54 / 75
番外編
ルシアン視点:知ってるキャラと違う
しおりを挟む
前世の記憶が蘇ったルシアンがまず直面したのは自分の性格だった。
外見は8歳。中身は小鳥遊安里が亡くなる18歳だ。
「見た目は子供、頭脳は大人!」という某漫画を地で行くことになってしまった。
故に8歳の子供らしく振舞うことができなくなってしまったのだ。
(18歳の俺が8歳を演じるなんて無理だろ?何が悲しくて「お父様、僕、おもちゃが欲しいです」なんて言えるかっての)
心の中で思わず口悪くどついてしまう。
そもそも子供を演じるなどという器用なことはできない。
結果として18歳の杏里の性格で生活することにした。
ただ、落馬事故以降急に大人びてしまったルシアンに周囲は大いに心配した。
両親もまたルシアンの豹変ぶりに困惑し、後遺症だと言って心を痛めているようだった。
「ルシアン、本当に大丈夫なの?やっぱり痛いところとかあるのではないの?」
「そうだぞ。もっと権威のある医者に行かないか?王家専属の医者に診てもらえるように王を脅した…もとい、王に相談したら承諾してくれたんだ。どうだい?」
気遣わし気に言う両親には8歳児を演じられないため心配をかけていることが申し訳ないと思いつつも、ルシアンの体は問題ないわけで。
結果、問題ないと笑いながら断る日々が続いた。
「父上、母上。本当に気になさらないでください。その…我儘を言って落馬してしまったので、すこし大人らしい考えになろうと思っているのです。それに妹のエリスもいますし、兄らしくなりたいと思っているのです。ご理解ください」
落馬の事を反省し、大人になりたいと思うようになったために少し性格が変わったという体にした。
その言葉に両親も少々違和感を覚えつつも、最終的には納得してくれた。
「大人になろうと背伸びをしたい年頃なのかもしれないな」
「そうね。ただ、早く大人になろうと無理しなくてもいいのよ」
「はい、ありがとうございます」
元々おっとりなところもある両親だ。
ルシアンの変化についても受け止めてくれるようになり、やがて何も言われなくなった。
そして中身が18歳のルシアンは学術においては「神童」と評されるほどの頭脳の持ち主となってしまった。
文字の書き方や計算は簡単すぎ、この世界の大学に当たるものにも手を出していた。
まぁ地理についてはこの世界独特のものであったので覚えるのに少々苦戦したものの、前世の知識もあることからある意味知識チートだったのだ。
それ故、さして努力をすることも無く、なんでも簡単にできてしまうことに若干のつまらなさと物足りなさを感じていた。
そうして過ごしている中である日、王家主催の茶会が開かれることになり、父と共にルシアンも参加することになったのだ。
王城に行き、王家自慢のバラ園へと案内される。
庭園には品種改良された珍しいバラや、海外から取り寄せた品種のバラが咲き乱れており、参加者の目を楽しませていた。
いくつも並べられたテーブルには侯爵家を始め、名家や最近羽振りの良い貴族も招待されている。
(顔ぶれからすると王家が一目置いている家を招いたってところか)
それに参加者の中にはルシアンくらいの年頃の少女たちもちらほら見えていた。
もしかしたらルイスの婚約者候補の選定も兼ねているのかもしれない。
「じゃあ、僕は皆さんに挨拶して来るから、ルシアンはケーキでも食べて待ってておくれ」
「はい。分かりました」
そう言ってルシアンが父のレイモンを見送っていると、入れ違いに声を掛けられた。
「おお、ルシアン」
「陛下、ご無沙汰しております」
「いやいや、堅苦しい挨拶は不要だ。いつもルイスが世話になっておるな」
「いえ、こちらこそルイス殿下の御傍に置いていただきまして、もったいなくも親しくさせていただいており、ありがとうございます」
(本当はこっちが世話してるんだけどな)
心の中でそう思いつつも、表面上はもちろんそんなことは出さない。
ルイスはこの国の王子であるが、ルシアンと同い年のため昔から交流がある。
幼馴染と言ってもいい間柄である。
今は共に王立学園の初等部に入っているのだが、このルイスは正直言うと馬鹿王子だ。
ルシアンの中身が18歳であることを抜いたとしてもおバカである。
勉強は中の下。
それは頭が悪い云々ではなく、飽き性で勉強に集中するということができないからだ。
まず宿題はやらないし、授業もさぼることも多々ある。
もちろん休日は遊び歩いていて、勉強の「べ」の字もしないのだ。
別に頭がいいだけが人間の優劣とはいかないが、勉強が出来ないから他の事に秀でているかと言うと、何かにハマっては直ぐに飽きてしまい、これと言った特技も趣味も無い。
おまけに努力するのが大嫌いなのだ。
よって勉強についてはルシアンが教えたり宿題を手伝ったりしているし、何かにハマった時にはルシアンも強制参加なので色々と振り回されている
「本当になぁ、ルシアンはルイスと同じ年とは思えないほど落ち着いておるし、そなたの神童ぶりも耳に入っておるよ。まったくルイスにもそなたの爪の垢でも煎じて飲ませたいものだな」
「もったいないお言葉でございます」
「まぁ、これからもよろしく頼むよ」
「はい。こちらこそよろしくお願いいたします」
深く礼をして王を見送ったルシアンは、ゆっくりと体を起こしたのちに大きくため息をついた。
そもそも確かルイスは安里の妹曰くTHEキラキラ王子様枠ではなかったのか?
(まぁ中身残念でも外見が良いならOKっていう女もいるしなぁ。いや、もしやギャップ萌えを狙ったキャラ設定なのか?)
理解できないと思いつつルシアンはそんなことを考えていた。
気持を切り替えるようにして、ルシアンは父に言われた通りケーキでも食べることにした。
紅茶に口を付けながら周りを見渡す。
正装した男達が様々な場所に立って談笑している。
横柄な態度の男と媚びた笑顔の男性が話していたり、気の合う仲間なのか大きな声で笑い合っている3人組、周りを伺うようしてながらひそひそと話しているグループなどなど…
(人間観察にはもってこいだな)
ルシアンは「神童」と持ち上げられる一方で、「気味が悪い」と陰で言われているのも知っている。
なのにルシアンと会えばバークレー侯爵家と縁を繋ぎたいという大人の視線に晒されて、人間には表裏の顔があることを身をもって知っているからこそ、冷めた人間になっていた。
やがてルシアンの人間観察の対象は男性だけではなく参加している小さな令嬢に移った。
少女達はというとグループを組んで談笑している。それは家柄での結びつきであることが顕著だった。
名家は名家同士のグループだし、伯爵家は伯爵家でのグループであることが多いようだ。そして大体3人~5人程度の人数が集まっている。
だがルシアンの視界に木陰で一人で立っている少女が見えた。
一見して安物のドレスを身に纏っている。
既製品を着ているせいなのか、サイズが若干合っていない。
身に着けているアクセサリーもバランスが悪く、あまりこういった茶会には出ないような雰囲気だった。
(新興貴族?もしくは裕福な商家の娘か?)
稀に王族へ貢献したという理由で特別に裕福な商家の人間が呼ばれることもあるがそう言った家柄なのだろう。
茶会に来たものの知り合いがおらず身の置き場がないと言った様子だ。
一人居心地が悪く、顔を俯いている様子が憐れだった。
他の令嬢も彼女に気づいているのに敢えて無視していたり、彼女をみながらひそひそ話をして笑っている。
「本当、場違いな方がいらっしゃったものだわ」
「見てあのドレス、品がない」
そんな会話も聞こえて来た。
女というのも怖いものだと思っていると、すっと商家の少女に近寄る人間がいた。
少し吊り上がった目に菫色の瞳。目の下にはほくろがあるのが特徴的だ。
水色の髪をハーフアップにしている。
その姿にルシアンは既視感を覚えた。
(あの女の子、なんか見たことがあるな)
水色の髪の少女は背筋をすっと伸ばして、優雅な足取りで商家の少女へと近づいて行った。
その様子を他の令嬢が息を呑んで見ていた。
「こんにちは。茶会は初めて?」
「は、はい」
「私はソフィアナ・ロッテンハイムって言うの。良かったら一緒にお茶を飲みませんか?」
「いいんですか?」
「もちろんよ」
ソフィアナの言葉を聞いてルシアンはハッとした。
詳しくは覚えていないが確か彼女もセレントキスの登場人物だ。
(ソフィアナ・ロッテンハイム。そうか、彼女が悪役令嬢か…。でも全然嫌な奴じゃないな)
身分というものに胡坐をかくことなく、一人でいる人間を気遣える人物のようだ。
商家の少女を自分のグループに招いただけではなく、他の貴族と打ち解けられるように皆に気遣いながら会話を進めている様子からもそれが伺える。
とても悪役令嬢として断罪されるような人間には思えない。
それとも将来恋をすることによって、性格が豹変するのだろうか?
それでも彼女が断罪される運命というのは心が痛む。
(セレントキス、か。でもキャラクターの性格ってこういう設定だったのか?)
ルシアンは安里の妹が熱弁していた「セレントキス」の内容を記憶の奥から引き出すが、ルイスにしてもソフィアナにしても聞いていたキャラ設定の性格と違っているような気がする。
だがやはりこの世界がやはり乙女ゲー「セレントキス」の世界であることを感じつつ、ルシアンの茶会が終わった。
外見は8歳。中身は小鳥遊安里が亡くなる18歳だ。
「見た目は子供、頭脳は大人!」という某漫画を地で行くことになってしまった。
故に8歳の子供らしく振舞うことができなくなってしまったのだ。
(18歳の俺が8歳を演じるなんて無理だろ?何が悲しくて「お父様、僕、おもちゃが欲しいです」なんて言えるかっての)
心の中で思わず口悪くどついてしまう。
そもそも子供を演じるなどという器用なことはできない。
結果として18歳の杏里の性格で生活することにした。
ただ、落馬事故以降急に大人びてしまったルシアンに周囲は大いに心配した。
両親もまたルシアンの豹変ぶりに困惑し、後遺症だと言って心を痛めているようだった。
「ルシアン、本当に大丈夫なの?やっぱり痛いところとかあるのではないの?」
「そうだぞ。もっと権威のある医者に行かないか?王家専属の医者に診てもらえるように王を脅した…もとい、王に相談したら承諾してくれたんだ。どうだい?」
気遣わし気に言う両親には8歳児を演じられないため心配をかけていることが申し訳ないと思いつつも、ルシアンの体は問題ないわけで。
結果、問題ないと笑いながら断る日々が続いた。
「父上、母上。本当に気になさらないでください。その…我儘を言って落馬してしまったので、すこし大人らしい考えになろうと思っているのです。それに妹のエリスもいますし、兄らしくなりたいと思っているのです。ご理解ください」
落馬の事を反省し、大人になりたいと思うようになったために少し性格が変わったという体にした。
その言葉に両親も少々違和感を覚えつつも、最終的には納得してくれた。
「大人になろうと背伸びをしたい年頃なのかもしれないな」
「そうね。ただ、早く大人になろうと無理しなくてもいいのよ」
「はい、ありがとうございます」
元々おっとりなところもある両親だ。
ルシアンの変化についても受け止めてくれるようになり、やがて何も言われなくなった。
そして中身が18歳のルシアンは学術においては「神童」と評されるほどの頭脳の持ち主となってしまった。
文字の書き方や計算は簡単すぎ、この世界の大学に当たるものにも手を出していた。
まぁ地理についてはこの世界独特のものであったので覚えるのに少々苦戦したものの、前世の知識もあることからある意味知識チートだったのだ。
それ故、さして努力をすることも無く、なんでも簡単にできてしまうことに若干のつまらなさと物足りなさを感じていた。
そうして過ごしている中である日、王家主催の茶会が開かれることになり、父と共にルシアンも参加することになったのだ。
王城に行き、王家自慢のバラ園へと案内される。
庭園には品種改良された珍しいバラや、海外から取り寄せた品種のバラが咲き乱れており、参加者の目を楽しませていた。
いくつも並べられたテーブルには侯爵家を始め、名家や最近羽振りの良い貴族も招待されている。
(顔ぶれからすると王家が一目置いている家を招いたってところか)
それに参加者の中にはルシアンくらいの年頃の少女たちもちらほら見えていた。
もしかしたらルイスの婚約者候補の選定も兼ねているのかもしれない。
「じゃあ、僕は皆さんに挨拶して来るから、ルシアンはケーキでも食べて待ってておくれ」
「はい。分かりました」
そう言ってルシアンが父のレイモンを見送っていると、入れ違いに声を掛けられた。
「おお、ルシアン」
「陛下、ご無沙汰しております」
「いやいや、堅苦しい挨拶は不要だ。いつもルイスが世話になっておるな」
「いえ、こちらこそルイス殿下の御傍に置いていただきまして、もったいなくも親しくさせていただいており、ありがとうございます」
(本当はこっちが世話してるんだけどな)
心の中でそう思いつつも、表面上はもちろんそんなことは出さない。
ルイスはこの国の王子であるが、ルシアンと同い年のため昔から交流がある。
幼馴染と言ってもいい間柄である。
今は共に王立学園の初等部に入っているのだが、このルイスは正直言うと馬鹿王子だ。
ルシアンの中身が18歳であることを抜いたとしてもおバカである。
勉強は中の下。
それは頭が悪い云々ではなく、飽き性で勉強に集中するということができないからだ。
まず宿題はやらないし、授業もさぼることも多々ある。
もちろん休日は遊び歩いていて、勉強の「べ」の字もしないのだ。
別に頭がいいだけが人間の優劣とはいかないが、勉強が出来ないから他の事に秀でているかと言うと、何かにハマっては直ぐに飽きてしまい、これと言った特技も趣味も無い。
おまけに努力するのが大嫌いなのだ。
よって勉強についてはルシアンが教えたり宿題を手伝ったりしているし、何かにハマった時にはルシアンも強制参加なので色々と振り回されている
「本当になぁ、ルシアンはルイスと同じ年とは思えないほど落ち着いておるし、そなたの神童ぶりも耳に入っておるよ。まったくルイスにもそなたの爪の垢でも煎じて飲ませたいものだな」
「もったいないお言葉でございます」
「まぁ、これからもよろしく頼むよ」
「はい。こちらこそよろしくお願いいたします」
深く礼をして王を見送ったルシアンは、ゆっくりと体を起こしたのちに大きくため息をついた。
そもそも確かルイスは安里の妹曰くTHEキラキラ王子様枠ではなかったのか?
(まぁ中身残念でも外見が良いならOKっていう女もいるしなぁ。いや、もしやギャップ萌えを狙ったキャラ設定なのか?)
理解できないと思いつつルシアンはそんなことを考えていた。
気持を切り替えるようにして、ルシアンは父に言われた通りケーキでも食べることにした。
紅茶に口を付けながら周りを見渡す。
正装した男達が様々な場所に立って談笑している。
横柄な態度の男と媚びた笑顔の男性が話していたり、気の合う仲間なのか大きな声で笑い合っている3人組、周りを伺うようしてながらひそひそと話しているグループなどなど…
(人間観察にはもってこいだな)
ルシアンは「神童」と持ち上げられる一方で、「気味が悪い」と陰で言われているのも知っている。
なのにルシアンと会えばバークレー侯爵家と縁を繋ぎたいという大人の視線に晒されて、人間には表裏の顔があることを身をもって知っているからこそ、冷めた人間になっていた。
やがてルシアンの人間観察の対象は男性だけではなく参加している小さな令嬢に移った。
少女達はというとグループを組んで談笑している。それは家柄での結びつきであることが顕著だった。
名家は名家同士のグループだし、伯爵家は伯爵家でのグループであることが多いようだ。そして大体3人~5人程度の人数が集まっている。
だがルシアンの視界に木陰で一人で立っている少女が見えた。
一見して安物のドレスを身に纏っている。
既製品を着ているせいなのか、サイズが若干合っていない。
身に着けているアクセサリーもバランスが悪く、あまりこういった茶会には出ないような雰囲気だった。
(新興貴族?もしくは裕福な商家の娘か?)
稀に王族へ貢献したという理由で特別に裕福な商家の人間が呼ばれることもあるがそう言った家柄なのだろう。
茶会に来たものの知り合いがおらず身の置き場がないと言った様子だ。
一人居心地が悪く、顔を俯いている様子が憐れだった。
他の令嬢も彼女に気づいているのに敢えて無視していたり、彼女をみながらひそひそ話をして笑っている。
「本当、場違いな方がいらっしゃったものだわ」
「見てあのドレス、品がない」
そんな会話も聞こえて来た。
女というのも怖いものだと思っていると、すっと商家の少女に近寄る人間がいた。
少し吊り上がった目に菫色の瞳。目の下にはほくろがあるのが特徴的だ。
水色の髪をハーフアップにしている。
その姿にルシアンは既視感を覚えた。
(あの女の子、なんか見たことがあるな)
水色の髪の少女は背筋をすっと伸ばして、優雅な足取りで商家の少女へと近づいて行った。
その様子を他の令嬢が息を呑んで見ていた。
「こんにちは。茶会は初めて?」
「は、はい」
「私はソフィアナ・ロッテンハイムって言うの。良かったら一緒にお茶を飲みませんか?」
「いいんですか?」
「もちろんよ」
ソフィアナの言葉を聞いてルシアンはハッとした。
詳しくは覚えていないが確か彼女もセレントキスの登場人物だ。
(ソフィアナ・ロッテンハイム。そうか、彼女が悪役令嬢か…。でも全然嫌な奴じゃないな)
身分というものに胡坐をかくことなく、一人でいる人間を気遣える人物のようだ。
商家の少女を自分のグループに招いただけではなく、他の貴族と打ち解けられるように皆に気遣いながら会話を進めている様子からもそれが伺える。
とても悪役令嬢として断罪されるような人間には思えない。
それとも将来恋をすることによって、性格が豹変するのだろうか?
それでも彼女が断罪される運命というのは心が痛む。
(セレントキス、か。でもキャラクターの性格ってこういう設定だったのか?)
ルシアンは安里の妹が熱弁していた「セレントキス」の内容を記憶の奥から引き出すが、ルイスにしてもソフィアナにしても聞いていたキャラ設定の性格と違っているような気がする。
だがやはりこの世界がやはり乙女ゲー「セレントキス」の世界であることを感じつつ、ルシアンの茶会が終わった。
10
お気に入りに追加
2,067
あなたにおすすめの小説
【完結】 悪役令嬢は『壁』になりたい
tea
恋愛
愛読していた小説の推しが死んだ事にショックを受けていたら、おそらくなんやかんやあって、その小説で推しを殺した悪役令嬢に転生しました。
本来悪役令嬢が恋してヒロインに横恋慕していたヒーローである王太子には興味ないので、壁として推しを殺さぬよう陰から愛でたいと思っていたのですが……。
人を傷つける事に臆病で、『壁になりたい』と引いてしまう主人公と、彼女に助けられたことで強くなり主人公と共に生きたいと願う推しのお話☆
本編ヒロイン視点は全8話でサクッと終わるハッピーエンド+番外編
第三章のイライアス編には、
『愛が重め故断罪された無罪の悪役令嬢は、助けてくれた元騎士の貧乏子爵様に勝手に楽しく尽くします』
のキャラクター、リュシアンも出てきます☆
【拝啓、天国のお祖母様へ 】この度、貴女のかつて愛した人の孫息子様と恋に落ちました事をご報告致します。
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
望まない結婚を回避する為に、美青年、文武両道、王太子の側近、公爵家嫡男の将来有望過ぎるレンブラントと偽の婚約をする事になった侯爵令嬢のティアナ。
だが偽りの婚約者であるティアナを何故か彼は、本物の婚約者として扱ってくれる。そんな彼に少しずつティアナは惹かれていき、互いの距離は縮まっていくが、ある日レンブラントを慕っているという幼馴染の令嬢が現れる。更には遠征に出ていたティアナの幼馴染も帰還して、関係は捩れていく。
◆◆◆
そんな中、不思議な力を持つ聖女だと名乗る少女が現れる。聖女は王太子に擦り寄り、王太子の婚約者である令嬢を押し退け彼女が婚約者の座に収まってしまう。この事でこれまで水面下で行われていた、王太子と第二王子の世継ぎ争いが浮き彫りとなり、ティアナやレンブラントは巻き込まれてしまう。
◆◆◆
偽婚約者、略奪、裏切り、婚約破棄、花薬という不老不死とさえ言われる万能薬の存在。聖女と魔女、お世継ぎ争い……。
「アンタだって、同類の癖に」
ティアナは翻弄されながらも、運命に抗い立ち向かう。
【完結】婚約破棄された伯爵令嬢、今度は偽装婚約の殿下に溺愛されてます
ゆーぴー
恋愛
「俺と婚約して欲しい」 王太子クロードと周りからの圧力を避けるための、偽装婚約を結んだエルシア。
彼女は元々、公爵令息の婚約者だった。だが、男爵令嬢との浮気現場を目撃したことで、婚約者から切り捨てられる。
婚約破棄されたことを報告しようと王太子に謁見。
すると、嫌われていたはずのクロードから偽装婚約を申し込まれて!?
貧乏伯爵家だしお金の為に、と申し出を受けるエルシアだが。
本当はエルシアに一目惚れしていたクロードからの優しさと気遣いに少しずつ絆されてーー。
儚い、守られるだけの少女から。
大切な人の為に強くなっていくエルシアの成長物語
変態婚約者を無事妹に奪わせて婚約破棄されたので気ままな城下町ライフを送っていたらなぜだか王太子に溺愛されることになってしまいました?!
utsugi
恋愛
私、こんなにも婚約者として貴方に尽くしてまいりましたのにひどすぎますわ!(笑)
妹に婚約者を奪われ婚約破棄された令嬢マリアベルは悲しみのあまり(?)生家を抜け出し城下町で庶民として気ままな生活を送ることになった。身分を隠して自由に生きようと思っていたのにひょんなことから光魔法の能力が開花し半強制的に魔法学校に入学させられることに。そのうちなぜか王太子から溺愛されるようになったけれど王太子にはなにやら秘密がありそうで……?!
※適宜内容を修正する場合があります
天才少女は旅に出る~婚約破棄されて、色々と面倒そうなので逃げることにします~
キョウキョウ
恋愛
ユリアンカは第一王子アーベルトに婚約破棄を告げられた。理由はイジメを行ったから。
事実を確認するためにユリアンカは質問を繰り返すが、イジメられたと証言するニアミーナの言葉だけ信じるアーベルト。
イジメは事実だとして、ユリアンカは捕まりそうになる
どうやら、問答無用で処刑するつもりのようだ。
当然、ユリアンカは逃げ出す。そして彼女は、急いで創造主のもとへ向かった。
どうやら私は、婚約破棄を告げられたらしい。しかも、婚約相手の愛人をイジメていたそうだ。
そんな嘘で貶めようとしてくる彼ら。
報告を聞いた私は、王国から出ていくことに決めた。
こんな時のために用意しておいた天空の楽園を動かして、好き勝手に生きる。
奥様はエリート文官
神田柊子
恋愛
【2024/6/19:完結しました】【2024/11/21:おまけSS追加中】
王太子の筆頭補佐官を務めていたアニエスは、待望の第一子を妊娠中の王太子妃の不安解消のために退官させられ、辺境伯との婚姻の王命を受ける。
辺境伯領では自由に領地経営ができるのではと考えたアニエスは、辺境伯に嫁ぐことにした。
初対面で迎えた結婚式、そして初夜。先に寝ている辺境伯フィリップを見て、アニエスは「これは『君を愛することはない』なのかしら?」と人気の恋愛小説を思い出す。
さらに、辺境伯領には問題も多く・・・。
見た目は可憐なバリキャリ奥様と、片思いをこじらせてきた騎士の旦那様。王命で結婚した夫婦の話。
-----
西洋風異世界。転移・転生なし。
三人称。視点は予告なく変わります。
-----
※R15は念のためです。
※小説家になろう様にも掲載中。
【2024/6/10:HOTランキング女性向け1位にランクインしました!ありがとうございます】
処刑された人質王女は、自分を殺した国に転生して家族に溺愛される
葵 すみれ
恋愛
人質として嫁がされ、故国が裏切ったことによって処刑された王女ニーナ。
彼女は転生して、今は国王となった、かつての婚約者コーネリアスの娘ロゼッタとなる。
ところが、ロゼッタは側妃の娘で、母は父に相手にされていない。
父の気を引くこともできない役立たずと、ロゼッタは実の母に虐待されている。
あるとき、母から解放されるものの、前世で冷たかったコーネリアスが父なのだ。
この先もずっと自分は愛されないのだと絶望するロゼッタだったが、何故か父も腹違いの兄も溺愛してくる。
さらには正妃からも可愛がられ、やがて前世の真実を知ることになる。
そしてロゼッタは、自分が家族の架け橋となることを決意して──。
愛を求めた少女が愛を得て、やがて愛することを知る物語。
※小説家になろうにも掲載しています
悪役令嬢イレーナは人生矯正中
甘寧
恋愛
何故、この世に生まれてきたのだろう……
こんなくだらない世界、生きていても仕方がない……
幼い頃から虐められ、社会に出たら横領に加担したと会社をクビになり、彼氏には騙され、最低最悪な人生を私は、自ら終わらせる為に命を絶った。
──はずだったが、目を覚ましたら小説『地獄の薔薇は天上の薔薇を愛す』の悪役令嬢イレーナ・クラウゼに転生した事に気がついた。
このクラウゼ伯爵一家は全員が性格破綻者。
使用人達を虐め、蔑み、人を人だと思わないような人達だった。
そんなある日、イレーナは騎士団長に一目惚れをするが、騎士団長には既に好きな人がいた。それがこの小説のヒロイン。
イレーナはそのヒロインに嫉妬し、殺害の企てた。
当然上手くいくはずがなく、イレーナとその家族クラウゼ一家は公開処刑となる。
まさか自分が加害者側になるとは夢にも思わなかった私は、この家族の性格を矯正しつつ公開処刑回避の為に奮闘していたら、団長様がやけに私に絡んでくる。
……団長様ってこんな方だった?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる