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69. END
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「俺達付き合っているんだ」
ぽかんとした顔をしているテイミーさん。
「ジーン! ちょっと待って! 私の肩に触れている右手って、さっき肉のタレが……とか言ってぺろっと舐めていなかった」
「あれ? そうだっけ? そうだったかも。まあいいじゃん」
「全然良くなーい! 今すぐ手を洗ってきて。うわー制服がタレ臭くなるー」
「ならないよ」
「なるー!」
私は怒っているのにジーンはけらけらと笑っている。
ふと周りを見回すとテイミーさんは居なくなっていた。
テイミーさんは私の事が嫌いで嫌がらせとしてジーンに近づいたのだろうか?
それともジーンの事が好きで私を睨んだりしていたのだろうか?
どちらが先だったのか分からないが、きっとテイミーさんはもうジーンに近づいて来る事はないだろう。
「ほら。アイリーン行こうぜ」
ジーンは私に手を差出した。
「繋がなーい」
「なんでだよ」
少しすねた顔をするジーン。
「だって、タレの手だもの」
「まだ言ってるのかよ」
「言われたくないなら手を洗ってくださーい」
「分かったわかった」
私達は付き合う事になったが今までとあまり変わらない距離間で、お付き合いのスタートをした。
シルフィーさんやユースチスくんに報告をするととても喜んでくれた。
一番喜んでくれたのはメリーウェザーさんだった。
それからゲイリーさんもぼそっと「良かったな」と言ってくれた。
やはり悪い人ではないと思う。
そして卒業後の私の進路はシルフィーさんと揉めた。
卒業後はシルフィーさんの侍女として王宮に付いて来て欲しいと言われたのだ。
私は王都薬開発研究所に就職をしたいと伝えた所「何処までもついて行くって言ったじゃない」と揉めに揉め…………月一で侍女と言う名の話し相手をする事になった。
最後にはシルフィーさんも納得をしてくれたので良かった。
ちなみにユースチスくんは魔法研究所の魔法具開発部に就職をし、ジーンは魔法使い騎士団に入った。
魔法使い騎士団の遠征で東の国境に出向いた時に、新たに見つかった土の妖精と契約をした。
ジーンが私に報告をしてきた時には、嬉しくてたまりませんと顔に書いてあった。
私は今、ミミの力を使って新しい薬開発に携わっている。そしてクロも氷の魔法を使って一時的に薬の保存をするのに協力をしてくれている。
毎日充実した毎日を過ごせているのは魔力があったのも大きいのかも知れない。
私は魔法を皆のように使いこなせないけれど、魔力を持って生まれた事に心から感謝をした。
終わり
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ぽかんとした顔をしているテイミーさん。
「ジーン! ちょっと待って! 私の肩に触れている右手って、さっき肉のタレが……とか言ってぺろっと舐めていなかった」
「あれ? そうだっけ? そうだったかも。まあいいじゃん」
「全然良くなーい! 今すぐ手を洗ってきて。うわー制服がタレ臭くなるー」
「ならないよ」
「なるー!」
私は怒っているのにジーンはけらけらと笑っている。
ふと周りを見回すとテイミーさんは居なくなっていた。
テイミーさんは私の事が嫌いで嫌がらせとしてジーンに近づいたのだろうか?
それともジーンの事が好きで私を睨んだりしていたのだろうか?
どちらが先だったのか分からないが、きっとテイミーさんはもうジーンに近づいて来る事はないだろう。
「ほら。アイリーン行こうぜ」
ジーンは私に手を差出した。
「繋がなーい」
「なんでだよ」
少しすねた顔をするジーン。
「だって、タレの手だもの」
「まだ言ってるのかよ」
「言われたくないなら手を洗ってくださーい」
「分かったわかった」
私達は付き合う事になったが今までとあまり変わらない距離間で、お付き合いのスタートをした。
シルフィーさんやユースチスくんに報告をするととても喜んでくれた。
一番喜んでくれたのはメリーウェザーさんだった。
それからゲイリーさんもぼそっと「良かったな」と言ってくれた。
やはり悪い人ではないと思う。
そして卒業後の私の進路はシルフィーさんと揉めた。
卒業後はシルフィーさんの侍女として王宮に付いて来て欲しいと言われたのだ。
私は王都薬開発研究所に就職をしたいと伝えた所「何処までもついて行くって言ったじゃない」と揉めに揉め…………月一で侍女と言う名の話し相手をする事になった。
最後にはシルフィーさんも納得をしてくれたので良かった。
ちなみにユースチスくんは魔法研究所の魔法具開発部に就職をし、ジーンは魔法使い騎士団に入った。
魔法使い騎士団の遠征で東の国境に出向いた時に、新たに見つかった土の妖精と契約をした。
ジーンが私に報告をしてきた時には、嬉しくてたまりませんと顔に書いてあった。
私は今、ミミの力を使って新しい薬開発に携わっている。そしてクロも氷の魔法を使って一時的に薬の保存をするのに協力をしてくれている。
毎日充実した毎日を過ごせているのは魔力があったのも大きいのかも知れない。
私は魔法を皆のように使いこなせないけれど、魔力を持って生まれた事に心から感謝をした。
終わり
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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