アンバランス 〜ビビりですが最強チートを得たのでなんとか異世界生き抜きます〜

とやっき

文字の大きさ
上 下
43 / 52
3章 魔法学園と暗雲

33 理想の人 (ヴァイオレット視点)

しおりを挟む


 平凡に暮らすこと。

 それが私、ヴァイオレット・ウーストのささやかな夢である。


 幼い頃から鍛錬の日々だった。

 四人の兄たちや父と戦闘訓練に明け暮れる日々。

 最初に武器を持ったのは三歳。

 記憶にはないが、ナイフを使ってゴブリンを倒した私は、楽しそうにキャッキャと笑っていたらしい。

 私の才能を見抜いた父は、私に色々な訓練をさせてきた。

 帝国の中でも皇帝に続く最高位である、軍将軍家に生を受けた私の宿命だったのだろう。

 来る日も来る日も鍛錬、鍛錬、鍛錬。

 五歳で一般兵を倒せるようになり、六歳で将官クラスと善戦し、七歳には父に一撃を入れるまでに成長した。

 女の子らしいことは何もできず、ひたすら武器を振ったり体力作りをする日々。

 そんな日々に、私は疲れてしまっていた。


 私の気持ちを変えてくれたのは、皇帝陛下からいただいた一冊の本だった。

 皇帝陛下は父の叔父、私の大叔父にあたる方である。

 とっても優しいお爺さんで、たまにお会いしたときは、私のことを自分の孫のように可愛がってくれていた。

 八歳の誕生日、皇帝陛下からの誕生日プレゼントは宝石だったが、二人きりになったときにこっそりと一冊の本をくれた。

 その本は、王国の貴族子女が平民の男性と恋をするお話。

 私が女の子らしいことをできていないことを気にかけて、この本をくださったんだろう。

 私は何度も何度も何度もその本を読んだ。

 稽古の休憩中、就寝前、起床後、空き時間になるたびに読んでいた。

 そして憧れた。

 平民と結婚し、平凡だけど暖かい家庭を築いた貴族の女の子に。


 やがて私は十歳になり、父から縁談の話をされた。

 帝国は実力至上主義。

 例え皇族に生まれても、実力が無ければ排斥されてしまう厳しい国家だ。

 産まれた子供を見捨てない為にも、縁談の相手は実力の高い者同士でするのが慣例となっている。

 私に来た縁談も、軍将軍家や軍団将軍家がほとんどであった。

 望まない縁談を私は一蹴した。

 私にはそれほどの実力があったし、それが認められる家系でもあった。


「どの縁談も良縁であったが、何故断ったのだ?」

「父上、私はもっと平凡な暮らしがしたいです。結婚するなら、平民としたいのです!」

 私はその時、初めて自分の意思を父に伝えることができたと思う。

 今までは父に言われた通り稽古をこなし、勉強もしてきた。

「平民と、か。果たしてヴィオレと結婚できる平民はいるのだろうか。狐人族は畏怖の象徴。ヴィオレが狐人族と知られたら、恐れられてしまい、碌な恋愛などできないだろう」

 父は私を溺愛している。
 厳格な父ではあるが、訓練中以外私に対しては甘々だ。

 私が初めて明確に示した自分の意思を、父は無碍にすることができなかった。

「父上、私は狐人族を恐れず、かつ平凡な人を探してみせます! だから、お願いします」

 ちょっと上目遣いを使った。

 あの本でも貴族の子女が必殺技としてよく使っていたやつだ。

 父にもかなり効いたようで、一瞬で頬が緩みきっていた。

「ごほん。ヴィオレの考えは分かった。では12歳になったら入学させようと考えていた、緑の大陸のアカデメイアで、平民の男性と恋愛をしてみなさい。卒業までに運命の相手を見つけられたら、ヴィオレの好きにしなさい。ダメだったら、縁談を前向きに考えて欲しい」

「分かりました父上。学園で平民の男性を射止めてみせます!」

 父の言質を取れた。

 まずは学園で平凡な平民を見つけて、仲良くならないといけない。

 そして恋に発展して、手を繋いだりあの本みたいに情熱的なキスをしたり。
 子供は三人がいいかな。女の子一人と男の子二人くらいで……。

 脱線し過ぎてしまった。

 ともかく、私が狐人族と分かれば平民のみんなはビックリして近づかなくなってしまうだろう。
 この問題は解決しなければならない。


「ボクはビレット。ボクはビレット。うん、大丈夫。男の子に見える」

 鏡の前の私は、ちゃんと少年に見えた。

 私は狐耳を隠すために帽子を被った。
 長かった髪の毛はショートにしている。

 後は尻尾だが、ゆったりしたズボンを履くことで目立たないようにはできた。

 よほどお尻をじーっと見られない限りは、気づかれることはないだろう。

 私が考えた作戦はこうだ。

 まずは男の子のふりをして、平民の男の子と友達になる。

 信用できるくらい仲良くなったら、秘密を打ち明ける。

 まずは狐人族であることを言って、反応を見る。
 狐人族でも友達でいてくれるなら、女の子であることを打ち明ける。

 ここまでできれば、後は相手から私が女の子と意識してくれるはず。

 意識し始めた二人はやがて恋に落ちて……また脱線してしまうので考えないでおこう。

 こちらからのアプローチもしないといけない。
 体に軽くタッチしてみたり、物理的に距離感を詰めてみたり、イメージトレーニングはばっちしだ。

「よし、ボクはビレット。平民の男の子と結婚してみせる!」

 学園には女の子として入学したが、制服は男ものを入手した。

 上兄うえにぃ三兄さんにぃにやめてくれとせがまれたが、下兄したにぃを上目遣いで撃破し、制服を取ってこさせたのだ。

 二兄ふたにぃはこれはこれでアリだが、恋愛は許さんと言っていた。

 父に言質を取っているので、どの兄であろうと私を止めることはできない。


 クラス分けも狙い通り、中間くらいのBクラスに入れた。

 高貴な身分の者が少なく、大半は平民だった。

 アダデンという貴族の取り仕切りにより、自己紹介が始まった。

 みんなの自己紹介はちゃんと聞いて、運命の人を見つけてみせる!

「次はボクだね。ボクはビレット。剣が得意だよ。よろしく」

 ユノアちゃんという女の子の挨拶の後で、私は自己紹介をした。

 ユノアちゃんは平凡そうな子に見えて、どこか危険な気配がする女の子だ。

 多分あの子、父上くらいの強さかそれ以上の実力がある。

 私でも苦戦してしまうかもしれない。気をつけておこう。

 私が自己紹介をしている間、とある人の視線が気になった。

 自己紹介している間はみんな私に集中していたが、見ていたのはみんな顔だ。

 だがその人だけは、私のお尻をずーっと見ていた。

 私は狐人族だとバレたと思い、冷や汗をかいていた。

 彼の自己紹介は一言一句聞き逃すまいと耳をそばだてる。

 名前はシンヤ。
 目立った特徴もなく、平民。

 彼が俯きがちに自己紹介を終えたとき、私は彼に対する目が獲物を狙う目に変わっていたかもしれない。

 そう、私の理想はこんな人だ。

 目立つところもなく、目立とうもせず、平穏に生きていそうな平凡な男の子。

 顔もイケメンでもブサイクでもない。
 よく見るとちょっとカッコいいかもしれないが、普通の範疇だ。

 尻尾がバレたかもしれない件もあるし、帰りには絶対に話しかけようと決めた。

 できるなら彼と仲良くなり、ゆくゆくは恋仲に……また気が急いてしまった。





「シンヤ君。シンヤ君。ふふっ」

 一日目が終わり、私は家に帰った。
 食事中もニヤニヤが抑えられないほど、今日の収穫は大きかった。

 ちなみに私の住まいは兄たちと一緒だ。

 Sクラスでも特に成績が優秀な者には、研究室を借りられたり、学園内にいくつもある一軒家を寮代わりに使用できる。

 兄たちは一軒家に四人で暮らしているほど、仲がいい。本当はみんな一人ずつ家を借りられるのに、一緒なのだ。

 私も部屋を一室兄たちに借りて、そこから学園に通うことにした。

「俺の大事な妹をたぶらかした奴はシンヤというのか。ぶっ殺してやる」
「兄貴、やめとけって。生かしたまま苦痛を与えた方が良いだろ」
「やれやれ、愚兄共は物騒だ。それだからヴィオレに嫌われるんだよ。ここは穏便に圧力をかけて退学にしてやればいい」
「あのー、兄さんたち。ヴィオレちゃんから殺気を感じるんだけど。僕達は血の涙を流してでも、恋を応援してあげないと」

 食事中に惚気顔でシンヤ君の名前を言ってしまったがために、兄たちはご立腹のようだ。

 しかし兄たちよりも私の方が実力は上。

 もしもシンヤ君に何かしようものなら、力づくで排除する。

 四人がかりで来られると、流石の私でも苦戦してしまうけど。
 父と五人がかりで来られたら、私は負けてしまう。まだまだ未熟者だ。

「で、ヴィオレちゃん。シンヤ君は良い人なのかい?」

 下兄したにぃのウォルター兄さんは優しくて大好きな兄だ。
 ちょっと大袈裟な人だけど。

「シンヤ君はね、私が狐人族って分かっても友達でいてくれたの! つい初めて友達ができてすぐにバラしちゃったけど、大丈夫だった!」

「やれやれ、ヴィオレのドジは相変わらずだな。そこが可愛いのだが」

 三兄のウェールズ兄さんはキザでカッコつけである上に、失礼な人だ。

 私はドジではない。
 何もないところで転んだりしないし、うっかり物を落としたりもしない。

 ちょっとした段差とかではつまづいたり、うっかり口を滑らせたりはするけど、ドジとまではいかないはずだ。

「しかし狐人族と聞いても友達でいるとは、逆に怪しいやつだなぁ。皇族の地位を狙っているのか? 命知らずめ」

 二兄のウィックス兄さんは、バカに見えて実はかなり頭が回る。

「シンヤ君は狐人族を知らなかったの!」

「なんだ、シンヤとかいう野郎はバカか」

 上兄のウァンクル兄さんよりは馬鹿ではないだろうから安心して欲しい。

 でも、もしシンヤ君が狐人族が皇族であり、とんでもなく強いことを知ってしまったらどんな反応を示すのだろうか。

 友達をやめてしまうだろうか。


 その心配は次の日の授業で杞憂に変わった。

 彼は狐人族が皇族だと知っても、変わらず友達でいてくれた。

 やはり彼しかいない、彼が理想の人だと思った私は、思わず自分が男の子のフリをしていることまで伝えてしまった。

 本当はもうちょっと仲良くなってから伝える予定だったけど、嬉しくていてもたってもいられなかった。

 私が女の子と言ったとき、彼は少し意外そうな顔をしていたが、反応は薄かった。

 ちょっと固まってはいたが、すぐに我に返ったのか「あー、そうなのか」と呟いていた。

 でもこれで女の子だということも伝えてしまったし、後はシンヤ君の方から意識してくれるはず!

 私からもしっかりアプローチしていかないといけない。

 あの本のように平凡だけど優しいシンヤ君と恋仲になるのだ!

 そしてゆくゆくは結婚して……などとまた妄想の世界に入りながら私はベッドに潜るのだった。



◇後書き
 ちょっと忙しくて感想に返信できてません。日曜日にまとめて書きたいと思います。
 一日一話更新になっちゃって申し訳ないです。
 誤字脱字確認もあんまりできてないので、見つけられた方はこっそり教えて下さると嬉しいです。
 次回、恋のライバル。
 あ、一応ヴィオレはヴァイオレットの愛称です。誤字ではありません。
しおりを挟む
感想 51

あなたにおすすめの小説

劣等生のハイランカー

双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す! 無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。 カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。 唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。 学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。 クラスメイトは全員ライバル! 卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである! そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。 それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。 難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。 かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。 「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」 学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。 「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」 時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。 制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。 そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。 (各20話編成) 1章:ダンジョン学園【完結】 2章:ダンジョンチルドレン【完結】 3章:大罪の権能【完結】 4章:暴食の力【完結】 5章:暗躍する嫉妬【完結】 6章:奇妙な共闘【完結】 7章:最弱種族の下剋上【完結】

【完結】初級魔法しか使えない低ランク冒険者の少年は、今日も依頼を達成して家に帰る。

アノマロカリス
ファンタジー
少年テッドには、両親がいない。 両親は低ランク冒険者で、依頼の途中で魔物に殺されたのだ。 両親の少ない保険でやり繰りしていたが、もう金が尽きかけようとしていた。 テッドには、妹が3人いる。 両親から「妹達を頼む!」…と出掛ける前からいつも約束していた。 このままでは家族が離れ離れになると思ったテッドは、冒険者になって金を稼ぐ道を選んだ。 そんな少年テッドだが、パーティーには加入せずにソロ活動していた。 その理由は、パーティーに参加するとその日に家に帰れなくなるからだ。 両親は、小さいながらも持ち家を持っていてそこに住んでいる。 両親が生きている頃は、父親の部屋と母親の部屋、子供部屋には兄妹4人で暮らしていたが…   両親が死んでからは、父親の部屋はテッドが… 母親の部屋は、長女のリットが、子供部屋には、次女のルットと三女のロットになっている。 今日も依頼をこなして、家に帰るんだ! この少年テッドは…いや、この先は本編で語ろう。 お楽しみくださいね! HOTランキング20位になりました。 皆さん、有り難う御座います。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる 

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ 25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。  目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。 ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。 しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。 ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。 そんな主人公のゆったり成長期!!

クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath
ファンタジー
俺こと灞熾蘑 煌羈はクラスでいじめられていた。 ある日、突然クラスが光輝き俺のいる3年1組は異世界へと召喚されることになった。 だが、俺はそこへ転移する前に神様にお呼ばれし……。 クラスの奴らよりも強くなった俺はクラスの奴らに復讐します。 まだまだ未熟者なので誤字脱字が多いと思いますが長〜い目で見守ってください。 閑話の時系列がおかしいんじゃない?やこの漢字間違ってるよね?など、ところどころにおかしい点がありましたら気軽にコメントで教えてください。 追伸、 雫ストーリーを別で作りました。雫が亡くなる瞬間の心情や死んだ後の天国でのお話を書いてます。 気になった方は是非読んでみてください。

クラス転移で神様に?

空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。 目覚めると彼は真っ白な空間にいた。 動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。 神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。 龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。 六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。 神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。 気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします

Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。 相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。 現在、第三章フェレスト王国エルフ編

処理中です...