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本編
36-4
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二人の王都への道中には、様々な困難が待ち受けていた。一番に問題になったのは、食事だ。長年、木の実や芋、山菜ばかり食べていたヴィヴィアンヌは、調味料で味付けされた料理を食べて美味しいと感動し、思うままに食べたあと、腹を下した。ヴィヴィアンヌの胃腸には刺激的過ぎて、耐えられなかったようだ。
「痛い…痛いよぉ…」
「ヴィヴィ…!」
オリヴィエはその日、一晩中痛い痛いとすすり泣くヴィヴィアンヌの隣で、彼女の腹を擦って慰めた。
そんな出来事は一度では済まず、道中更に三度ほどあった。食べる前は目を輝かせていたのに、虚ろな目でもう一生何も食べたくないと涙するヴィヴィアンヌがあまりにも可哀想で、オリヴィエまで泣きそうになった。泣かなかったが。
次に問題だったのが、ヴィヴィアンヌの好奇心だ。初めて訪れた人の集落で、初めてオリヴィエ以外の人を見て、ついその股間に目を向けた彼女はオリヴィエに目を塞がれて止められた。
「…ヴィヴィ。相手に失礼だから、人の…その、大事なものがあるところは見ちゃいけない」
「えっ、でも、気になるの」
「…僕のは見せてあげるから、我慢して」
「…うん、わかった」
相手がその視線に気づかなかったことと女性であったことが幸いだったが、今後は人の股間を不用意に見ないようにとヴィヴィアンヌは約束した。少し不満そうだったが、オリヴィエの股間は見ていいと許可を得たので、一応は納得しているようだ。
「ヴィヴィ、ちょっとここで待っていて」
「うん!…あれ、なんだろう?」
「よし、ヴィヴィ。次はあっちに行くよ…あれ!?ヴィヴィ!?ヴィヴィアンヌ!?」
他にも、オリヴィエが少し目を離した間にヴィヴィアンヌが歩き回って迷子になったり。
「あれ、騎士様どこいったの?」
「お嬢ちゃん、君の連れならあっちで見たよ」
「えっ、どこ?」
「よし、一緒に行こうか。ついておいで」
「うん、おじさんありがとう!」
人攫いに騙されてついていったヴィヴィアンヌをオリヴィエが助け、犯罪集団を拘束することになったり。
「オリヴィエ!会いたかった!」
「うわっ、ルネ…!?」
「…ちっ」
「やだ、騎士様から離れて!騎士様は私とケッコンするの!」
「はっ?何、この女!?」
「おい、ルネ。オリヴィエには婚約者がいるみたいだし、離れなよ」
「嫌よ!オリヴィエ、婚約って何!?」
「ちょっ…勘弁してくれ!」
リュシアンとルネと再会してひと悶着があったりと、二人は様々な問題を引き起こしながらも、王が住まう都へと辿り着いたのだった。
「痛い…痛いよぉ…」
「ヴィヴィ…!」
オリヴィエはその日、一晩中痛い痛いとすすり泣くヴィヴィアンヌの隣で、彼女の腹を擦って慰めた。
そんな出来事は一度では済まず、道中更に三度ほどあった。食べる前は目を輝かせていたのに、虚ろな目でもう一生何も食べたくないと涙するヴィヴィアンヌがあまりにも可哀想で、オリヴィエまで泣きそうになった。泣かなかったが。
次に問題だったのが、ヴィヴィアンヌの好奇心だ。初めて訪れた人の集落で、初めてオリヴィエ以外の人を見て、ついその股間に目を向けた彼女はオリヴィエに目を塞がれて止められた。
「…ヴィヴィ。相手に失礼だから、人の…その、大事なものがあるところは見ちゃいけない」
「えっ、でも、気になるの」
「…僕のは見せてあげるから、我慢して」
「…うん、わかった」
相手がその視線に気づかなかったことと女性であったことが幸いだったが、今後は人の股間を不用意に見ないようにとヴィヴィアンヌは約束した。少し不満そうだったが、オリヴィエの股間は見ていいと許可を得たので、一応は納得しているようだ。
「ヴィヴィ、ちょっとここで待っていて」
「うん!…あれ、なんだろう?」
「よし、ヴィヴィ。次はあっちに行くよ…あれ!?ヴィヴィ!?ヴィヴィアンヌ!?」
他にも、オリヴィエが少し目を離した間にヴィヴィアンヌが歩き回って迷子になったり。
「あれ、騎士様どこいったの?」
「お嬢ちゃん、君の連れならあっちで見たよ」
「えっ、どこ?」
「よし、一緒に行こうか。ついておいで」
「うん、おじさんありがとう!」
人攫いに騙されてついていったヴィヴィアンヌをオリヴィエが助け、犯罪集団を拘束することになったり。
「オリヴィエ!会いたかった!」
「うわっ、ルネ…!?」
「…ちっ」
「やだ、騎士様から離れて!騎士様は私とケッコンするの!」
「はっ?何、この女!?」
「おい、ルネ。オリヴィエには婚約者がいるみたいだし、離れなよ」
「嫌よ!オリヴィエ、婚約って何!?」
「ちょっ…勘弁してくれ!」
リュシアンとルネと再会してひと悶着があったりと、二人は様々な問題を引き起こしながらも、王が住まう都へと辿り着いたのだった。
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