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波乱の幕開ってやつですね②
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現在アドリアーヌはクローディスとの生活も三日目を迎えようとしている。
(なんで……なんでクローディス殿下はここにいるのかしら?というかどうして私は一緒に生活しているの?)
何度となく城に帰る様に促すが、何があったかクローディスは断固として聞き入れず、なおかつここに居座ってしまっている。
城の人間であるリオネルやサイナスに連絡したいが、生憎どの伝手を伝ってコンタクトを取ればいいのか悩む。
まさか衛兵に宅配便よろしく「王太子殿下をお届けにあがりましたー」と、渡すこともできない。それをしたら完全に不審者だろう。
「一応聞きますが……今日もお城には帰らないつもりですか?」
「ふん……聞くだけ無駄だな」
朝食に出したウィンナーに乱暴にフォークを突き立て、大きな口で食べたクローディスを見てアドリアーヌはため息をつきながら答えた。
「そうですか……。まぁそれならまた働いていただきますけど」
「ああ!今日は何をすればいい?ジャガイモの皮むきなら自信があるぞ!」
「じゃあ……お願いします……」
若干引き気味にアドリアーヌがそう言うと、クローディスは意気揚々とジャガイモの皮を剥く準備へと取り掛かっていった。
ここに来た当初、クローディスはブリブリと偉そうで自分からは何もしなく、サービスの提供が当たり前だと思っていた。
そんなクローディスであったが、今は自分のことは自分ですべきとアドリアーヌが叩き込んだので何かと動いてくれている。
三日でよくここまで変われるなぁとある意味その適応力は凄いとアドリアーヌは感心していた。
最初は苦戦していたジャガイモの皮むきもコツをつかんでマスターすると得意になったらしい。
(あぁ……これで我が家のジャガイモは全部皮を剥かれてしまった……)
家にあったストックのジャガイモはクローディスによって全て皮を剥かれてしまったため、当分はジャガイモ料理を作らなくてはとアドリアーヌは頭を悩ませた。
(ポテトサラダと、コロッケと、肉じゃがもどきと、あぁベーコンとの炒め物もいいかなぁ……大家さんのところにお裾分けしたりしよ……)
「それにしても、どうして家出なんてしたんですか?」
「家出などではない。市民生活を見るためだ」
「もう十分見たのではないですか?お城の皆さまもご心配されているでしょうし……政務もたまりますでしょう?早く帰った方が……」
「……残念ながら俺には優秀な部下たちがいるから、俺がいなくても問題ない。心配については誘拐ではないと書置きしてきたから大丈夫だろう」
「書置きとか……そういう問題じゃないですよ!?」
アドリアーヌはどうやったらクローディスを城に返せるかを考えたが名案は浮かばない。
クローディスを追い出して平穏な生活に戻りたくても、逆にクローディスをほっぽり出しても、それはそれで心配でそれもできない。
小さく諦めにも似たため息をついたのち、アドリアーヌは朝食を済ませた。
もちろん食器洗いはクローディスと共にやるのも日課になってしまっている。
午前中の予定としては屋敷の掃除と庭の草取りだ。
「それにしても……お前が掃除を趣味にする気持ちが分かった。体を動かすのにちょうどよいし、体を動かすことに没頭すると嫌なことなど忘れるな」
「趣味じゃないですって!生活に必要な行為です」
「最初はこんなメイドの真似事と思っていたが、自分の手で綺麗になるというのも気持ちがいい。いい趣味だな」
「だから趣味じゃないですって!一般家庭では必ずする必要最低限の清潔を保つための行為なんですよ。まぁ、煩悩をなくすにはいい修行とも言いますけどね」
お寺のお坊さんの修行などにも掃除が入るだけあって、掃除の効果は部屋が綺麗になるだけではなく、心も綺麗になるし、集中力もつく。
あるあるだと思うが、テスト勉強前に何故か部屋を掃除したくなるのは、逃避の部分もあるし部屋をすっきりさせストレス発散にもなっているかと思う。
アドリアーヌは潔癖とまではないかないが、整理されている部屋が好きである。
よく仕事のできない社員の机は雪崩が起こるのではないかと思うほどに書類が積まれており、案の定必要な案件についての資料が紛失したり提出までに時間がかかっているという弊害も何度も見ている。
だから整理整頓は必要だとアドリアーヌは常々思っている。
(激務の時の部屋の乱雑さは、本当に心の表れだったなぁ……)
そう思うと忙しいながらも質素な家(クローディス曰く狭くてぼろい家)を丁寧に掃除をしてすっきりと住めるこの時間も環境もアドリアーヌは気に入っている。
クローディスがいなければ完全に〝平穏な生活〟と言えるだろう。
(だから早く出て行ってほしいのになぁ……)
そもそもこの国のセキュリティは問題ないのだろうか?
王太子殿下ともあろうものが一般市民の家で掃除をしている……何ともシュールな光景だ。
内心でそんな思いをしつつ掃除をしていると奥では楽しそうにクローディスが掃除をしている。
(もう何も考えないようにしよ。暫くすればさすがに王宮の人間も本格的にクローディス捜索するはずだしね)
不安を消し去るようにその後黙々と掃除をしているとあっという間に午前中が終わった。
午後はコンサルの仕事が入っている。
これについてはアドリアーヌは非常に悩んだ。
クローディスに家に居てくれとも言えないし、街に行ったら行ったでこの間の無銭飲食トラブルのようなことを引き起こさないとも限らない。
「おい、午後はお前の得意なコンサルするんだろ?」
「そうですけど……」
「行くぞ!」
「行くって……?ってあぁ!?」
アドリアーヌの心配などよそに、クローディスは半ば引っ張られるようにアドリアーヌを街に連れ出した。
アドリアーヌと言えば無理やり街へ連れて来られてしまった挙句、クローディスはクライアントの元に行くように指示してくる。
相変わらず尊大な態度に少々腹も立つが、このままクローディスを放置することもできず、アドリアーヌはため息をつきながらクローディスと共にクライアントの元を訪れることになった。
「あぁアドリアーヌさん。よくいらっしゃってくれました」
「今日はよろしくお願いいたします。ヘイズさん」
今日は最近頭角を現してきた商社の一つであるヘイズの元での仕事だ。
ヘイズは新興国を中心として珍しいものを輸入しているだけではなく、最近は国内の特産品などにも力を入れて商売をしている。
そんなヘイズはまだ四十歳半ばの男性で、少し浅黒い顔をして眼鏡をかけたインテリ風の男性だ。
本人もその夫人も割と革新的な考えの持ち主で、年若いアドリアーヌにも積極的に意見を求めてくれる。
小さな商店を中心に扱ってきたアドリアーヌにとっては大口の顧客になっている。
「それで……こちらは?」
ヘイズはクローディスを一瞬怪訝そうに見た。
大切な商談に突然連れてきたクローディスを不思議そうに見ている。
「俺はクローディスだ。今日はこいつの仕事を見に来た。いや、茶などもらう気もないから俺の存在は忘れてくれ。くれぐれも茶はいらない」
「それって暗に欲しいって言ってますよね」
アドリアーヌのツッコミを華麗に無視してクローディスは続ける。
「あぁ、俺は甘いものが好きだが、ここでそれを期待してないから安心してくれ」
「えっと……」
クローディスの無礼な態度と厚かましさにヘイズはとまどいを覚えているようだ。
まぁ、当たり前だが。
アドリアーヌは内心頭を抱えつつ、ヘイズに謝罪をした。
「すみません。今日は彼は……そうですね。見習いなんです。ちょっと世間ずれしているところがありますが、あとでみっちり言い聞かせますので今日はご容赦ください」
「なんだと?俺は見習いではないぞ。サイナスが執着しているお前の仕事ぶりを見てやろうと言っているんだ」
「あああああ、何でもありません!」
サイナスと言えば宰相候補として知識人には知っている当然の名前だ。
その名前が出ただけでも冷や汗ものだし、下手をしたらサイナスの知り合い……つまり上流貴族であることがばれ、ひいてはクローディスの身バレの恐れもある。
アドリアーヌは誤魔化すように咳払いを一つして、場を収めようとした。
そして小声でクローディスに釘をさした。
「殿下、身バレしたら困るのですよね。ここは少し黙っていてください。私の仕事を潰す気ですか!?黙ってくれないなら今すぐお城に直談判してサイナス様に突き出しますからね」
「……わかった。黙っていてやろう。べ、別にお前と一緒に居たいという理由じゃないからな!身バレすればお前にも迷惑をかけるから……って断じてお前のためじゃない!」
「はいはい」
何を否定しているのかよくわからなくなっているクローディスをいったん放っておいて、アドリアーヌはヘイズとの話を進めていった。
(なんで……なんでクローディス殿下はここにいるのかしら?というかどうして私は一緒に生活しているの?)
何度となく城に帰る様に促すが、何があったかクローディスは断固として聞き入れず、なおかつここに居座ってしまっている。
城の人間であるリオネルやサイナスに連絡したいが、生憎どの伝手を伝ってコンタクトを取ればいいのか悩む。
まさか衛兵に宅配便よろしく「王太子殿下をお届けにあがりましたー」と、渡すこともできない。それをしたら完全に不審者だろう。
「一応聞きますが……今日もお城には帰らないつもりですか?」
「ふん……聞くだけ無駄だな」
朝食に出したウィンナーに乱暴にフォークを突き立て、大きな口で食べたクローディスを見てアドリアーヌはため息をつきながら答えた。
「そうですか……。まぁそれならまた働いていただきますけど」
「ああ!今日は何をすればいい?ジャガイモの皮むきなら自信があるぞ!」
「じゃあ……お願いします……」
若干引き気味にアドリアーヌがそう言うと、クローディスは意気揚々とジャガイモの皮を剥く準備へと取り掛かっていった。
ここに来た当初、クローディスはブリブリと偉そうで自分からは何もしなく、サービスの提供が当たり前だと思っていた。
そんなクローディスであったが、今は自分のことは自分ですべきとアドリアーヌが叩き込んだので何かと動いてくれている。
三日でよくここまで変われるなぁとある意味その適応力は凄いとアドリアーヌは感心していた。
最初は苦戦していたジャガイモの皮むきもコツをつかんでマスターすると得意になったらしい。
(あぁ……これで我が家のジャガイモは全部皮を剥かれてしまった……)
家にあったストックのジャガイモはクローディスによって全て皮を剥かれてしまったため、当分はジャガイモ料理を作らなくてはとアドリアーヌは頭を悩ませた。
(ポテトサラダと、コロッケと、肉じゃがもどきと、あぁベーコンとの炒め物もいいかなぁ……大家さんのところにお裾分けしたりしよ……)
「それにしても、どうして家出なんてしたんですか?」
「家出などではない。市民生活を見るためだ」
「もう十分見たのではないですか?お城の皆さまもご心配されているでしょうし……政務もたまりますでしょう?早く帰った方が……」
「……残念ながら俺には優秀な部下たちがいるから、俺がいなくても問題ない。心配については誘拐ではないと書置きしてきたから大丈夫だろう」
「書置きとか……そういう問題じゃないですよ!?」
アドリアーヌはどうやったらクローディスを城に返せるかを考えたが名案は浮かばない。
クローディスを追い出して平穏な生活に戻りたくても、逆にクローディスをほっぽり出しても、それはそれで心配でそれもできない。
小さく諦めにも似たため息をついたのち、アドリアーヌは朝食を済ませた。
もちろん食器洗いはクローディスと共にやるのも日課になってしまっている。
午前中の予定としては屋敷の掃除と庭の草取りだ。
「それにしても……お前が掃除を趣味にする気持ちが分かった。体を動かすのにちょうどよいし、体を動かすことに没頭すると嫌なことなど忘れるな」
「趣味じゃないですって!生活に必要な行為です」
「最初はこんなメイドの真似事と思っていたが、自分の手で綺麗になるというのも気持ちがいい。いい趣味だな」
「だから趣味じゃないですって!一般家庭では必ずする必要最低限の清潔を保つための行為なんですよ。まぁ、煩悩をなくすにはいい修行とも言いますけどね」
お寺のお坊さんの修行などにも掃除が入るだけあって、掃除の効果は部屋が綺麗になるだけではなく、心も綺麗になるし、集中力もつく。
あるあるだと思うが、テスト勉強前に何故か部屋を掃除したくなるのは、逃避の部分もあるし部屋をすっきりさせストレス発散にもなっているかと思う。
アドリアーヌは潔癖とまではないかないが、整理されている部屋が好きである。
よく仕事のできない社員の机は雪崩が起こるのではないかと思うほどに書類が積まれており、案の定必要な案件についての資料が紛失したり提出までに時間がかかっているという弊害も何度も見ている。
だから整理整頓は必要だとアドリアーヌは常々思っている。
(激務の時の部屋の乱雑さは、本当に心の表れだったなぁ……)
そう思うと忙しいながらも質素な家(クローディス曰く狭くてぼろい家)を丁寧に掃除をしてすっきりと住めるこの時間も環境もアドリアーヌは気に入っている。
クローディスがいなければ完全に〝平穏な生活〟と言えるだろう。
(だから早く出て行ってほしいのになぁ……)
そもそもこの国のセキュリティは問題ないのだろうか?
王太子殿下ともあろうものが一般市民の家で掃除をしている……何ともシュールな光景だ。
内心でそんな思いをしつつ掃除をしていると奥では楽しそうにクローディスが掃除をしている。
(もう何も考えないようにしよ。暫くすればさすがに王宮の人間も本格的にクローディス捜索するはずだしね)
不安を消し去るようにその後黙々と掃除をしているとあっという間に午前中が終わった。
午後はコンサルの仕事が入っている。
これについてはアドリアーヌは非常に悩んだ。
クローディスに家に居てくれとも言えないし、街に行ったら行ったでこの間の無銭飲食トラブルのようなことを引き起こさないとも限らない。
「おい、午後はお前の得意なコンサルするんだろ?」
「そうですけど……」
「行くぞ!」
「行くって……?ってあぁ!?」
アドリアーヌの心配などよそに、クローディスは半ば引っ張られるようにアドリアーヌを街に連れ出した。
アドリアーヌと言えば無理やり街へ連れて来られてしまった挙句、クローディスはクライアントの元に行くように指示してくる。
相変わらず尊大な態度に少々腹も立つが、このままクローディスを放置することもできず、アドリアーヌはため息をつきながらクローディスと共にクライアントの元を訪れることになった。
「あぁアドリアーヌさん。よくいらっしゃってくれました」
「今日はよろしくお願いいたします。ヘイズさん」
今日は最近頭角を現してきた商社の一つであるヘイズの元での仕事だ。
ヘイズは新興国を中心として珍しいものを輸入しているだけではなく、最近は国内の特産品などにも力を入れて商売をしている。
そんなヘイズはまだ四十歳半ばの男性で、少し浅黒い顔をして眼鏡をかけたインテリ風の男性だ。
本人もその夫人も割と革新的な考えの持ち主で、年若いアドリアーヌにも積極的に意見を求めてくれる。
小さな商店を中心に扱ってきたアドリアーヌにとっては大口の顧客になっている。
「それで……こちらは?」
ヘイズはクローディスを一瞬怪訝そうに見た。
大切な商談に突然連れてきたクローディスを不思議そうに見ている。
「俺はクローディスだ。今日はこいつの仕事を見に来た。いや、茶などもらう気もないから俺の存在は忘れてくれ。くれぐれも茶はいらない」
「それって暗に欲しいって言ってますよね」
アドリアーヌのツッコミを華麗に無視してクローディスは続ける。
「あぁ、俺は甘いものが好きだが、ここでそれを期待してないから安心してくれ」
「えっと……」
クローディスの無礼な態度と厚かましさにヘイズはとまどいを覚えているようだ。
まぁ、当たり前だが。
アドリアーヌは内心頭を抱えつつ、ヘイズに謝罪をした。
「すみません。今日は彼は……そうですね。見習いなんです。ちょっと世間ずれしているところがありますが、あとでみっちり言い聞かせますので今日はご容赦ください」
「なんだと?俺は見習いではないぞ。サイナスが執着しているお前の仕事ぶりを見てやろうと言っているんだ」
「あああああ、何でもありません!」
サイナスと言えば宰相候補として知識人には知っている当然の名前だ。
その名前が出ただけでも冷や汗ものだし、下手をしたらサイナスの知り合い……つまり上流貴族であることがばれ、ひいてはクローディスの身バレの恐れもある。
アドリアーヌは誤魔化すように咳払いを一つして、場を収めようとした。
そして小声でクローディスに釘をさした。
「殿下、身バレしたら困るのですよね。ここは少し黙っていてください。私の仕事を潰す気ですか!?黙ってくれないなら今すぐお城に直談判してサイナス様に突き出しますからね」
「……わかった。黙っていてやろう。べ、別にお前と一緒に居たいという理由じゃないからな!身バレすればお前にも迷惑をかけるから……って断じてお前のためじゃない!」
「はいはい」
何を否定しているのかよくわからなくなっているクローディスをいったん放っておいて、アドリアーヌはヘイズとの話を進めていった。
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