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何か企んでませんか?②
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ムルム伯爵邸では二人が来ることを伯爵は想定していたようで歓迎していた。
アドリアーヌは屋敷を出る時には知らされていなかったので、街に行ってから連絡が入ったのかもしれない。
だが伯爵もアドリアーヌが一緒に帰宅するのは驚いたようだったが、すぐにいつもの笑顔で、目尻にシワを寄せながら笑っている。
「アレクセイ、紅茶をお持ちしなさい」
「承知しました」
「あ、私が……」
「いや、アドリアーヌ嬢。今日、彼らが来たのは君に会うためなんだそうだ」
「えっ?」
紅茶を淹れようとするアドリアーヌを制したムルム伯爵が、そう言ってくるのを聞いてアドリアーヌは驚きを隠せなかった。
伯爵に用事があると思っていたのに、なぜリオネル達が自分に会いに来たのだろうか?
「はぁ……」
伯爵に着席するように促されアドリアーヌが入り口に近いソファに座ると、リオネルがじっとアドリアーヌを見つめてくる。
その若干怒りを込めたような無表情にアドリアーヌは居心地の悪さを感じたが、まっすぐに見つめられている視線を露骨に逸らすこともできず、見つめ返していた。
何度か口を開いては閉じ、視線を彷徨わせたリオネルだったが、それが言葉になることはなく、一旦俯いたと思うと意を決したようにリオネルが徐に持っていた花束を差し出してきた。
「これは……?」
状況が掴めず思わず首を捻るアドリアーヌに対し、リオネルがボソリと弁解した。
「先日は……すまなかった。それと今までの非礼を詫びる」
「それは……いいんですけど……」
「謝罪の品だ。受け取ってくれるか?」
(ということは、この花束は私への謝罪の花束!?)
そして思い立った。
リオネルはこの花束を作るのに、相手のことを聞くと「芯が強くて、凛としている、努力家の女性だ。頭も切れる。あぁ……少し負けず嫌いかもしれない」と言っていたことを。
それは……自分のことだったと気づいた時……アドリアーヌはものすごく恥ずかしくなった。
顔に血が上り、真っ赤になっている自覚はある。
「わ……私に……ですか!?」
上目遣いでリオネルの顔を見るといつものように少し睨んでいるが、リオネルの顔も若干赤いような気がするのは気のせいだろうか?
「迷惑じゃなければ……だが」
「あ。そんな!嬉しいですよ。ありがとうございます……」
男性にこんなことをされ慣れないアドリアーヌはおずおずとその花束を受け取った。
思わずドキドキと胸が早鐘を打つものの、その後にどう反応していいか困ってしまう。
「あの……せっかくのいただいたお花ですから、私活けてきますね」
「リオネル、良かったね。まずは第一段階クリアだね」
「……」
なんとなく気恥ずかしくてアドリアーヌがそう言って席を立とうとしたところ、サイナスとリオネルがそんな会話をしているのが耳に入る。
どうやら自分への謝罪とは別の目的があるのだろう。
では……と部屋から辞そうとするときにムルム伯爵が提案してきた内容にアドリアーヌはぎょっとした。
「あぁ、アドリアーヌ嬢。せっかくだからお二人をディナーに招こうと思うんだが。準備はできるかな?」
(ええええええ!?)
一番最初に考えたのは食費と食材だ。
一週間分きっちりの計算しかしていないので、急ごしらえのものなどたかが知れている。
一食数円で計算しているのに、二人分の食事の追加は……無理ではないができたらしたくなかった。
なにより伯爵が招いているディナーに下手なものは出せない。
「は……はい……」
「そんな……用件だけ済めばお暇しようと思っていたのです」
サイナスが大仰に言うが、これは社交辞令なのは見て取れた。
アドリアーヌは腹を決めて食費と食材とメニューを脳内で算段した。メニューについてはファゴと相談すれば何とかなるかもしれない……
食材についてはこの間大量購入したニンジンをフル活用しよう。
メインはカモ肉の燻製を利用すれば格好はつく。
「わ……かりました。はい、ご用意しますね」
若干引きつった笑顔になっている自覚はあったが今は笑うしかない。
それを知ってか知らずか、サイナスは王子様も驚くばかりのキラキラした微笑みで更に続けてきた。
「それは楽しみですね。……では、お願いついでに、アドリアーヌ嬢もご一緒していただければと」
「私……私もですか!?」
「はい、リオネルが気にしているという女性ともっと話したくて」
その言葉を聞いて、リオネルは飲みかけの紅茶を盛大にむせながら言った。
「……サイナス様」
「ははは、少し冗談がすぎましたかね。でもディナーをご一緒したいのは本音ですよ」
「……わ、分かりました……。まずは準備をして参りますね。では失礼します」
アドリアーヌは先ほど花束を貰ったドキドキなどとうに忘れ、応接間を出るとダッシュで調理場に向かった。
「ファゴさん大変よ!!」
「おう、お嬢さん。血相変えてどうしたんだ?」
「アドリアーヌ、お帰りなさい」
迎えてくれたのはファゴとクリストファーだった。
クリストファーは最近すっかり人見知りも克服し、少なくとも使用人とは打ち解けるようになった。
特にもともと男気のあり懐の広いファゴとも仲が良くキッチンに来ることも度々であった。
だがアドリアーヌは挨拶もそこそこに二人に事情を説明する。
「ニンジン余っていましたよね」
「あぁ、この間お嬢さんが大量に購入していたからな」
「じゃあ、それを使ってニンジンフルコースよ。それと私はディナーを一緒にするってご指名なのよ。クリストファー様は……どうしますか?」
「アドリアーヌが行くなら僕も行く!あ、料理も手伝うよ」
こうしてキッチンは一気に戦場になり、アレクセイを筆頭にシシルをはじめメイド一丸とってサイナス一行を迎える準備を始めたのだった。
一時間後、何とか形を整えて下準備を終えた段階でアドリアーヌは晩餐用のドレスに着替えて席へとついた。
いつもは使用人やクリストファーと気軽にディナーをしていたが、今日はそうはいかない。グランディアス王国から持ち込めた八着のうちの外向き用ではほぼ一張羅となったドレスに身を包んだ。
「お待たせして申し訳ありません」
「晩餐のドレスも素敵ですよ」
「ありがとうございます」
「さぁ、ではディナーを始めようか」
ムルム伯爵の言葉で始まったディナーはまずはアペリティフから出される。
今回のアペリティフはキールだ。
「これは……不思議な味わいですね」
「お口に合わなかったですか?」
「いえ……逆です。ワインに……なにか混ぜてある?」
「はい、クレームドカシスを混ぜてあります」
「酒に酒を混ぜるのは……なかなか面白い発想ですね」
この世界にはカクテルという発想はない。それが目新しく映ったのだろう。
なぜカクテルというのか……それはお酒が好きであるムルム伯爵であるが伯爵邸の財政では毎日ワインを購入するには少々出費がかさむ。
そこでカクテルをよく出して水増ししている。
今回のカクテルは前世では「キール」というカクテルで、アドリアーヌも前世でよく飲んでいた。
軽口で飲みやすいのでアペリティフにはちょうどいい。
「私もこの酒を酒で割るという飲み物が好きでね。二人にも気に入ってもらえたなら嬉しい」
「僕も飲みたいな」
「クリストファー様はもう少し大きくなったら一緒に飲みましょうね」
仕方がないということでクリストファーにはジュースが出されており、それを口に含んでいる。
ちなみにこのジュースも大量に仕入れたニンジンで作ったキャロットジュースだ。
最初はニンジンは嫌いだと渋っていたクリストファーだったが、飲み口がいいということですっかり気に入っているようだ。
「クリストファー君とは初めてお会いするかな」
「……はい、サイナス様。初めまして」
「クリストファー君はティーパーティにも参加してないよね。ぜひ今度招待するから来るといい」
「あ……ありがとう……ございます……」
引っ込み思案と人見知りをだいぶ克服したとはいえ、まだ初対面の人には緊張するらしく、か細い声でクリストファーは返事をした。
だが、おずおずと付け加えていった。
「あ、アドリアーヌと一緒なら参加します……」
「ははは、クリストファーはこれまで人見知りでね。だがアドリアーヌが来てからこれでもだいぶ良くなったんだよ」
ムルム伯爵がそう付け加えると、クリストファーは顔を赤くしていた。
アドリアーヌは屋敷を出る時には知らされていなかったので、街に行ってから連絡が入ったのかもしれない。
だが伯爵もアドリアーヌが一緒に帰宅するのは驚いたようだったが、すぐにいつもの笑顔で、目尻にシワを寄せながら笑っている。
「アレクセイ、紅茶をお持ちしなさい」
「承知しました」
「あ、私が……」
「いや、アドリアーヌ嬢。今日、彼らが来たのは君に会うためなんだそうだ」
「えっ?」
紅茶を淹れようとするアドリアーヌを制したムルム伯爵が、そう言ってくるのを聞いてアドリアーヌは驚きを隠せなかった。
伯爵に用事があると思っていたのに、なぜリオネル達が自分に会いに来たのだろうか?
「はぁ……」
伯爵に着席するように促されアドリアーヌが入り口に近いソファに座ると、リオネルがじっとアドリアーヌを見つめてくる。
その若干怒りを込めたような無表情にアドリアーヌは居心地の悪さを感じたが、まっすぐに見つめられている視線を露骨に逸らすこともできず、見つめ返していた。
何度か口を開いては閉じ、視線を彷徨わせたリオネルだったが、それが言葉になることはなく、一旦俯いたと思うと意を決したようにリオネルが徐に持っていた花束を差し出してきた。
「これは……?」
状況が掴めず思わず首を捻るアドリアーヌに対し、リオネルがボソリと弁解した。
「先日は……すまなかった。それと今までの非礼を詫びる」
「それは……いいんですけど……」
「謝罪の品だ。受け取ってくれるか?」
(ということは、この花束は私への謝罪の花束!?)
そして思い立った。
リオネルはこの花束を作るのに、相手のことを聞くと「芯が強くて、凛としている、努力家の女性だ。頭も切れる。あぁ……少し負けず嫌いかもしれない」と言っていたことを。
それは……自分のことだったと気づいた時……アドリアーヌはものすごく恥ずかしくなった。
顔に血が上り、真っ赤になっている自覚はある。
「わ……私に……ですか!?」
上目遣いでリオネルの顔を見るといつものように少し睨んでいるが、リオネルの顔も若干赤いような気がするのは気のせいだろうか?
「迷惑じゃなければ……だが」
「あ。そんな!嬉しいですよ。ありがとうございます……」
男性にこんなことをされ慣れないアドリアーヌはおずおずとその花束を受け取った。
思わずドキドキと胸が早鐘を打つものの、その後にどう反応していいか困ってしまう。
「あの……せっかくのいただいたお花ですから、私活けてきますね」
「リオネル、良かったね。まずは第一段階クリアだね」
「……」
なんとなく気恥ずかしくてアドリアーヌがそう言って席を立とうとしたところ、サイナスとリオネルがそんな会話をしているのが耳に入る。
どうやら自分への謝罪とは別の目的があるのだろう。
では……と部屋から辞そうとするときにムルム伯爵が提案してきた内容にアドリアーヌはぎょっとした。
「あぁ、アドリアーヌ嬢。せっかくだからお二人をディナーに招こうと思うんだが。準備はできるかな?」
(ええええええ!?)
一番最初に考えたのは食費と食材だ。
一週間分きっちりの計算しかしていないので、急ごしらえのものなどたかが知れている。
一食数円で計算しているのに、二人分の食事の追加は……無理ではないができたらしたくなかった。
なにより伯爵が招いているディナーに下手なものは出せない。
「は……はい……」
「そんな……用件だけ済めばお暇しようと思っていたのです」
サイナスが大仰に言うが、これは社交辞令なのは見て取れた。
アドリアーヌは腹を決めて食費と食材とメニューを脳内で算段した。メニューについてはファゴと相談すれば何とかなるかもしれない……
食材についてはこの間大量購入したニンジンをフル活用しよう。
メインはカモ肉の燻製を利用すれば格好はつく。
「わ……かりました。はい、ご用意しますね」
若干引きつった笑顔になっている自覚はあったが今は笑うしかない。
それを知ってか知らずか、サイナスは王子様も驚くばかりのキラキラした微笑みで更に続けてきた。
「それは楽しみですね。……では、お願いついでに、アドリアーヌ嬢もご一緒していただければと」
「私……私もですか!?」
「はい、リオネルが気にしているという女性ともっと話したくて」
その言葉を聞いて、リオネルは飲みかけの紅茶を盛大にむせながら言った。
「……サイナス様」
「ははは、少し冗談がすぎましたかね。でもディナーをご一緒したいのは本音ですよ」
「……わ、分かりました……。まずは準備をして参りますね。では失礼します」
アドリアーヌは先ほど花束を貰ったドキドキなどとうに忘れ、応接間を出るとダッシュで調理場に向かった。
「ファゴさん大変よ!!」
「おう、お嬢さん。血相変えてどうしたんだ?」
「アドリアーヌ、お帰りなさい」
迎えてくれたのはファゴとクリストファーだった。
クリストファーは最近すっかり人見知りも克服し、少なくとも使用人とは打ち解けるようになった。
特にもともと男気のあり懐の広いファゴとも仲が良くキッチンに来ることも度々であった。
だがアドリアーヌは挨拶もそこそこに二人に事情を説明する。
「ニンジン余っていましたよね」
「あぁ、この間お嬢さんが大量に購入していたからな」
「じゃあ、それを使ってニンジンフルコースよ。それと私はディナーを一緒にするってご指名なのよ。クリストファー様は……どうしますか?」
「アドリアーヌが行くなら僕も行く!あ、料理も手伝うよ」
こうしてキッチンは一気に戦場になり、アレクセイを筆頭にシシルをはじめメイド一丸とってサイナス一行を迎える準備を始めたのだった。
一時間後、何とか形を整えて下準備を終えた段階でアドリアーヌは晩餐用のドレスに着替えて席へとついた。
いつもは使用人やクリストファーと気軽にディナーをしていたが、今日はそうはいかない。グランディアス王国から持ち込めた八着のうちの外向き用ではほぼ一張羅となったドレスに身を包んだ。
「お待たせして申し訳ありません」
「晩餐のドレスも素敵ですよ」
「ありがとうございます」
「さぁ、ではディナーを始めようか」
ムルム伯爵の言葉で始まったディナーはまずはアペリティフから出される。
今回のアペリティフはキールだ。
「これは……不思議な味わいですね」
「お口に合わなかったですか?」
「いえ……逆です。ワインに……なにか混ぜてある?」
「はい、クレームドカシスを混ぜてあります」
「酒に酒を混ぜるのは……なかなか面白い発想ですね」
この世界にはカクテルという発想はない。それが目新しく映ったのだろう。
なぜカクテルというのか……それはお酒が好きであるムルム伯爵であるが伯爵邸の財政では毎日ワインを購入するには少々出費がかさむ。
そこでカクテルをよく出して水増ししている。
今回のカクテルは前世では「キール」というカクテルで、アドリアーヌも前世でよく飲んでいた。
軽口で飲みやすいのでアペリティフにはちょうどいい。
「私もこの酒を酒で割るという飲み物が好きでね。二人にも気に入ってもらえたなら嬉しい」
「僕も飲みたいな」
「クリストファー様はもう少し大きくなったら一緒に飲みましょうね」
仕方がないということでクリストファーにはジュースが出されており、それを口に含んでいる。
ちなみにこのジュースも大量に仕入れたニンジンで作ったキャロットジュースだ。
最初はニンジンは嫌いだと渋っていたクリストファーだったが、飲み口がいいということですっかり気に入っているようだ。
「クリストファー君とは初めてお会いするかな」
「……はい、サイナス様。初めまして」
「クリストファー君はティーパーティにも参加してないよね。ぜひ今度招待するから来るといい」
「あ……ありがとう……ございます……」
引っ込み思案と人見知りをだいぶ克服したとはいえ、まだ初対面の人には緊張するらしく、か細い声でクリストファーは返事をした。
だが、おずおずと付け加えていった。
「あ、アドリアーヌと一緒なら参加します……」
「ははは、クリストファーはこれまで人見知りでね。だがアドリアーヌが来てからこれでもだいぶ良くなったんだよ」
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