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番外編
本の活用方法 1
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「…これでよし、と」
アメリは手にもっていた魔道具を机の上にそっと置くと、両手を組んで大きく伸びをして、窓の外に目を向けた。既に茜色に染まり始めた街並みと、家路につく人々の姿が目に映る。
「アメリ、終わった~?」
「あっ、先生。これで全部終わりました」
師であるジュスティーヌに声をかけられ、アメリははっと意識を戻して目を窓の外から外す。今日最後の仕事であった調整し終えた魔道具をジュスティーヌに手渡すと、それを確認した彼女は満足げに頷いた。
「お疲れさま、アメリ!ラウルくんが迎えに来るまで、少し時間があるでしょう?お茶でも飲んで待っていましょうか」
「はい、ありがとうございます!」
誘われてアメリが彼女の元に向かうと、既に甘い香りの紅茶が用意されている。アメリは感謝しながら椅子に座り、紅茶を一口のんだところで、ジュスティーヌはにこにこと笑んで声をかけた。
「毎日、仲がいいわねえ」
アメリがラウルと交際し始めて、約一か月程。ラウルは仕事の都合で難しい場合を除いてほぼ毎日、アメリの仕事が終わる頃合いに迎えにきていた。必然的に、店主であるジュスティーヌもほぼ毎日ラウルと顔をあわせ、二人の仲睦まじい姿を目にしている。
「それは、…私たち、付き合いたてですし」
「でも、毎日会うのはよほど仲が良くて意欲がないと、難しいじゃない?」
「…確かに」
「二人が仲良さそうで、私も嬉しいわ!」
好きでたまらなくて毎日会いたいとやってくるラウルと、その想いと健気さに増々彼が好きになっていくアメリ。仲睦まじい二人を見守ることができて、ジュスティーヌは満足げだ。
(…なんだか、ちょっと…恥ずかしい)
アメリにとって、身寄りなく王都に出てきたばかりの彼女を弟子として受け入れ、仕事だけでなく私生活でもよく面倒をみてくれたジュスティーヌは、母親とまではいかずとも家族に近しい存在だ。家族に恋人との仲を見守られるような気恥ずかしさを覚え、アメリは頬を赤くする。
(ラウルも大分、先生に慣れてきたし…)
初めこそジュスティーヌの被り物がなければ目を合わせられず、会話もまともに出来なかったラウルだが、今では被り物がなくとも会話ができる程には気を許し始めていた。
「…アメリは幸せ?」
「…はい、とても」
「なら、よかったわ!」
微笑んで頷いたアメリに、ジュスティーヌは笑顔だ。元恋人に裏切られ、別れたあとも悩まされ続けて心を痛めていた愛弟子がこうして笑えるようになったことだけでも、今の恋人であるラウルに感謝していた。
そのまま紅茶を飲みながら、二人談笑を続ける。アメリが最後の一口を飲みきってティーカップが空になった頃、店の扉が控えめに開かれた。そこから現れたのは勿論、待ち人であるラウルだ。
「あら、ラウルくんいらっしゃい!」
アメリが口を開くより先に、ジュスティーヌが声をかける。それにびくりと体を震わせたラウルは、少しこわばった笑顔で彼女に挨拶をした。
「あっ、その、…ジュスティーヌさん、こんばんは!」
「こんばんは。ごめんなさいね、邪魔しちゃったわ」
「いえ、そんな!」
「ふふふっ、あとは若いお二人で、ね!」
ジュスティーヌはそそくさと空いたティーカップとポットを手に取り、奥の部屋に引っ込んでいく。部屋にアメリとラウルだけが残され、二人きりになったラウルは蕩けるような笑顔をアメリに向けた。
「アメリ!会いたかった!」
「昨日も会ったばかりじゃない」
「でも…でも、すっごく会いたかったんだ!」
「…ふふ」
アメリが笑いながら席を立ってラウルの元に向かうと、彼は彼女を抱擁で出迎える。逞しい体に抱かれ、腕の中から見上げたアメリは満面の笑みを浮かべるラウルの頬に手を添え、そのまま背伸びして口づけた。
「…へへへ」
(…どうしよう、可愛い…)
ラウルは嬉しさにだらしなく口元を緩める。そんな表情でもたまらなく可愛く思えるアメリも、随分と彼に惚れ込んでいるようだ。
「じゃあ、ラウル。帰りましょうか」
「うん!」
ここはジュスティーヌの店の中だ、このままここでじゃれ合っているわけにはいかない。アメリは奥の部屋にジュスティーヌに声をかけると、ラウルとともに店を出た。
茜色に染まる町並みを眺めながら、アメリはラウルとならんで歩く。いつもなら彼女の部屋に向かうところだが、今日はラウルの家へと向かっていた。明日はジュスティーヌが店を閉めるためアメリも休みとなり、せっかくだからとラウルの家にお泊りする予定だ。
「今日はアメリがくるから、ラタトゥイユを作ったんだ!」
「ありがとう、楽しみ」
ラウルは料理が得意であった。幼い頃に母親を亡くして父親と二人きりで暮らしていたため、家事は彼の仕事だった。それを苦に思ったことはなく、寧ろ楽しんでいたくらいだ。
(ラウルの作る料理、すごく美味しいのよね…)
ラタトゥイユはアメリの大好物だ。既に何度か馳走になっており、アメリは胃袋を掴まれていた。
「口に合うといいけど…」
「ラウルの料理、毎日食べたくなっちゃうくらい美味しいわ。…自分の料理が嫌になるくらいにね…」
「ま、毎日…」
思い出しただけで涎が出そうになるアメリは、悩ましげにため息をつく。対して、何を想像したのかラウルはぽっと頬を赤らめていた。
そんなやり取りをしている間に、肉屋と靴屋が並んだ道の向かいの道を入った先にあるラウルの家にたどり着く。アメリは既に何度か訪れているが、初めてやって来た際に本当に肉屋と靴屋が並んでいたのかと妙に感心していたものだ。
アメリはラウルとともに、彼女のために用意されたと言っても過言ではない彼の手料理を囲い、晩餐を楽しむ。その後は先に湯を借りて温まり、置いてあった下着と服に着替えてリビングで寛いだ。
(この家の浴室、広くて素敵なのよね~)
いつか素敵な女性と結婚して暖かな家庭を築くというラウルの夢が詰まった家は、浴室が広くとられている。バスタブも一人ならのびのびと、二人でも十分な大きさで、彼の様々な欲が透けて見えるようだ。
「…うん?」
アメリはそんな欲など気づかないまま、ソファでゆっくりとしていたが何かが足にあたって首を傾げる。足元に目を向けると、ソファの下から本の角が見えて、アメリはおもむろにそれを手に取った。
「…何かしら?」
部屋の中のものは好きに見てもよいと言われていたため、アメリは興味本位でそれの表紙を開く。薄い本の頁をいくつか捲って軽く中身を流し読みした彼女は、顔を赤くしてぽつりとつぶやいた。
「…か、過激…」
その本は絵が主要のもので、描かれているのは艶めかしい女性の裸体だ。男女の交わりも描かれているが主体は女性、男性向けの猥本だった。
(…すごい…えっ、こんな格好で?…こ、これ、本当にできるの…?)
王都の紳士御用達の猥本にアメリは恥ずかしいと思いながらも、ついつい頁を捲る手が止まらない。感嘆したり驚いたり疑問に思ったりと様々な感想を覚えながら、アメリは夢中になっていた。
(ヤッてるときは夢中だけど…傍からみたら、こんな感じなの…?)
アメリは男性に跨る女性の絵を眺めながら、今までのことを思い出す。猥本にはほかにもいくつか身に覚えがある体位もあり、アメリは自分が思っていた以上に大胆であることを自覚しはじめていた。
「アメリっ、もど…うわあああ!?」
そこで烏の行水を終え、上半身裸のまま濡れた頭でラウルが戻ってくる。彼は嬉々としてアメリの元に駆け寄ったが、彼女が手にしているものを目に映して悲鳴を上げた。
「…あ、ラウル…」
「アメリ!それは…えっと、その、ち、違うんだ!」
「違うって…何が?」
「いやっ、その…そ、それは付き合う前からもって…あ、う…っ」
ラウルはしどろもどろになり、顔を真っ赤にして黙り込む。アメリは猥本が出てきたからといって、それを兎や角言うつもりはなかった。
アメリは手にもっていた魔道具を机の上にそっと置くと、両手を組んで大きく伸びをして、窓の外に目を向けた。既に茜色に染まり始めた街並みと、家路につく人々の姿が目に映る。
「アメリ、終わった~?」
「あっ、先生。これで全部終わりました」
師であるジュスティーヌに声をかけられ、アメリははっと意識を戻して目を窓の外から外す。今日最後の仕事であった調整し終えた魔道具をジュスティーヌに手渡すと、それを確認した彼女は満足げに頷いた。
「お疲れさま、アメリ!ラウルくんが迎えに来るまで、少し時間があるでしょう?お茶でも飲んで待っていましょうか」
「はい、ありがとうございます!」
誘われてアメリが彼女の元に向かうと、既に甘い香りの紅茶が用意されている。アメリは感謝しながら椅子に座り、紅茶を一口のんだところで、ジュスティーヌはにこにこと笑んで声をかけた。
「毎日、仲がいいわねえ」
アメリがラウルと交際し始めて、約一か月程。ラウルは仕事の都合で難しい場合を除いてほぼ毎日、アメリの仕事が終わる頃合いに迎えにきていた。必然的に、店主であるジュスティーヌもほぼ毎日ラウルと顔をあわせ、二人の仲睦まじい姿を目にしている。
「それは、…私たち、付き合いたてですし」
「でも、毎日会うのはよほど仲が良くて意欲がないと、難しいじゃない?」
「…確かに」
「二人が仲良さそうで、私も嬉しいわ!」
好きでたまらなくて毎日会いたいとやってくるラウルと、その想いと健気さに増々彼が好きになっていくアメリ。仲睦まじい二人を見守ることができて、ジュスティーヌは満足げだ。
(…なんだか、ちょっと…恥ずかしい)
アメリにとって、身寄りなく王都に出てきたばかりの彼女を弟子として受け入れ、仕事だけでなく私生活でもよく面倒をみてくれたジュスティーヌは、母親とまではいかずとも家族に近しい存在だ。家族に恋人との仲を見守られるような気恥ずかしさを覚え、アメリは頬を赤くする。
(ラウルも大分、先生に慣れてきたし…)
初めこそジュスティーヌの被り物がなければ目を合わせられず、会話もまともに出来なかったラウルだが、今では被り物がなくとも会話ができる程には気を許し始めていた。
「…アメリは幸せ?」
「…はい、とても」
「なら、よかったわ!」
微笑んで頷いたアメリに、ジュスティーヌは笑顔だ。元恋人に裏切られ、別れたあとも悩まされ続けて心を痛めていた愛弟子がこうして笑えるようになったことだけでも、今の恋人であるラウルに感謝していた。
そのまま紅茶を飲みながら、二人談笑を続ける。アメリが最後の一口を飲みきってティーカップが空になった頃、店の扉が控えめに開かれた。そこから現れたのは勿論、待ち人であるラウルだ。
「あら、ラウルくんいらっしゃい!」
アメリが口を開くより先に、ジュスティーヌが声をかける。それにびくりと体を震わせたラウルは、少しこわばった笑顔で彼女に挨拶をした。
「あっ、その、…ジュスティーヌさん、こんばんは!」
「こんばんは。ごめんなさいね、邪魔しちゃったわ」
「いえ、そんな!」
「ふふふっ、あとは若いお二人で、ね!」
ジュスティーヌはそそくさと空いたティーカップとポットを手に取り、奥の部屋に引っ込んでいく。部屋にアメリとラウルだけが残され、二人きりになったラウルは蕩けるような笑顔をアメリに向けた。
「アメリ!会いたかった!」
「昨日も会ったばかりじゃない」
「でも…でも、すっごく会いたかったんだ!」
「…ふふ」
アメリが笑いながら席を立ってラウルの元に向かうと、彼は彼女を抱擁で出迎える。逞しい体に抱かれ、腕の中から見上げたアメリは満面の笑みを浮かべるラウルの頬に手を添え、そのまま背伸びして口づけた。
「…へへへ」
(…どうしよう、可愛い…)
ラウルは嬉しさにだらしなく口元を緩める。そんな表情でもたまらなく可愛く思えるアメリも、随分と彼に惚れ込んでいるようだ。
「じゃあ、ラウル。帰りましょうか」
「うん!」
ここはジュスティーヌの店の中だ、このままここでじゃれ合っているわけにはいかない。アメリは奥の部屋にジュスティーヌに声をかけると、ラウルとともに店を出た。
茜色に染まる町並みを眺めながら、アメリはラウルとならんで歩く。いつもなら彼女の部屋に向かうところだが、今日はラウルの家へと向かっていた。明日はジュスティーヌが店を閉めるためアメリも休みとなり、せっかくだからとラウルの家にお泊りする予定だ。
「今日はアメリがくるから、ラタトゥイユを作ったんだ!」
「ありがとう、楽しみ」
ラウルは料理が得意であった。幼い頃に母親を亡くして父親と二人きりで暮らしていたため、家事は彼の仕事だった。それを苦に思ったことはなく、寧ろ楽しんでいたくらいだ。
(ラウルの作る料理、すごく美味しいのよね…)
ラタトゥイユはアメリの大好物だ。既に何度か馳走になっており、アメリは胃袋を掴まれていた。
「口に合うといいけど…」
「ラウルの料理、毎日食べたくなっちゃうくらい美味しいわ。…自分の料理が嫌になるくらいにね…」
「ま、毎日…」
思い出しただけで涎が出そうになるアメリは、悩ましげにため息をつく。対して、何を想像したのかラウルはぽっと頬を赤らめていた。
そんなやり取りをしている間に、肉屋と靴屋が並んだ道の向かいの道を入った先にあるラウルの家にたどり着く。アメリは既に何度か訪れているが、初めてやって来た際に本当に肉屋と靴屋が並んでいたのかと妙に感心していたものだ。
アメリはラウルとともに、彼女のために用意されたと言っても過言ではない彼の手料理を囲い、晩餐を楽しむ。その後は先に湯を借りて温まり、置いてあった下着と服に着替えてリビングで寛いだ。
(この家の浴室、広くて素敵なのよね~)
いつか素敵な女性と結婚して暖かな家庭を築くというラウルの夢が詰まった家は、浴室が広くとられている。バスタブも一人ならのびのびと、二人でも十分な大きさで、彼の様々な欲が透けて見えるようだ。
「…うん?」
アメリはそんな欲など気づかないまま、ソファでゆっくりとしていたが何かが足にあたって首を傾げる。足元に目を向けると、ソファの下から本の角が見えて、アメリはおもむろにそれを手に取った。
「…何かしら?」
部屋の中のものは好きに見てもよいと言われていたため、アメリは興味本位でそれの表紙を開く。薄い本の頁をいくつか捲って軽く中身を流し読みした彼女は、顔を赤くしてぽつりとつぶやいた。
「…か、過激…」
その本は絵が主要のもので、描かれているのは艶めかしい女性の裸体だ。男女の交わりも描かれているが主体は女性、男性向けの猥本だった。
(…すごい…えっ、こんな格好で?…こ、これ、本当にできるの…?)
王都の紳士御用達の猥本にアメリは恥ずかしいと思いながらも、ついつい頁を捲る手が止まらない。感嘆したり驚いたり疑問に思ったりと様々な感想を覚えながら、アメリは夢中になっていた。
(ヤッてるときは夢中だけど…傍からみたら、こんな感じなの…?)
アメリは男性に跨る女性の絵を眺めながら、今までのことを思い出す。猥本にはほかにもいくつか身に覚えがある体位もあり、アメリは自分が思っていた以上に大胆であることを自覚しはじめていた。
「アメリっ、もど…うわあああ!?」
そこで烏の行水を終え、上半身裸のまま濡れた頭でラウルが戻ってくる。彼は嬉々としてアメリの元に駆け寄ったが、彼女が手にしているものを目に映して悲鳴を上げた。
「…あ、ラウル…」
「アメリ!それは…えっと、その、ち、違うんだ!」
「違うって…何が?」
「いやっ、その…そ、それは付き合う前からもって…あ、う…っ」
ラウルはしどろもどろになり、顔を真っ赤にして黙り込む。アメリは猥本が出てきたからといって、それを兎や角言うつもりはなかった。
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