前に出てくるものではないからな』
「うん、そうだな。あまりの神々しさに心を奪われる者もいるってくらいだしな。よしっ!またな!俺、こっちで頑張るよ!だから、これからも力を貸してください」
『わかっておる。では、白虎、朱雀、玄武、戻るぞ』
俺は再び両手で印を結び、
「閉門」
吉相体で『閉門』と書かれた大判が手の前に現われたので、それを床に押しつける。
その中に神獣様は飛び込んで帰って行かれたのだ。
ジオルドとジルフォードはここにいるが、他の王族たちは執務に戻った。
「スイ、本当に大丈夫なのか?血を吐いていただろう?」
「頭からも血が出ていたじゃないですか!全く!何でうちの団長は無茶ばかりするんですかっ!」
「ご、ごめん、レイン!もう大丈夫だから!ああ、そうだ!レインが煎れてくれた紅茶が飲みたいな~~~」
「そう言って誤魔化そうとする!もうっ!待っててください!!!大人しく!!」
「はい・・・・・・」
態度は一応しおらしく。
アルバートが、
「俺の言葉に被せてくるとは・・・・・・レインは本当にスイを認めているんだな~~」
「嬉しいことだよ、本当に」
うん、短い期間の付き合いなのに、ここまで俺を心配してくれるなんて、本当にいい人たちばかりだよ。
先ほどの怪我を皆に心配され、迷惑をかけてしまった。
言い訳できず、謝り倒している最中にやっとレインが戻ってきてくれたので、ある意味での言葉責めは終わった。
『ところでスイ。精霊の子の産み方はもちろんわかっているのだろうな?』
「は?知るわけないだろう?俺男だし」
『ま、うん、そうだな。こっちの世界では男女関係ないようだけどな』
「???」
青龍もこの国の人と同じく不思議なことを言う。
男だから子供はできないのが俺の常識なのだが、この世界は違うのか?
『ま、それはおいおい知っていけ。精霊の子の孕み方だが、同時に奥へ二人の子種を注いでもらうことだ』
「それってつまり二輪挿「言うなっ!!それ以上言わないでくれ!!」
ジオルドが何を言おうとしたのかわかってしまったため、途中で遮ってやった。
だって、だって、だって!
今、めっちゃ恐ろしいこと言おうとしていたよな?な??
ジオルドとジルフォードのあのデカブツが俺の中に一緒に入るんだぞ!?
裂けるわ!!
というか、王子のくせに下品な言葉使ってんじゃねーーーーーーーーーーーーーっ!!!
『スイ、我の話を最後まで聞け。とりあえず子の成し方は合ってはいるが、今回の任務の前にはするな。お前たちの中にある『霊(たま)』が恩恵を与えているようだぞ。スイにはあの後遺症の軽減と遅効、王子たちは力の増幅のようだ』
「「「えっ!?」」」
それは好条件過ぎる!!
どうしようか考えていたのだ、バーミリアでの浄化後。
あの規模の瘴気を浄化すれば、後遺症はかなりきつめの物になるのは必然で、そして、淫らな身体に作り変えられる時間は極端に短いと読んでいたのだ。だから、俺が前の世界から持ってきた特性の薬剤を作ろうとしても材料が見つからず、ほとほと困っていたのだ。
それがこの体内に宿す『霊』のおかげで、心配事は緩和されたのだ。
『あとは精霊の子が産まれた後に、その恩恵は身体に定着するだろうが、力の増幅は徐々のようだ。だから、任務後と我は言うのだ』
あ~~なるほど・・・・・・・これが精霊女王の言っていた「新たな力」なのだな。
大変にありがたい!!
「わかったよ、青龍。ありがとう教えてくれて。後遺症の軽減はありがたい。あの力を使ったらどうしても理性がほとんど失われるからな~~~」
『ああ、ま、この世界でも励め。我々はそろそろ戻るぞ。あまり神が人前に出てくるものではないからな』
「うん、そうだな。あまりの神々しさに心を奪われる者もいるってくらいだしな。よしっ!またな!俺、こっちで頑張るよ!だから、これからも力を貸してください」
『わかっておる。では、白虎、朱雀、玄武、戻るぞ』
俺は再び両手で印を結び、
「閉門」
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その中に神獣様は飛び込んで帰って行かれたのだ。
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