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贈り物の嵐①
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ラングレン家に絶縁状を叩きつけたリディは、バークレー家にて生活を始めた。
明るい部屋で朝を迎え、暖かい食事を食べる。
午後のティータイムはサンルームで燦燦と日差しを浴びながら紅茶を楽しみ、夜はたっぷりのお湯でお風呂に入ることができる。
リディにとっては夢のような毎日を送ることができている。
(夢のようだけど…こんなに恵まれてて私死ぬんじゃないの?…また十七歳とかで死ぬとか?)
思わずそう思ってしまう。
そんな日々を送っているのだが、現在リディは目の前に広がる光景に唖然としていた。
部屋中に数々の宝飾品やドレスが所狭しと並んでいるのだ。
大ぶりのダイアを中心に小さいダイアがいくつも散りばめられているネックレスや、チェーンの部分にルビーと金が交互に嵌められているネックレス、涙型のサファイアとダイアモンドのイヤリング…
ドレスも最近流行のデザインものや、クラシックデザインながら上質な布地で作られているものなど…
一目見ても超高級品である。
「い、いくら何でも多すぎです!!」
次々に運び込まれるこれらの品々にリディは思わず悲鳴に近い声を上げた。
「これって…もうお店まるまる買ったのでは…?」
思わず唖然としてしまう。
最後にメイドがメッセージカードを渡してきたのでそれを受け取ればルシアンの繊細で丁寧な文字で「ささやかながらプレゼントだ」と書かれていた。
(いや、全然ささやかじゃないんですけど!)
ルシアンはリディがバークレー家に入ってからというもの、何かにつけてプレゼントをくれる。
まず同じ屋敷に居ると言うのに毎朝花束が届くところからリディの一日は始まる。
その他、街で見かけたから買ってきたと言って美しいレースのハンカチをくれたり、評判のスイーツだと言って予約が半年も先の菓子を買ってきてくれる。
本人曰く「忙しくてなかなかゆっくり会えないからな」と言ってくれるが、毎日夕食は一緒に取っているし、ルシアンの両親も毎日帰宅が早くなったと喜んでいた。
「ルシアン様…どうしちゃったのかしら?」
いくら仲睦まじい恋人を演出するためとは言え、いささか演技が過ぎるのではないかと思う。
首を捻っていると突然声を掛けられた。
「お兄様に貢がせるおつもりですか?こんなにドレスなんていらないのではないですこと?」
エリスは開いていたドアのところに立って、憮然とした顔をしてそう言った。
(エリス様ならルシアン様のこの凶行を止められるかもしれないわ!)
そう思ったリディは半分縋るようにしてエリスへ懇願した。
「そうなんですよ!!エリス様からも言ってください!ドレスなんて部屋着と普段着と外出用と夜会用の4枚あれば十分ですよね?!こんなに…こんなことされても困ります…」
「いえ、四枚は流石に少ないと思いますけど…」
「そんなことありません!贅沢すぎです!私にはこんなの分不相応すぎますよ…エリス様、後生ですからルシアン様を止めてくださいぃ!!」
「ちょ、ちょっと、そんな悲壮な顔しないでくださいまし!…まったく、調子が狂ってしまうわ」
おいおいと半泣きなリディを見ながら、はぁとエリスがため息をついて頭を抱えた。
だが、また意を決したようにエリスはきりりとした表情になり、両腕を組みながらリディに鼻息も荒く尋ねてきた。
「そ、そんなこと言って!騙されませんわよ!貴女、お兄様と婚約したのなんて財産狙いなのではなくて?」
「財産狙い…?」
ふとリディは考えた。
確かに偽装婚約の条件に契約終了後には占いの店を購入してもらうことになっているが、それは財産狙いになるのだろうか?
むむむと考えた後に、リディは素直に疑問を投げかけた。
「財産狙い…の定義にもよるかと思うのですが、私が欲しいのはアパートの一室なんです。それが財産狙いって言われたらそうなっちゃいますけど」
「アパートの一室?豪邸じゃなくて?」
「豪邸なんてお掃除大変ですし、光熱費とか維持費とか大変じゃないですか。私はアパートで十分なんです」
リディの言っている意味が通じていないのかエリスは怪訝な顔をした。
「…アパートが欲しい?隠れ家的な別宅が欲しいということかしら?」
「いえ、お店をするんですよ」
「み、店?」
「はい。やっぱり現代女性たるもの、自立した生活が必要だと思うのです。そのためには稼がなくてはならないですからね」
「…言っている意味が分からりませんわ。貴女はお兄様と結婚するのに稼ぐと言ってらっしゃるの?」
そう指摘されてハッとリディは気づいた。
確かに婚約者なのだから将来的には結婚ということになり、そうなると確かにお金を稼ぐ必要はないのだ。
とはいうものの、変に嘘をつくのも気が引けるので、リディは自分の考えを端的に伝えることにした。
「ルシアン様と結婚した場合には確かに経済的には安定するとは思うのです。でも、私は誰かに依存するのではなくて自分の力で生きてけるようになりたいと思っているのです。自立して生きていく力は必要だと思います」
「自立…」
エリスの顔には理解不能と書いてあるようだった。
まぁ、この世界の、しかも貴族の女性には理解できないのかもしれない。
「えっと、まぁ。なので私は財産狙いというかアパート狙いと言いますか…」
「な、なら、そのような高価なドレスは不要なのではなくて?」
そう言われて振り返ればきらきらと光り眩い品々が目に入って来て、本題を思い出した。
「ああああ…エリス様、そうだった。お願いします!ルシアン様を止めてください!!こんな高価なもの受け取れません!」
「えっ!?あ…な、なら返したらいかがですの?」
「はい、もちろんですよ!あとで買い取れとか言われたら、私払えませんから!…その場合は出世払いでお願いします…出世…できるのかしら…」
「いや、お兄様はお金を払えなんて仰らないと思いますけど」
「そうですか?…でも、申し訳なさすぎるので、エリス様からもプレゼントは控えるように言っていただけると嬉しいです…私が言ってもスルーされるので…」
「わ、分かったわ。お兄様にはわたしから言っておきますわ」
「お願いします…」
契約終了後、今までの分を精算すると言われてたら無一文どころかマイナスになってしまう。
リディはエリスに深々と礼をしたのち、再度その手を取って力を込めて懇願した。
「本当に、くれぐれも、お願いします!」
「え、ええ…本当に財産狙いじゃないようね」
「何か仰いました?」
エリスがぼそぼそと独り言を言ったようだが聞き取れなかった。
というか、エリスと出会ってから小声で何か言われるので、聞き取れないことに申し訳なさが募った。
「すみません。いつも私聞き取れなくて」
「いいえ、こちらの事ですの。な、なら、貴女はお兄様のどこが好きなのかしら?」
「は?え?す、好き?」
「ん?違うのかしら?」
突然の話題にリディは動揺を隠せず、反射的に顔を真っ赤にしてしまった。
確かに恋人なのだから好き合っているのだろうが、自分たちは実のところそのような関係ではない。
「いえ、す、好き…ですけど」
何故か赤面してしまう。
異性に対して、しかも顔面偏差値が通常より振り切れている人物に自分が好きだというのも烏滸がましいというか分不相応だ。
だが、ここは好きだと言うしかない。
「じゃあどこが?」
「そうですね…やっぱり芯が強いところでしょうか?自分の人生を自分で切り開いていらっしゃる。人って『もういいや』とか『仕方ない』と言いがちじゃないですか?だけどルシアン様は自分で選択して、自分の在り方を自分で決めていらっしゃる。そういう強いところが私は好きです」
明るい部屋で朝を迎え、暖かい食事を食べる。
午後のティータイムはサンルームで燦燦と日差しを浴びながら紅茶を楽しみ、夜はたっぷりのお湯でお風呂に入ることができる。
リディにとっては夢のような毎日を送ることができている。
(夢のようだけど…こんなに恵まれてて私死ぬんじゃないの?…また十七歳とかで死ぬとか?)
思わずそう思ってしまう。
そんな日々を送っているのだが、現在リディは目の前に広がる光景に唖然としていた。
部屋中に数々の宝飾品やドレスが所狭しと並んでいるのだ。
大ぶりのダイアを中心に小さいダイアがいくつも散りばめられているネックレスや、チェーンの部分にルビーと金が交互に嵌められているネックレス、涙型のサファイアとダイアモンドのイヤリング…
ドレスも最近流行のデザインものや、クラシックデザインながら上質な布地で作られているものなど…
一目見ても超高級品である。
「い、いくら何でも多すぎです!!」
次々に運び込まれるこれらの品々にリディは思わず悲鳴に近い声を上げた。
「これって…もうお店まるまる買ったのでは…?」
思わず唖然としてしまう。
最後にメイドがメッセージカードを渡してきたのでそれを受け取ればルシアンの繊細で丁寧な文字で「ささやかながらプレゼントだ」と書かれていた。
(いや、全然ささやかじゃないんですけど!)
ルシアンはリディがバークレー家に入ってからというもの、何かにつけてプレゼントをくれる。
まず同じ屋敷に居ると言うのに毎朝花束が届くところからリディの一日は始まる。
その他、街で見かけたから買ってきたと言って美しいレースのハンカチをくれたり、評判のスイーツだと言って予約が半年も先の菓子を買ってきてくれる。
本人曰く「忙しくてなかなかゆっくり会えないからな」と言ってくれるが、毎日夕食は一緒に取っているし、ルシアンの両親も毎日帰宅が早くなったと喜んでいた。
「ルシアン様…どうしちゃったのかしら?」
いくら仲睦まじい恋人を演出するためとは言え、いささか演技が過ぎるのではないかと思う。
首を捻っていると突然声を掛けられた。
「お兄様に貢がせるおつもりですか?こんなにドレスなんていらないのではないですこと?」
エリスは開いていたドアのところに立って、憮然とした顔をしてそう言った。
(エリス様ならルシアン様のこの凶行を止められるかもしれないわ!)
そう思ったリディは半分縋るようにしてエリスへ懇願した。
「そうなんですよ!!エリス様からも言ってください!ドレスなんて部屋着と普段着と外出用と夜会用の4枚あれば十分ですよね?!こんなに…こんなことされても困ります…」
「いえ、四枚は流石に少ないと思いますけど…」
「そんなことありません!贅沢すぎです!私にはこんなの分不相応すぎますよ…エリス様、後生ですからルシアン様を止めてくださいぃ!!」
「ちょ、ちょっと、そんな悲壮な顔しないでくださいまし!…まったく、調子が狂ってしまうわ」
おいおいと半泣きなリディを見ながら、はぁとエリスがため息をついて頭を抱えた。
だが、また意を決したようにエリスはきりりとした表情になり、両腕を組みながらリディに鼻息も荒く尋ねてきた。
「そ、そんなこと言って!騙されませんわよ!貴女、お兄様と婚約したのなんて財産狙いなのではなくて?」
「財産狙い…?」
ふとリディは考えた。
確かに偽装婚約の条件に契約終了後には占いの店を購入してもらうことになっているが、それは財産狙いになるのだろうか?
むむむと考えた後に、リディは素直に疑問を投げかけた。
「財産狙い…の定義にもよるかと思うのですが、私が欲しいのはアパートの一室なんです。それが財産狙いって言われたらそうなっちゃいますけど」
「アパートの一室?豪邸じゃなくて?」
「豪邸なんてお掃除大変ですし、光熱費とか維持費とか大変じゃないですか。私はアパートで十分なんです」
リディの言っている意味が通じていないのかエリスは怪訝な顔をした。
「…アパートが欲しい?隠れ家的な別宅が欲しいということかしら?」
「いえ、お店をするんですよ」
「み、店?」
「はい。やっぱり現代女性たるもの、自立した生活が必要だと思うのです。そのためには稼がなくてはならないですからね」
「…言っている意味が分からりませんわ。貴女はお兄様と結婚するのに稼ぐと言ってらっしゃるの?」
そう指摘されてハッとリディは気づいた。
確かに婚約者なのだから将来的には結婚ということになり、そうなると確かにお金を稼ぐ必要はないのだ。
とはいうものの、変に嘘をつくのも気が引けるので、リディは自分の考えを端的に伝えることにした。
「ルシアン様と結婚した場合には確かに経済的には安定するとは思うのです。でも、私は誰かに依存するのではなくて自分の力で生きてけるようになりたいと思っているのです。自立して生きていく力は必要だと思います」
「自立…」
エリスの顔には理解不能と書いてあるようだった。
まぁ、この世界の、しかも貴族の女性には理解できないのかもしれない。
「えっと、まぁ。なので私は財産狙いというかアパート狙いと言いますか…」
「な、なら、そのような高価なドレスは不要なのではなくて?」
そう言われて振り返ればきらきらと光り眩い品々が目に入って来て、本題を思い出した。
「ああああ…エリス様、そうだった。お願いします!ルシアン様を止めてください!!こんな高価なもの受け取れません!」
「えっ!?あ…な、なら返したらいかがですの?」
「はい、もちろんですよ!あとで買い取れとか言われたら、私払えませんから!…その場合は出世払いでお願いします…出世…できるのかしら…」
「いや、お兄様はお金を払えなんて仰らないと思いますけど」
「そうですか?…でも、申し訳なさすぎるので、エリス様からもプレゼントは控えるように言っていただけると嬉しいです…私が言ってもスルーされるので…」
「わ、分かったわ。お兄様にはわたしから言っておきますわ」
「お願いします…」
契約終了後、今までの分を精算すると言われてたら無一文どころかマイナスになってしまう。
リディはエリスに深々と礼をしたのち、再度その手を取って力を込めて懇願した。
「本当に、くれぐれも、お願いします!」
「え、ええ…本当に財産狙いじゃないようね」
「何か仰いました?」
エリスがぼそぼそと独り言を言ったようだが聞き取れなかった。
というか、エリスと出会ってから小声で何か言われるので、聞き取れないことに申し訳なさが募った。
「すみません。いつも私聞き取れなくて」
「いいえ、こちらの事ですの。な、なら、貴女はお兄様のどこが好きなのかしら?」
「は?え?す、好き?」
「ん?違うのかしら?」
突然の話題にリディは動揺を隠せず、反射的に顔を真っ赤にしてしまった。
確かに恋人なのだから好き合っているのだろうが、自分たちは実のところそのような関係ではない。
「いえ、す、好き…ですけど」
何故か赤面してしまう。
異性に対して、しかも顔面偏差値が通常より振り切れている人物に自分が好きだというのも烏滸がましいというか分不相応だ。
だが、ここは好きだと言うしかない。
「じゃあどこが?」
「そうですね…やっぱり芯が強いところでしょうか?自分の人生を自分で切り開いていらっしゃる。人って『もういいや』とか『仕方ない』と言いがちじゃないですか?だけどルシアン様は自分で選択して、自分の在り方を自分で決めていらっしゃる。そういう強いところが私は好きです」
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