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1章 異世界女神とアンデッドジジイ
間話2 ルフエルと革命会議 (読み飛ばしOK)
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(ルフエル視点)
「ルフエル様、転移者はどうなさいました?」
「貴女には関係の無いことですよ」
シンヤを自らが管理する世界に送ったルフエルは、一仕事を終えて椅子に腰掛けグッタリしていた。
「そんなことはありません。ルフエル様には私たち神々に報告する責任がおありでしょう。職務を放棄するのですか? いえ、その主神の座を放棄するのならば、私たちとしても歓迎致しますよ。その座に座らせて頂くのもやぶさかでは御座いません」
世界を越えた干渉を行ったルフエルの疲労感は並大抵のものではない。
そんな中、ルフエルを主神の座から排斥しようという勢力の神々がちょっかいをかけて来ていた。
「低劣な考えですね。貴女は仮にも神、立場を弁えて下さい」
「あら、美の女神たる私の考えは低劣などではありませんわ。思考や行動の一切に至るまで、美しさを極めし者。美の根源。それが私です」
疲れる、ルフエルは心底そう思った。
こんなことなら無理を押し通してでも、シンヤさんに「主神ルフエル永久召喚」のスキルを押しつけて、自分も下界に行くべきだったと非現実的な考えさえ湧いてくる。
まだやることがあるゆえ、出来るはずもないことだが。
ルフエルのやることというのは、神々が馬鹿をしないか監視することである。
シンヤを異世界転移させるとき、ルフエルは多くの神々の反感を買ってしまった。
勿論賛成の声もあったが、反対派の声の方が大きくなってしまったことが原因の一つである。
「フェメーラ殿、そこまでにしておいてはいかがかな。主神であらせられるルフエル様の崇高なお考えは、我々凡庸な神には理解できないほどのものだということだよ」
「あら。ご機嫌よう、シュナイプル様。本日も凛々しくてとっても素敵ですわ」
「美の女神たるフェメーラ殿のお褒めに預かれるのはとても光栄だね」
面倒な嫌味男が割り込んで来た、とルフエルはため息を深く吐いた。
シュナイプルは高貴の神であり、イケメンの皮を被った腹黒男である。
まさに悪徳貴族が崇めるに相応しい貴族神、という表現が相応しい。
彼もまた、反ルフエル派の勢力の一柱である。
反ルフエル派の勢力はかなり広がっており、三十三柱の神々の内、半数を超える十八柱もの神々が徒党を組んでいる。
その現状にはルフエルも頭を抱えることしかできていない。
まだ反旗を翻すような事態には陥っていないが、そうなるのも時間の問題というほど彼ら彼女らは調子づいていた。
「さて、フェメーラ殿。そろそろ例の会議のお時間ですよ。僭越ながら、議場までエスコートさせていただきたくお迎えに上がりました」
「あら、あの大事な会議ですのね。それならルフエル様に構っている暇はありませんわね。エスコート、お願い致しますわ」
二柱の三文芝居に嫌気がさすルフエルだったが、それ以上何も言わずに横目で見送った。
「はぁ。出来ることなら主神の仕事なんて捨てて、シンヤさんのところに逃げたいですよ。なんなら嫁にしてもらいたいんですけどね。うん、ダメですよね」
心から漏れ出た小さな呟きは、誰の耳にも届くことなく儚く消え去った。
◇
(三人称視点)
「やぁ、お待たせ。我々が最後だったようだね」
シュナイプルがフェメーラを連れて部屋に入ると、そこには十六柱の神々が既に着席して待っていた。
「構わねぇよ。んじゃ、さっさと会議を始めてくれ」
椅子に踏ん反りかえって座り、机に足を乗せている筋骨隆々の男神がシュナイプルとフェメーラを歓迎する。
「では始めようか。主神及び六大神の座を簒奪する革命会議を」
部屋の中で特に威圧感を放っている男神が宣言をし、反ルフエル派の会議は始まった。
「でさでさ、ルフエルへの切り札になるのは、やっぱりその転移者で間違いなさげな感じ?」
派手に着飾った女神が、黒い笑みを浮かべながら一番に発言をした。
「転移者については確認済です。名はシンヤ。最大級のルフエルの加護が授けられています。ただ、能力の詳細までは分かりませんでした。まあ加護があれど所詮は人間、雑魚でしょう」
釣り上がった目、何もかも蔑んでいるかのような冷酷な瞳を持つ女神が報告をする。
「だが、加護持ちってこたぁルフエルの力が分け与えられてるよな。能力もそいつにあげちまったもんもあんだろ。今こそ弱体化したルフエルを打倒するチャンスだ!」
ギラつかせた目で拳を握りしめた男勝りな女神は、立ち上がって身を乗り出した。大きな胸がプルンと揺れる。
「まあまあ、落ち着こうよ姉さん。仮にもルフエルは主神だよ? 力を少し失ったくらいじゃ僕たちじゃ敵わないかもしれない。慎重にいこう」
先程身を乗り出した女神を諫めたショタ神。姉には苦労していそうな様子が窺い知れる。
「ちょいといいですかねぇ、皆さん。ならその転移者から主神様の能力奪っちゃえばどうっすかね。転移者は弱っちぃので楽ですし、こっちは多少の戦力増強はできるんじゃないっすか」
腰は低いが狡猾そうな男神が、下卑た笑みを浮かべながら一つの案を提示した。
「あら、良い考えですわ。私は賛成ですわよ」
特に話に参加する気はなさそうだった美の女神フェメーラが意見に賛同した。
その声を聞いて彼女の美しさに惹かれている男神の多くは、同じく賛成と言いたげに首を縦に振る。
当然のように高貴の男神シュナイプルもそれに続いた。
「では、第二世代の八柱は転移者シンヤから能力と加護を奪い、可能であれば人質にする。我々新時代の神々の八柱は引き続き六大神の監視と革命の準備を行う。反対なら起立を……では満場一致で解散」
会議の開始を宣言した神が、取りまとめた後に解散となった。
誰もいなくなったはずの議場に「プンスカぷんぷん」という幼い声が小さく響いた。
机の下の闇から小さな影が浮かびあがり、その姿が浮き彫りになっていく。
そしてツインテールの生意気そうな顔の幼女が姿を現した。
「ふん。全く、革命とは騒々しいやつらめ。創造主様に楯突くなんて、許しておけんのだ!」
見た目からは全く威厳を感じられないが恐らく神であろう幼女は、頬を空気でパンパンに膨らませながら憤慨するのであった。
◇後書き
編集履歴
2021/4/3 冒頭に視点を追加
「ルフエル様、転移者はどうなさいました?」
「貴女には関係の無いことですよ」
シンヤを自らが管理する世界に送ったルフエルは、一仕事を終えて椅子に腰掛けグッタリしていた。
「そんなことはありません。ルフエル様には私たち神々に報告する責任がおありでしょう。職務を放棄するのですか? いえ、その主神の座を放棄するのならば、私たちとしても歓迎致しますよ。その座に座らせて頂くのもやぶさかでは御座いません」
世界を越えた干渉を行ったルフエルの疲労感は並大抵のものではない。
そんな中、ルフエルを主神の座から排斥しようという勢力の神々がちょっかいをかけて来ていた。
「低劣な考えですね。貴女は仮にも神、立場を弁えて下さい」
「あら、美の女神たる私の考えは低劣などではありませんわ。思考や行動の一切に至るまで、美しさを極めし者。美の根源。それが私です」
疲れる、ルフエルは心底そう思った。
こんなことなら無理を押し通してでも、シンヤさんに「主神ルフエル永久召喚」のスキルを押しつけて、自分も下界に行くべきだったと非現実的な考えさえ湧いてくる。
まだやることがあるゆえ、出来るはずもないことだが。
ルフエルのやることというのは、神々が馬鹿をしないか監視することである。
シンヤを異世界転移させるとき、ルフエルは多くの神々の反感を買ってしまった。
勿論賛成の声もあったが、反対派の声の方が大きくなってしまったことが原因の一つである。
「フェメーラ殿、そこまでにしておいてはいかがかな。主神であらせられるルフエル様の崇高なお考えは、我々凡庸な神には理解できないほどのものだということだよ」
「あら。ご機嫌よう、シュナイプル様。本日も凛々しくてとっても素敵ですわ」
「美の女神たるフェメーラ殿のお褒めに預かれるのはとても光栄だね」
面倒な嫌味男が割り込んで来た、とルフエルはため息を深く吐いた。
シュナイプルは高貴の神であり、イケメンの皮を被った腹黒男である。
まさに悪徳貴族が崇めるに相応しい貴族神、という表現が相応しい。
彼もまた、反ルフエル派の勢力の一柱である。
反ルフエル派の勢力はかなり広がっており、三十三柱の神々の内、半数を超える十八柱もの神々が徒党を組んでいる。
その現状にはルフエルも頭を抱えることしかできていない。
まだ反旗を翻すような事態には陥っていないが、そうなるのも時間の問題というほど彼ら彼女らは調子づいていた。
「さて、フェメーラ殿。そろそろ例の会議のお時間ですよ。僭越ながら、議場までエスコートさせていただきたくお迎えに上がりました」
「あら、あの大事な会議ですのね。それならルフエル様に構っている暇はありませんわね。エスコート、お願い致しますわ」
二柱の三文芝居に嫌気がさすルフエルだったが、それ以上何も言わずに横目で見送った。
「はぁ。出来ることなら主神の仕事なんて捨てて、シンヤさんのところに逃げたいですよ。なんなら嫁にしてもらいたいんですけどね。うん、ダメですよね」
心から漏れ出た小さな呟きは、誰の耳にも届くことなく儚く消え去った。
◇
(三人称視点)
「やぁ、お待たせ。我々が最後だったようだね」
シュナイプルがフェメーラを連れて部屋に入ると、そこには十六柱の神々が既に着席して待っていた。
「構わねぇよ。んじゃ、さっさと会議を始めてくれ」
椅子に踏ん反りかえって座り、机に足を乗せている筋骨隆々の男神がシュナイプルとフェメーラを歓迎する。
「では始めようか。主神及び六大神の座を簒奪する革命会議を」
部屋の中で特に威圧感を放っている男神が宣言をし、反ルフエル派の会議は始まった。
「でさでさ、ルフエルへの切り札になるのは、やっぱりその転移者で間違いなさげな感じ?」
派手に着飾った女神が、黒い笑みを浮かべながら一番に発言をした。
「転移者については確認済です。名はシンヤ。最大級のルフエルの加護が授けられています。ただ、能力の詳細までは分かりませんでした。まあ加護があれど所詮は人間、雑魚でしょう」
釣り上がった目、何もかも蔑んでいるかのような冷酷な瞳を持つ女神が報告をする。
「だが、加護持ちってこたぁルフエルの力が分け与えられてるよな。能力もそいつにあげちまったもんもあんだろ。今こそ弱体化したルフエルを打倒するチャンスだ!」
ギラつかせた目で拳を握りしめた男勝りな女神は、立ち上がって身を乗り出した。大きな胸がプルンと揺れる。
「まあまあ、落ち着こうよ姉さん。仮にもルフエルは主神だよ? 力を少し失ったくらいじゃ僕たちじゃ敵わないかもしれない。慎重にいこう」
先程身を乗り出した女神を諫めたショタ神。姉には苦労していそうな様子が窺い知れる。
「ちょいといいですかねぇ、皆さん。ならその転移者から主神様の能力奪っちゃえばどうっすかね。転移者は弱っちぃので楽ですし、こっちは多少の戦力増強はできるんじゃないっすか」
腰は低いが狡猾そうな男神が、下卑た笑みを浮かべながら一つの案を提示した。
「あら、良い考えですわ。私は賛成ですわよ」
特に話に参加する気はなさそうだった美の女神フェメーラが意見に賛同した。
その声を聞いて彼女の美しさに惹かれている男神の多くは、同じく賛成と言いたげに首を縦に振る。
当然のように高貴の男神シュナイプルもそれに続いた。
「では、第二世代の八柱は転移者シンヤから能力と加護を奪い、可能であれば人質にする。我々新時代の神々の八柱は引き続き六大神の監視と革命の準備を行う。反対なら起立を……では満場一致で解散」
会議の開始を宣言した神が、取りまとめた後に解散となった。
誰もいなくなったはずの議場に「プンスカぷんぷん」という幼い声が小さく響いた。
机の下の闇から小さな影が浮かびあがり、その姿が浮き彫りになっていく。
そしてツインテールの生意気そうな顔の幼女が姿を現した。
「ふん。全く、革命とは騒々しいやつらめ。創造主様に楯突くなんて、許しておけんのだ!」
見た目からは全く威厳を感じられないが恐らく神であろう幼女は、頬を空気でパンパンに膨らませながら憤慨するのであった。
◇後書き
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