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本編
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そういう仲になれば見せられる、ヴィヴィアンヌはオリヴィエの言葉をしっかりと覚えていた。もちろんオリヴィエも覚えているし、そういう仲になれば追々そういったことをしたいと考えていた。だが、恋人となってすぐは些か性急だと言わざるを得ない。
「……ヴィヴィアンヌ、えっと、物事には順序があってですね」
「えっ……だめなの?」
「いや、だめというわけでは……」
ヴィヴィアンヌに上目遣いで少し悲しげに問われると、オリヴィエはだめだとは言えなかった。
(僕が、見せるだけで我慢できるかどうか……)
めでたく恋人となってそういう仲になった以上、見せても問題はないとは思っている。だがヴィヴィアンヌに心惹かれ、彼女の裸体を目の当たりにし、オリヴィエの情欲はふくらんでいた。いまにも爆発しそうな状態であれを見せるとなると、暴走しかねない。
(いやいや、だめだろう……)
ヴィヴィアンヌがそういった意図なく無知であることがオリヴィエに多少後ろめたさを感じさせ、歯止めになっている。
「……わかりました。恋人として、一段ずつ、着実に段階を進めましょう。いい段階まで進んだら、僕の僕を見せます」
オリヴィエはそう言い終わったあとで自分が変態のように思えて後悔した。僕の僕を見せるという字面だけ見れば、あまりにも変態だ。
「やった! ねえっ、騎士さま! どうすればいいの?」
ヴィヴィアンヌはまったく気にもせずよろこび、やる気は十分だ。むしろ早くあれが見たくて、早く段階を進めようと意気込んでいる。
(そっ、そんなに見たいのか……)
オリヴィエはうれしいようなうれしくないような、複雑な気分だ。ヴィヴィアンヌから無自覚の告白を受けたものの、彼女の興味は相変わらず大事なものに注がれている。自分の体の一部とはいえ、本当に複雑な気分だ。
「……まずですね。私たち……いや、僕たちは恋人になったんだから、こう……もっと、親しげに」
「親しげ?」
ヴィヴィアンヌはいまでも十分に親しげだ。ただオリヴィエの言う親しげは、話し方や雰囲気のことではない。
「…………つまり。そろそろ、僕の名前を呼んでほしい」
「名前?」
オリヴィエはまだ一度もヴィヴィアンヌから名を呼ばれたことがなかった。ヴィヴィアンヌはオリヴィエの切実な声に首をかしげる。
オリヴィエは名乗った際にどう呼んでも構わないと言っていたし、ヴィヴィアンヌを意識しだすまで名を呼ばれないことをなんとも思っていなかった。
だがいまでは名を呼んでもらえないことが寂しくてたまらない。オリヴィエは騎士さまと呼ばれるのも悪くはなかったが、いまは一刻も早く自分の名を呼ばれたかった。
「じゃあ、オリヴィエ?」
「……あぁ、よかった! 忘れられていたらどうしようかと……」
オリヴィエは安堵に胸をなで下ろし、片手で目元を覆って深く息を吐く。ヴィヴィアンヌがオリヴィエの同僚が彼の名を呼んでいるのを耳にするまですっかり忘れ去っていたことは、このまま一生知らないほうが彼のためだろう。
「ねえ、騎士さま。私のことはヴィヴィって呼んでほしいな」
「……僕の呼び方、即、戻っているけれど……じゃあ、ヴィヴィ?」
「はい! ……へへっ」
ヴィヴィアンヌは片手を上げて返事をし、少し照れくさそうに頬を赤めて笑った。オリヴィエはその表情がたまらなくかわいくて胸を抑えて小さくうめく。
「お父さんが私にヴィヴィアンヌって名前をつけて、お母さんが私のことをヴィヴィって呼んでいたんだって」
「……そっか」
ヴィヴィアンヌは父も母も、どちらのことも覚えていない。けれど祖母からヴィヴィアンヌという名は父が彼女に贈った宝物であり、ヴィヴィという愛称は母が彼女に贈った宝物だと教えられていた。ヴィヴィアンヌはその宝物があったから、寂しいと思わなかった。
「どう、親しげになった?」
「……うん。それに、すごくかわいくていい」
「やった。あっ、騎士さまもかわいくしちゃう?」
「……戻っているんだけどなぁ……いや、僕はオリヴィエでいいよ」
オリヴィエは苦笑いしつつ、うれしそうに笑うヴィヴィアンヌを眺めた。まだ恋人になったばかり、これから時間はある。
「騎士さまの名前って、どう書くの?」
「……まあ、いいか。えっと……」
オリヴィエは小屋の中を見回したが、小屋の中にはペンもインクもなにもなかった。どう伝えようかと悩んだが、ヴィヴィアンヌが手を広げて差し出してきたため首をかしげる。
「騎士さま、ここに書いて」
「ああ、なるほど」
オリヴィエはヴィヴィアンヌの手のひらにそっと指を這わせて自分の名前を綴った。ヴィヴィアンヌはその動きをじっと見つめながら、掌に描かれた文字を口にする。
「オ、リ、ヴ……ィ、エ?」
「うん」
「あっ、ヴィは私とおそろいだね」
ヴィヴィアンヌはうれしそうに笑うと、オリヴィエの手をとってひっくり返した。察したオリヴィエが手のひらを広げると、ヴィヴィアンヌはそこに自分の名前を描く。
「ヴィ、ヴィ、ア、ン、ヌ」
「ねっ、おそろいでしょう?」
「うん、そうだな」
オリヴィエは笑ったヴィヴィアンヌが愛しくて、その手をとり指を絡めて握りしめた。ヴィヴィアンヌは初めこそ驚いたようだが、その手を握り返してしっかりとつなぐ。オリヴィエは軽く手を持ち上げると、ヴィヴィアンヌの手の甲に軽く音をたてて口づけた。
「いまの、知ってるよ。口づけでしょう?」
「…………知っているんだ」
「うん。おばあちゃんがよくしてくれたの」
「あ、そうか……」
どこで知ったのかと内心焦ったオリヴィエだが、家族で親愛の口づけをすることくらいあるだろう。ならば遠慮することはないと、ヴィヴィアンヌの髪に、額に、頬に、軽く唇を寄せた。唇が触れ、僅かに息がかかり、ヴィヴィアンヌはくすくすと笑った。
「くすぐったい、騎士さま」
「……嫌?」
「ううん、もっとしてほしい」
オリヴィエはねだるヴィヴィアンヌの目元にそっと口づけ、そのまま顔をのぞき込む。右手で頬に手を添えると、ヴィヴィアンヌはきょとんと目を丸くした。
「……なら、次は恋人としての口づけをしようか」
「コイビトの口づけ? どうするの?」
ヴィヴィアンヌはオリヴィエの目がいつもと違うように見えた。胸が高鳴るのを感じ、理由がわからず不思議に思いながらオリヴィエをじっと見つめ返す。
「じゃあ、ヴィヴィ。目を閉じて」
「目? ……こう?」
ヴィヴィアンヌは疑うことなく言われるがままにまぶたをおろした。オリヴィエは目を閉じ、すべてを委ねているヴィヴィアンヌの唇を親指で触れて、ゆっくりとなぞる。
(……柔らかい、ヴィヴィの唇……)
何度ここに触れたいと思い、何度触れることを妄想しただろう。オリヴィエが唇を重ねると、ヴィヴィアンヌの肩が小さくゆれた。一度だけでは足りず、何度も唇を重ねる。目を閉じているからか、ヴィヴィアンヌは唇に触れる感触や僅かにかかる吐息とその音にますます胸を高鳴らせていた。
(……なんだろう……全然、違う)
ヴィヴィアンヌは目を開いて自分の唇に指で触れると、さきほどの感覚を思い出すかのようになぞる。高鳴る胸と前に一度感じたことのある不思議な感覚に首をかしげた。ヴィヴィアンヌはそれがなにか知りたくて、まだ終わりにしたくなかった。
「ヴィヴィ、今日はこの辺で終わりにしよう」
「騎士さま、もっとしたい」
「あー……いや、これ以上やると僕が……」
「……だめなの?」
「…………だめ、じゃない」
ヴィヴィアンヌは上目遣いで見上げられ、オリヴィエはあっさりと陥落した。ヴィヴィアンヌはうれしそうにオリヴィエの胸に飛び込むと、目を閉じて口づけをねだる。かわいい恋人にここまで甘えられたら、望みを叶えないわけにはいかないだろう。
「……ヴィヴィアンヌ、えっと、物事には順序があってですね」
「えっ……だめなの?」
「いや、だめというわけでは……」
ヴィヴィアンヌに上目遣いで少し悲しげに問われると、オリヴィエはだめだとは言えなかった。
(僕が、見せるだけで我慢できるかどうか……)
めでたく恋人となってそういう仲になった以上、見せても問題はないとは思っている。だがヴィヴィアンヌに心惹かれ、彼女の裸体を目の当たりにし、オリヴィエの情欲はふくらんでいた。いまにも爆発しそうな状態であれを見せるとなると、暴走しかねない。
(いやいや、だめだろう……)
ヴィヴィアンヌがそういった意図なく無知であることがオリヴィエに多少後ろめたさを感じさせ、歯止めになっている。
「……わかりました。恋人として、一段ずつ、着実に段階を進めましょう。いい段階まで進んだら、僕の僕を見せます」
オリヴィエはそう言い終わったあとで自分が変態のように思えて後悔した。僕の僕を見せるという字面だけ見れば、あまりにも変態だ。
「やった! ねえっ、騎士さま! どうすればいいの?」
ヴィヴィアンヌはまったく気にもせずよろこび、やる気は十分だ。むしろ早くあれが見たくて、早く段階を進めようと意気込んでいる。
(そっ、そんなに見たいのか……)
オリヴィエはうれしいようなうれしくないような、複雑な気分だ。ヴィヴィアンヌから無自覚の告白を受けたものの、彼女の興味は相変わらず大事なものに注がれている。自分の体の一部とはいえ、本当に複雑な気分だ。
「……まずですね。私たち……いや、僕たちは恋人になったんだから、こう……もっと、親しげに」
「親しげ?」
ヴィヴィアンヌはいまでも十分に親しげだ。ただオリヴィエの言う親しげは、話し方や雰囲気のことではない。
「…………つまり。そろそろ、僕の名前を呼んでほしい」
「名前?」
オリヴィエはまだ一度もヴィヴィアンヌから名を呼ばれたことがなかった。ヴィヴィアンヌはオリヴィエの切実な声に首をかしげる。
オリヴィエは名乗った際にどう呼んでも構わないと言っていたし、ヴィヴィアンヌを意識しだすまで名を呼ばれないことをなんとも思っていなかった。
だがいまでは名を呼んでもらえないことが寂しくてたまらない。オリヴィエは騎士さまと呼ばれるのも悪くはなかったが、いまは一刻も早く自分の名を呼ばれたかった。
「じゃあ、オリヴィエ?」
「……あぁ、よかった! 忘れられていたらどうしようかと……」
オリヴィエは安堵に胸をなで下ろし、片手で目元を覆って深く息を吐く。ヴィヴィアンヌがオリヴィエの同僚が彼の名を呼んでいるのを耳にするまですっかり忘れ去っていたことは、このまま一生知らないほうが彼のためだろう。
「ねえ、騎士さま。私のことはヴィヴィって呼んでほしいな」
「……僕の呼び方、即、戻っているけれど……じゃあ、ヴィヴィ?」
「はい! ……へへっ」
ヴィヴィアンヌは片手を上げて返事をし、少し照れくさそうに頬を赤めて笑った。オリヴィエはその表情がたまらなくかわいくて胸を抑えて小さくうめく。
「お父さんが私にヴィヴィアンヌって名前をつけて、お母さんが私のことをヴィヴィって呼んでいたんだって」
「……そっか」
ヴィヴィアンヌは父も母も、どちらのことも覚えていない。けれど祖母からヴィヴィアンヌという名は父が彼女に贈った宝物であり、ヴィヴィという愛称は母が彼女に贈った宝物だと教えられていた。ヴィヴィアンヌはその宝物があったから、寂しいと思わなかった。
「どう、親しげになった?」
「……うん。それに、すごくかわいくていい」
「やった。あっ、騎士さまもかわいくしちゃう?」
「……戻っているんだけどなぁ……いや、僕はオリヴィエでいいよ」
オリヴィエは苦笑いしつつ、うれしそうに笑うヴィヴィアンヌを眺めた。まだ恋人になったばかり、これから時間はある。
「騎士さまの名前って、どう書くの?」
「……まあ、いいか。えっと……」
オリヴィエは小屋の中を見回したが、小屋の中にはペンもインクもなにもなかった。どう伝えようかと悩んだが、ヴィヴィアンヌが手を広げて差し出してきたため首をかしげる。
「騎士さま、ここに書いて」
「ああ、なるほど」
オリヴィエはヴィヴィアンヌの手のひらにそっと指を這わせて自分の名前を綴った。ヴィヴィアンヌはその動きをじっと見つめながら、掌に描かれた文字を口にする。
「オ、リ、ヴ……ィ、エ?」
「うん」
「あっ、ヴィは私とおそろいだね」
ヴィヴィアンヌはうれしそうに笑うと、オリヴィエの手をとってひっくり返した。察したオリヴィエが手のひらを広げると、ヴィヴィアンヌはそこに自分の名前を描く。
「ヴィ、ヴィ、ア、ン、ヌ」
「ねっ、おそろいでしょう?」
「うん、そうだな」
オリヴィエは笑ったヴィヴィアンヌが愛しくて、その手をとり指を絡めて握りしめた。ヴィヴィアンヌは初めこそ驚いたようだが、その手を握り返してしっかりとつなぐ。オリヴィエは軽く手を持ち上げると、ヴィヴィアンヌの手の甲に軽く音をたてて口づけた。
「いまの、知ってるよ。口づけでしょう?」
「…………知っているんだ」
「うん。おばあちゃんがよくしてくれたの」
「あ、そうか……」
どこで知ったのかと内心焦ったオリヴィエだが、家族で親愛の口づけをすることくらいあるだろう。ならば遠慮することはないと、ヴィヴィアンヌの髪に、額に、頬に、軽く唇を寄せた。唇が触れ、僅かに息がかかり、ヴィヴィアンヌはくすくすと笑った。
「くすぐったい、騎士さま」
「……嫌?」
「ううん、もっとしてほしい」
オリヴィエはねだるヴィヴィアンヌの目元にそっと口づけ、そのまま顔をのぞき込む。右手で頬に手を添えると、ヴィヴィアンヌはきょとんと目を丸くした。
「……なら、次は恋人としての口づけをしようか」
「コイビトの口づけ? どうするの?」
ヴィヴィアンヌはオリヴィエの目がいつもと違うように見えた。胸が高鳴るのを感じ、理由がわからず不思議に思いながらオリヴィエをじっと見つめ返す。
「じゃあ、ヴィヴィ。目を閉じて」
「目? ……こう?」
ヴィヴィアンヌは疑うことなく言われるがままにまぶたをおろした。オリヴィエは目を閉じ、すべてを委ねているヴィヴィアンヌの唇を親指で触れて、ゆっくりとなぞる。
(……柔らかい、ヴィヴィの唇……)
何度ここに触れたいと思い、何度触れることを妄想しただろう。オリヴィエが唇を重ねると、ヴィヴィアンヌの肩が小さくゆれた。一度だけでは足りず、何度も唇を重ねる。目を閉じているからか、ヴィヴィアンヌは唇に触れる感触や僅かにかかる吐息とその音にますます胸を高鳴らせていた。
(……なんだろう……全然、違う)
ヴィヴィアンヌは目を開いて自分の唇に指で触れると、さきほどの感覚を思い出すかのようになぞる。高鳴る胸と前に一度感じたことのある不思議な感覚に首をかしげた。ヴィヴィアンヌはそれがなにか知りたくて、まだ終わりにしたくなかった。
「ヴィヴィ、今日はこの辺で終わりにしよう」
「騎士さま、もっとしたい」
「あー……いや、これ以上やると僕が……」
「……だめなの?」
「…………だめ、じゃない」
ヴィヴィアンヌは上目遣いで見上げられ、オリヴィエはあっさりと陥落した。ヴィヴィアンヌはうれしそうにオリヴィエの胸に飛び込むと、目を閉じて口づけをねだる。かわいい恋人にここまで甘えられたら、望みを叶えないわけにはいかないだろう。
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