49 / 75
二度あることは三度ある②
しおりを挟む
「まず、宝剣を持ち出したのはルイスだ」
鏡に映し出されていたのは宝物庫に入っていくルイスの姿だった。
多くの宝物が並ぶ中、最奥に輝く様に安置されていたのは、エメラルドグリーンと金で飾られて短剣だ。
宝剣の前に立つと、ルイスは左右を見回し、そしてそれを取り上げた。
ルイスは徐にそれを懐に収め、何食わぬ顔をして宝物庫から出て行く。
その様子が克明に映し出されていた。
「な…ルイスが!?…どういうことだ、ルイス!」
「ひぇっ!」
国王の睨みにルイスが小さく叫んだ。
そんなルイスに国王が詰め寄る。
「お前が持ち出したのか?」
「だって…シャルロッテがどうしても見たいと言うので」
「門外不出の宝剣を持ち出しただと?それもその女に見せるために?」
「シャ、シャルロッテがすべて悪いんです!」
ルイスはそう言いうと、シャルロッテの肩から手を外し、少し遠くに押しやった。
「ルイス様、酷いわ…そんな…私が悪者みたいに…!」
態勢を崩した形になったシャルロッテではあるが、ほろほろと涙を流す姿は人の憐みを誘うかのようだった。
ルイスもどうしていいのか分からないようで、おどおどとしている。
「わ、私が悪者だなんて…あんまりです。確かにルイス殿下に宝剣を見て見たいといいましたが、まさかそんな重要なものだなんて知らなくて。それにルイス様が〝勝手に〟持ち出すだなんて思いもよらなくて…」
その様子にルイスも戸惑いながら、シャルロッテに駆け寄り、慰めるように傍にしゃがんで優しく声を掛けた。
「すまないシャルロッテ。君を責めるつもりはなかったんだ。直ぐに宝剣は元に戻そうと思っていたのに…。まさかこのリディとか言う女が盗むとは思わなかったんだ!そうだ、やはりお前が一番悪者だろう!」
ルイスがリディに向かって指をさしながら怒鳴った。
その様子にオベロンがふんと鼻で笑った。
「宝剣をリディが盗んだと。なるほど。どうしてもそう主張するんだね。ではその宝剣、お前はシャルロッテに見せてどうしたのかな?」
「どうって…部屋に置いていたら無くなっていた」
再び鏡に画像が映し出される。
そこにはベッドに寝ている男女が映っていた。
シーツから覗く肌色の肩から、二人が何をしていたかは想像ができる。
それを見たルイスとシャルロッテの顔が羞恥で赤く染まった。
そりゃそうだ。事後のシーンを公然に映し出されているのだから。
(公開処刑よね…。これもオベロン様はワザとやっているんじゃないかしら)
だが問題はこの後のシーンだった。
眠るルイスの隣からシャルロッテがベッドから抜け出して素早く着替えると、テーブルの上に無造作に置かれた宝剣を自分のドレスの下に隠したのだ。
そしてそのまま寝ぼけ眼のルイスと会話をしたのちに、何食わぬ顔で部屋から出て行った。
「と言うことだよ。ルイス」
「そんな…まさか、シャルロッテが?信じられない!」
「だが、ルイス。この場面には思い当たることがあるな」
「それは…」
ルイスが言い淀む。
だがシャルロッテは悲劇のヒロイン張りに泣きじゃくった。
「これは…リディお義姉様に脅されて…持って来ないなら殺すと…しかもルイス様も殺すと言ったんです!愛する人を傷つけさせるわけにはいかず仕方なく…うっうっ…」
「ほう。脅されて…ね」
オベロンが鋭く睨むと、シャルロッテは少しばかり動揺を見せた。
それを一瞥して、オベロンは再び鏡に映像を映す。
(あ…これって夜会の後にシャルロッテがやって来たシーンだわ)
シャルロッテが王城に用意されていたリディの客室に入って来る。
紅茶を淹れるように指示し、お湯が温いと言ってリディを外に向かわせたところだった。
「これが…シャルロッテ?いや、あんな物言いなんてシャルロッテはしない。可憐で上品で優しいシャルロッテが」
普段とはあまりに違う態度のシャルロッテの様子にルイスは絶句していた。
その隣でシャルロッテは青ざめた顔で鏡を見つめている。
やがて鏡の中のシャルロッテは、リディを部屋から追いやるようにして出した後、きょろきょろと室内を物色するように歩いている。
そして、ベッドサイドに駆け寄ったかと思うと、引き出しを開けてドレスから隠し持っていた何かを仕舞った。
それは大きなエメラルドあしらった金色の短剣。
まぎれもなく宝剣だった。
「これが、真実だよ」
全てを見終えたオベロンが静かにそう言った。
当のシャルロッテもあまりの衝撃のせいか、微動だにしていない。
信じられないものを見たように、ルイスが恐る恐るシャルロッテに声を掛けた。
「シャルロッテ…嘘だろう?…君が、そんな事するはずがないよな」
「は、はい!殿下。信じてください!…妖精王。酷いです!私を悪者に仕立てて…リディお義姉様に嘘を吹き込まれて騙されて、このような仕打ちをなさっているのですね。リディお義姉様…酷いです」
うぅうっと嗚咽を上げながらシャルロッテは顔を手で覆って泣き始めた。
痛ましいものを見るような表情をしたルイスがシャルロッテを抱きしめたので、シャルロッテもその腕に縋って涙を流している。
「シャルロッテ、余は君を信じているよ。…いくら妖精王とはいえ、このような出鱈目でよくも余の愛する者を傷つけたな!許せん!」
「殿下…信じてくださるのですね」
「当り前だ。余はお前の味方だ」
悲劇のヒロインとそれを慰め愛する者を守ろうとするヒーロー気取りだ。
だが二人がお互いしか見えないという中で、聴衆は2人を蔑んだものを見るような目になっているし、国王など真っ青な顔でこのまま倒れんばかりになっている。
誰がどう見ても二人が有罪だ。
だが二人はそれに気づかない。
「なるほど美しき愛だね。だがそれがいつまで持つか…国王よ。貴様の息子はそう言っているけど、誰が真実を告げているのかは分かっているよね」
「それは…」
国王も混乱からか、オベロンに対する恐怖からか、両手を床につきそれを見ながら震えている。
そして国王は立ち上げるとまずシャルロッテを見た。
「そなたを窃盗罪にて処罰する。追て正式な沙汰は下すが北の修道院送りにする」
「!」
北の修道院というのはほぼ監獄に近い場所だ。
一生幽閉ということを意味する。
「嘘…なんで?おかしいです!私は何も悪いことはしてないわ。お義姉さまが私の美しさを憎んでこういうことをしたのです!」
「我ら妖精は嘘をつかない。それとも…お前の悪行のすべてを白日の下に晒してもいいんだよ。どうやってリディを虐げてきたかを。そして…その腹の子の事もね」
その言葉にシャルロッテはぎくりとしたかと思うとぶるぶると震えている。
「そ…それは」
「どういうことか?余の子がどうしたのだ?」
言い淀むシャルロッテにルイスは状況が掴めないというように言い、シャルロッテに説明を求めた。
答えない…いや、答えられないシャルロットを嘲笑うかのような表情を浮かべてオベロンは周囲を取り囲むようにして見ていた聴衆に目を向ける。
「ルイス、哀れだね。誰の子かも分からない子を宿した女を庇うなんてさ」
「誰の子?」
「あぁ、シャルロッテだっけ。その女は金を持っている男や顔のいい男とそう言う関係になっていたって事。例えば、そこの男とか…あぁ、そっちの君もか」
オベロンの視線の先に居た数人の男の顔が凍った。
そして一気に青ざめている。
「他にも名前を挙げてもいいよ、シャルロッテ。えーと、まず筆頭はジル伯爵だよね、あとは君の母親とも浮気してた…誰だっけ。あぁバディアス伯爵の息子もか。いやぁ、バディアス家は親子そろって最悪だね。それから…」
「止めて!」
その言葉が全てを物語っていた。
だがすぐに我に返ったシャルロッテはルイスに涙目で訴える。
「殿下は…信じてくれますよね」
「触るな!」
ルイスは伸ばされたシャルロッテの手を振り払い、そして三歩ほど後ずさった。
「さて…次はルイスの処分を頼むよ」
「はい、ルイスよ。…お前を廃嫡にする」
「はぁ?!父上、どういう意味ですか?何を血迷っておられるのか!こんな得体のしれない存在の出鱈目を信じるのですか?」
「いい加減にしろ!妖精王の告げる言葉は真実だ!お前だって身に覚えがあるのだろう!」
「そ…それは。ですが、余が居なくなれば王位を継ぐものがいなくなるんですよ!父上は分かってるのですか?」
「ルシアンがいる」
「ルシアン?」
王の口から出た以外な人物の名前に、ルイスが怪訝な顔をした。
それはリディも同じだった。
(なんでルシアン様?)
チラリとルシアンを見れば、いきなりの渋面であった。
なにか心当たりがあるのだろうか?
確かにルシアンはルイスの腹心として政務を行ってきた。
むしろ遊び惚けているルイスよりも王太子の仕事を肩代わりしていたようだった。
だとしてもいきなり王太子になるというのは飛躍しすぎだし、大体にして彼は王位継承権などないはずだ。
鏡に映し出されていたのは宝物庫に入っていくルイスの姿だった。
多くの宝物が並ぶ中、最奥に輝く様に安置されていたのは、エメラルドグリーンと金で飾られて短剣だ。
宝剣の前に立つと、ルイスは左右を見回し、そしてそれを取り上げた。
ルイスは徐にそれを懐に収め、何食わぬ顔をして宝物庫から出て行く。
その様子が克明に映し出されていた。
「な…ルイスが!?…どういうことだ、ルイス!」
「ひぇっ!」
国王の睨みにルイスが小さく叫んだ。
そんなルイスに国王が詰め寄る。
「お前が持ち出したのか?」
「だって…シャルロッテがどうしても見たいと言うので」
「門外不出の宝剣を持ち出しただと?それもその女に見せるために?」
「シャ、シャルロッテがすべて悪いんです!」
ルイスはそう言いうと、シャルロッテの肩から手を外し、少し遠くに押しやった。
「ルイス様、酷いわ…そんな…私が悪者みたいに…!」
態勢を崩した形になったシャルロッテではあるが、ほろほろと涙を流す姿は人の憐みを誘うかのようだった。
ルイスもどうしていいのか分からないようで、おどおどとしている。
「わ、私が悪者だなんて…あんまりです。確かにルイス殿下に宝剣を見て見たいといいましたが、まさかそんな重要なものだなんて知らなくて。それにルイス様が〝勝手に〟持ち出すだなんて思いもよらなくて…」
その様子にルイスも戸惑いながら、シャルロッテに駆け寄り、慰めるように傍にしゃがんで優しく声を掛けた。
「すまないシャルロッテ。君を責めるつもりはなかったんだ。直ぐに宝剣は元に戻そうと思っていたのに…。まさかこのリディとか言う女が盗むとは思わなかったんだ!そうだ、やはりお前が一番悪者だろう!」
ルイスがリディに向かって指をさしながら怒鳴った。
その様子にオベロンがふんと鼻で笑った。
「宝剣をリディが盗んだと。なるほど。どうしてもそう主張するんだね。ではその宝剣、お前はシャルロッテに見せてどうしたのかな?」
「どうって…部屋に置いていたら無くなっていた」
再び鏡に画像が映し出される。
そこにはベッドに寝ている男女が映っていた。
シーツから覗く肌色の肩から、二人が何をしていたかは想像ができる。
それを見たルイスとシャルロッテの顔が羞恥で赤く染まった。
そりゃそうだ。事後のシーンを公然に映し出されているのだから。
(公開処刑よね…。これもオベロン様はワザとやっているんじゃないかしら)
だが問題はこの後のシーンだった。
眠るルイスの隣からシャルロッテがベッドから抜け出して素早く着替えると、テーブルの上に無造作に置かれた宝剣を自分のドレスの下に隠したのだ。
そしてそのまま寝ぼけ眼のルイスと会話をしたのちに、何食わぬ顔で部屋から出て行った。
「と言うことだよ。ルイス」
「そんな…まさか、シャルロッテが?信じられない!」
「だが、ルイス。この場面には思い当たることがあるな」
「それは…」
ルイスが言い淀む。
だがシャルロッテは悲劇のヒロイン張りに泣きじゃくった。
「これは…リディお義姉様に脅されて…持って来ないなら殺すと…しかもルイス様も殺すと言ったんです!愛する人を傷つけさせるわけにはいかず仕方なく…うっうっ…」
「ほう。脅されて…ね」
オベロンが鋭く睨むと、シャルロッテは少しばかり動揺を見せた。
それを一瞥して、オベロンは再び鏡に映像を映す。
(あ…これって夜会の後にシャルロッテがやって来たシーンだわ)
シャルロッテが王城に用意されていたリディの客室に入って来る。
紅茶を淹れるように指示し、お湯が温いと言ってリディを外に向かわせたところだった。
「これが…シャルロッテ?いや、あんな物言いなんてシャルロッテはしない。可憐で上品で優しいシャルロッテが」
普段とはあまりに違う態度のシャルロッテの様子にルイスは絶句していた。
その隣でシャルロッテは青ざめた顔で鏡を見つめている。
やがて鏡の中のシャルロッテは、リディを部屋から追いやるようにして出した後、きょろきょろと室内を物色するように歩いている。
そして、ベッドサイドに駆け寄ったかと思うと、引き出しを開けてドレスから隠し持っていた何かを仕舞った。
それは大きなエメラルドあしらった金色の短剣。
まぎれもなく宝剣だった。
「これが、真実だよ」
全てを見終えたオベロンが静かにそう言った。
当のシャルロッテもあまりの衝撃のせいか、微動だにしていない。
信じられないものを見たように、ルイスが恐る恐るシャルロッテに声を掛けた。
「シャルロッテ…嘘だろう?…君が、そんな事するはずがないよな」
「は、はい!殿下。信じてください!…妖精王。酷いです!私を悪者に仕立てて…リディお義姉様に嘘を吹き込まれて騙されて、このような仕打ちをなさっているのですね。リディお義姉様…酷いです」
うぅうっと嗚咽を上げながらシャルロッテは顔を手で覆って泣き始めた。
痛ましいものを見るような表情をしたルイスがシャルロッテを抱きしめたので、シャルロッテもその腕に縋って涙を流している。
「シャルロッテ、余は君を信じているよ。…いくら妖精王とはいえ、このような出鱈目でよくも余の愛する者を傷つけたな!許せん!」
「殿下…信じてくださるのですね」
「当り前だ。余はお前の味方だ」
悲劇のヒロインとそれを慰め愛する者を守ろうとするヒーロー気取りだ。
だが二人がお互いしか見えないという中で、聴衆は2人を蔑んだものを見るような目になっているし、国王など真っ青な顔でこのまま倒れんばかりになっている。
誰がどう見ても二人が有罪だ。
だが二人はそれに気づかない。
「なるほど美しき愛だね。だがそれがいつまで持つか…国王よ。貴様の息子はそう言っているけど、誰が真実を告げているのかは分かっているよね」
「それは…」
国王も混乱からか、オベロンに対する恐怖からか、両手を床につきそれを見ながら震えている。
そして国王は立ち上げるとまずシャルロッテを見た。
「そなたを窃盗罪にて処罰する。追て正式な沙汰は下すが北の修道院送りにする」
「!」
北の修道院というのはほぼ監獄に近い場所だ。
一生幽閉ということを意味する。
「嘘…なんで?おかしいです!私は何も悪いことはしてないわ。お義姉さまが私の美しさを憎んでこういうことをしたのです!」
「我ら妖精は嘘をつかない。それとも…お前の悪行のすべてを白日の下に晒してもいいんだよ。どうやってリディを虐げてきたかを。そして…その腹の子の事もね」
その言葉にシャルロッテはぎくりとしたかと思うとぶるぶると震えている。
「そ…それは」
「どういうことか?余の子がどうしたのだ?」
言い淀むシャルロッテにルイスは状況が掴めないというように言い、シャルロッテに説明を求めた。
答えない…いや、答えられないシャルロットを嘲笑うかのような表情を浮かべてオベロンは周囲を取り囲むようにして見ていた聴衆に目を向ける。
「ルイス、哀れだね。誰の子かも分からない子を宿した女を庇うなんてさ」
「誰の子?」
「あぁ、シャルロッテだっけ。その女は金を持っている男や顔のいい男とそう言う関係になっていたって事。例えば、そこの男とか…あぁ、そっちの君もか」
オベロンの視線の先に居た数人の男の顔が凍った。
そして一気に青ざめている。
「他にも名前を挙げてもいいよ、シャルロッテ。えーと、まず筆頭はジル伯爵だよね、あとは君の母親とも浮気してた…誰だっけ。あぁバディアス伯爵の息子もか。いやぁ、バディアス家は親子そろって最悪だね。それから…」
「止めて!」
その言葉が全てを物語っていた。
だがすぐに我に返ったシャルロッテはルイスに涙目で訴える。
「殿下は…信じてくれますよね」
「触るな!」
ルイスは伸ばされたシャルロッテの手を振り払い、そして三歩ほど後ずさった。
「さて…次はルイスの処分を頼むよ」
「はい、ルイスよ。…お前を廃嫡にする」
「はぁ?!父上、どういう意味ですか?何を血迷っておられるのか!こんな得体のしれない存在の出鱈目を信じるのですか?」
「いい加減にしろ!妖精王の告げる言葉は真実だ!お前だって身に覚えがあるのだろう!」
「そ…それは。ですが、余が居なくなれば王位を継ぐものがいなくなるんですよ!父上は分かってるのですか?」
「ルシアンがいる」
「ルシアン?」
王の口から出た以外な人物の名前に、ルイスが怪訝な顔をした。
それはリディも同じだった。
(なんでルシアン様?)
チラリとルシアンを見れば、いきなりの渋面であった。
なにか心当たりがあるのだろうか?
確かにルシアンはルイスの腹心として政務を行ってきた。
むしろ遊び惚けているルイスよりも王太子の仕事を肩代わりしていたようだった。
だとしてもいきなり王太子になるというのは飛躍しすぎだし、大体にして彼は王位継承権などないはずだ。
20
お気に入りに追加
2,066
あなたにおすすめの小説
全ルートで破滅予定の侯爵令嬢ですが、王子を好きになってもいいですか?
紅茶ガイデン
恋愛
「ライラ=コンスティ。貴様は許されざる大罪を犯した。聖女候補及び私の婚約者候補から除名され、重刑が下されるだろう」
……カッコイイ。
画面の中で冷ややかに断罪している第一王子、ルーク=ヴァレンタインに見惚れる石上佳奈。
彼女は乙女ゲーム『ガイディングガーディアン』のメインヒーローにリア恋している、ちょっと残念なアラサー会社員だ。
仕事の帰り道で不慮の事故に巻き込まれ、気が付けば乙女ゲームの悪役令嬢ライラとして生きていた。
十二歳のある朝、佳奈の記憶を取り戻したライラは自分の運命を思い出す。ヒロインが全てのどのエンディングを迎えても、必ずライラは悲惨な末路を辿るということを。
当然破滅の道の回避をしたいけれど、それにはルークの抱える秘密も関わってきてライラは頭を悩ませる。
十五歳を迎え、ゲームの舞台であるミリシア学園に通うことになったライラは、まずは自分の体制を整えることを目標にする。
そして二年目に転入してくるヒロインの登場におびえつつ、やがて起きるであろう全ての問題を解決するために、一つの決断を下すことになる。
※小説家になろう様にも掲載しています。
王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
【コミカライズ決定】地味令嬢は冤罪で処刑されて逆行転生したので、華麗な悪女を目指します!~目隠れ美形の天才王子に溺愛されまして~
胡蝶乃夢
恋愛
婚約者である王太子の望む通り『理想の淑女』として尽くしてきたにも関わらず、婚約破棄された挙句に冤罪で処刑されてしまった公爵令嬢ガーネット。
時間が遡り目覚めたガーネットは、二度と自分を犠牲にして尽くしたりしないと怒り、今度は自分勝手に生きる『華麗な悪女』になると決意する。
王太子の弟であるルベリウス王子にガーネットは留学をやめて傍にいて欲しいと願う。
処刑された時、留学中でいなかった彼がガーネットの傍にいることで運命は大きく変わっていく。
これは、不憫な地味令嬢が華麗な悪女へと変貌して周囲を魅了し、幼馴染の天才王子にも溺愛され、ざまぁして幸せになる物語です。
母と妹が出来て婚約者が義理の家族になった伯爵令嬢は・・
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
全てを失った伯爵令嬢の再生と逆転劇の物語
母を早くに亡くした19歳の美しく、心優しい伯爵令嬢スカーレットには2歳年上の婚約者がいた。2人は間もなく結婚するはずだったが、ある日突然単身赴任中だった父から再婚の知らせが届いた。やがて屋敷にやって来たのは義理の母と2歳年下の義理の妹。肝心の父は旅の途中で不慮の死を遂げていた。そして始まるスカーレットの受難の日々。持っているものを全て奪われ、ついには婚約者と屋敷まで奪われ、住む場所を失ったスカーレットの行く末は・・・?
※ カクヨム、小説家になろうにも投稿しています
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
殿下が恋をしたいと言うのでさせてみる事にしました。婚約者候補からは外れますね
さこの
恋愛
恋がしたい。
ウィルフレッド殿下が言った…
それではどうぞ、美しい恋をしてください。
婚約者候補から外れるようにと同じく婚約者候補のマドレーヌ様が話をつけてくださりました!
話の視点が回毎に変わることがあります。
緩い設定です。二十話程です。
本編+番外編の別視点
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる