騎士様のアレが気になります!

茜菫

文字の大きさ
上 下
28 / 52
本編

28*

しおりを挟む
 オリヴィエに連れられ、ヴィヴィアンヌはベッドに腰掛けた。ベッドと言っても、人一人が横になれるほどの大きな木で作られた簡素な台の上に布がかけられているだけの代物だ。

「……騎士さま、私、どうしたらいいの?」

「えっ、……ああ……」

 ヴィヴィアンヌは切なくうずく体をごまかそうと、内股を擦り合わせてスカートを握りしめる。オリヴィエはそれを見下ろしながら、答えに窮していた。

 オリヴィエに交際した相手はおらず、ヴィヴィアンヌが初めてだ。ほかのだれともそういう仲にならなかったし、そういうことをしたことももちろんない。本で知ったり妄想したりといったことはあっても、実経験はまったくないのだ。

「そ、そうだな……えっと、これは……裸でするから……」

「服は、脱ぐの?」

「っ……ああ、うん。たぶん……」

 、オリヴィエは川で水浴びしたときのことを思い出し胸を高鳴らせた。ヴィヴィアンヌは恥じらうことなく躊躇なく、いとも簡単に服を脱ぐ。白い肩が顕わになり、赤い髪が背中を流れ、細い手足はなにも隠すことはない。一糸まとわぬ姿になったヴィヴィアンヌは右手をそっとオリヴィエへと伸ばした。

「騎士さまも、脱ぐ?」

「あっ……ああ……」

 オリヴィエはヴィヴィアンヌの体に目が釘づけになりながら、呆然とうなずく。ヴィヴィアンヌは立ち上がると、片腕が不自由な彼の代わりに慣れた手つきで上の服を脱がせた。下も脱がせようと手を伸ばすと、いつもなら自分で脱ぐと顔を真っ赤にして逃げるオリヴィエだが、今回は大人しくされるがままに脱がされる。

(騎士さまの、大事なもの……)

 大事なものをしっかりと守る下着代わりの布は、いつもよりややふくらんでいる。不思議に思いながらヴィヴィアンヌがそれを剥ぎ取ると、反り勃ちあがっている陰茎が勢いよく飛び出した。

「わっ……騎士さま、腫れて……あっ、そっか、セイリゲンショウ!?」

 ようやくお望みのあれを目にし、ヴィヴィアンヌは興奮気味だ。力強く勃ちあがり揺れている陰茎をまじまじと眺めるヴィヴィアンヌにオリヴィエも興奮しているようだ。

(……すごい。あのときと、同じだ)

 ヴィヴィアンヌは以前、魔法で身を隠してのぞき見したオリヴィエの自慰現場を思い出す。あのときもいまのように、彼の大事なものは大きく膨れあがっていた。

(あのときも、私の体、変だった。……そっか。私の大事なものが、騎士さまの大事なものを欲しがっていたんだ)

 ヴィヴィアンヌは腹の奥がきゅんとうずき、内股を擦り合わせて下腹部を擦る。その仕草にさらに興奮させられたオリヴィエは深く息を吐いた。

「体の中にあるんだよね。どうやって、くっつけるの?」

「……それは、その……えっと、……ヴィヴィの中に入れる場所があるんだ」

「どこにあるの?」

 オリヴィエは躊躇しつつも手を伸ばし、ヴィヴィアンヌの両脚の間、足のつけ根の間にある秘せられた場所に触れる。そこはすでにしとどにぬれそぼり、触れたオリヴィエの指に愛液をまとわりつかせた。

「っ……はぁ、……っ、ここから、挿れるんだ」

 ヴィヴィアンヌは視線を下に向けるが、そこは彼女の目には映らない。一方、人生で初めて女性のそこに触れたオリヴィエは指先から伝わる熱と柔らかさに興奮していた。

「……騎士さまの大事なもの、そこから入るの?」

「そうだ、けど……挿れるには、解さないといけない……って聞いた」

「どうやって?」

「……ヴィヴィ、ベッドに仰向けになって」

 ヴィヴィアンヌは言われたとおりにベッドに寝転がった。赤い髪が散り、白くて細い四肢が無防備にオリヴィエの目に晒される。オリヴィエは少し息を荒くしながら、ゆっくりとヴィヴィアンヌに覆いかぶさった。

「……騎士さま?」

 情欲を宿した目で見下され、ヴィヴィアンヌは胸を高鳴らせる。オリヴィエの右手が伸びてささやかな胸のふくらみを包み込み、やわやわともみしだいた。

「騎士さま、なに……ひゃっ」

 反対の胸に唇がよせられ、その胸の頂きを食まれてヴィヴィアンヌは小さく声を上げた。舌先で転がされ、吸いつかれ、むずむずするような感覚に体を震わせる。ぴんとたった桃色の頂きを指先と舌先で同時にせめられ、さらにその感覚はふくらんでいった。

「あっ……騎士さま……えっと、オリヴィエ……?」

「……っ」

 煽るように名を呼ばれ、オリヴィエは顔を上げた。無意識だろうが、この状況でいままでなかなか呼ばなかった名を呼ぶのは反則だ。

 身を起こしたオリヴィエはヴィヴィアンヌの左脚を持ち上げ、押し開いた。だがそこで問題があることに気づき、オリヴィエは迷って手を止める。

「……騎士さま、どうしたの?」

「……ヴィヴィアンヌ、自分の手で脚を支えてくれないか?」

 オリヴィエの左腕はまだ動かせない。片腕だけで致すには、まだ経験のないオリヴィエには難しかった。

「こう?」

「うん。……反対も同じように」

 ヴィヴィアンヌはオリヴィエに言われたとおりに両脚を開き、自分の手で支えて固定した。わかっていないヴィヴィアンヌに恥ずかしい格好を自分でさせていると思うと、オリヴィエは罪悪感がわきつつも、正直、たいへん興奮している。

「はぁ……」

 オリヴィエはおそらくだれにも見せたことのない、自分でも見たことがないだろうヴィヴィアンヌの秘せられた場所を眼前にして熱い息を吐いた。割れ目からは愛液があふれ出て十分にぬれている。オリヴィエは手を伸ばすと、人差し指でそっと割れ目をなぞった。

「……そこに、入るところがあるの?」

「……っ、うん。……ここに」

 オリヴィエは割れ目から指を少し差し入れる。初めて異物を中に迎えて驚いたのか、そこはオリヴィエの指先をきゅっと締めつけた。

「き、騎士さまっ……なにか、入った! ……もう、入った!?」

「……いや、これは僕の、指だ」

 オリヴィエはそのままゆっくりと指を押し進め、奥へと侵入していく。根元まで飲み込まれ、指から伝わる中の熱さや柔らかさに生唾を飲み、包まれるさまを妄想して彼の陰茎は痛いくらいに勃っていた。

「うぅ……挿れたい……」

 ヴィヴィアンヌはオリヴィエが切実な声でうっかり吐き出した願望に胸を高鳴らせた。唇を噛んで欲望を堪えるオリヴィエを眺めながら、そっと声をかける。

「……もう、入る?」

「っ、いや、まだ……」

 ぬれているとはいえ、初めて男を受け入れようとしているヴィヴィアンヌにはまだ早いだろう。オリヴィエはゆっくり中を探るように指を動かし、解す。

「……ヴィヴィ、痛くないか……?」

「うん? 全然、大丈夫だよ」

「そっか……」

 確認を取って安堵したオリヴィエは再び指を動かす。あふれた愛液が音をたて、オリヴィエの少し荒い息遣いが聞こえ、ヴィヴィアンヌは胸をざわつかせていた。

「騎士さま、……あ、オリヴィエ……ひゃっ」

 オリヴィエは中ばかり弄っていたが、そっと外にある小さな蕾に触れる。体を震わせたヴィヴィアンヌは初めての感覚に目をまばたかせて固まった。

「……ヴィヴィ、大丈夫?」

「騎士さま……私、いま変な……あっ」

 オリヴィエは愛液で指をぬらすと、再び蕾を優しくなでた。ヴィヴィアンヌは小さく声を上げ、脚を支える指に力がはいる。そこを擦り続けると、ヴィヴィアンヌの中は咥え込んだオリヴィエの指を食むように締めた。

「あっ……んん! ……やだ、騎士さま、それっ変……!」

「変? ……ヴィヴィ、これ、気持ちいい?」

「え、あっ……これ……っ、き、気持ちいい、の?」

「……うん、気持ちいいんだ」

「あっ、うっ……うん、気持ちいい……!」

 ヴィヴィアンヌはその感覚を気持ちいいと認識し、オリヴィエの言葉にうなずいて喘ぐ。指で中を探られて外の小さな突起を擦られ、愛液をあふれさせながら体を震わせた。

「あっ……騎士さま、オリヴィエっ、変、……気持ちい……あぁ!」

 ヴィヴィアンヌは脚を大きく開きながら我慢できずに大きな声で喘ぎ、指を締めつけて達する。オリヴィエはびくびくと体を震わせながら初めての絶頂に目を見開き、呆然とするヴィヴィアンヌのさまを眺めながら指を引き抜いた。
しおりを挟む
感想 29

あなたにおすすめの小説

とまどいの花嫁は、夫から逃げられない

椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ 初夜、夫は愛人の家へと行った。 戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。 「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」 と言い置いて。 やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に 彼女は強い違和感を感じる。 夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り 突然彼女を溺愛し始めたからだ ______________________ ✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定) ✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです ✴︎なろうさんにも投稿しています 私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ

不器用騎士様は記憶喪失の婚約者を逃がさない

かべうち右近
恋愛
「あなたみたいな人と、婚約したくなかった……!」 婚約者ヴィルヘルミーナにそう言われたルドガー。しかし、ツンツンなヴィルヘルミーナはそれからすぐに事故で記憶を失い、それまでとは打って変わって素直な可愛らしい令嬢に生まれ変わっていたーー。 もともとルドガーとヴィルヘルミーナは、顔を合わせればたびたび口喧嘩をする幼馴染同士だった。 ずっと好きな女などいないと思い込んでいたルドガーは、女性に人気で付き合いも広い。そんな彼は、悪友に指摘されて、ヴィルヘルミーナが好きなのだとやっと気付いた。 想いに気づいたとたんに、何の幸運か、親の意向によりとんとん拍子にヴィルヘルミーナとルドガーの婚約がまとまったものの、女たらしのルドガーに対してヴィルヘルミーナはツンツンだったのだ。 記憶を失ったヴィルヘルミーナには悪いが、今度こそ彼女を口説き落して円満結婚を目指し、ルドガーは彼女にアプローチを始める。しかし、元女誑しの不器用騎士は息を吸うようにステップをすっ飛ばしたアプローチばかりしてしまい…? 不器用騎士×元ツンデレ・今素直令嬢のラブコメです。 12/11追記 書籍版の配信に伴い、WEB連載版は取り下げております。 たくさんお読みいただきありがとうございました!

贖罪の花嫁はいつわりの婚姻に溺れる

マチバリ
恋愛
 貴族令嬢エステルは姉の婚約者を誘惑したという冤罪で修道院に行くことになっていたが、突然ある男の花嫁になり子供を産めと命令されてしまう。夫となる男は稀有な魔力と尊い血統を持ちながらも辺境の屋敷で孤独に暮らす魔法使いアンデリック。  数奇な運命で結婚する事になった二人が呪いをとくように幸せになる物語。 書籍化作業にあたり本編を非公開にしました。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

この度、猛獣公爵の嫁になりまして~厄介払いされた令嬢は旦那様に溺愛されながら、もふもふ達と楽しくモノづくりライフを送っています~

柚木崎 史乃
ファンタジー
名門伯爵家の次女であるコーデリアは、魔力に恵まれなかったせいで双子の姉であるビクトリアと比較されて育った。 家族から疎まれ虐げられる日々に、コーデリアの心は疲弊し限界を迎えていた。 そんな時、どういうわけか縁談を持ちかけてきた貴族がいた。彼の名はジェイド。社交界では、「猛獣公爵」と呼ばれ恐れられている存在だ。 というのも、ある日を境に文字通り猛獣の姿へと変わってしまったらしいのだ。 けれど、いざ顔を合わせてみると全く怖くないどころか寧ろ優しく紳士で、その姿も動物が好きなコーデリアからすれば思わず触りたくなるほど毛並みの良い愛らしい白熊であった。 そんな彼は月に数回、人の姿に戻る。しかも、本来の姿は類まれな美青年なものだから、コーデリアはその度にたじたじになってしまう。 ジェイド曰くここ数年、公爵領では鉱山から流れてくる瘴気が原因で獣の姿になってしまう奇病が流行っているらしい。 それを知ったコーデリアは、瘴気の影響で不便な生活を強いられている領民たちのために鉱石を使って次々と便利な魔導具を発明していく。 そして、ジェイドからその才能を評価され知らず知らずのうちに溺愛されていくのであった。 一方、コーデリアを厄介払いした家族は悪事が白日のもとに晒された挙句、王家からも見放され窮地に追い込まれていくが……。 これは、虐げられていた才女が嫁ぎ先でその才能を発揮し、周囲の人々に無自覚に愛され幸せになるまでを描いた物語。 他サイトでも掲載中。

将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです

きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」 5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。 その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?

月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~

真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。

記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした 

結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

処理中です...