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本編
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ヴィヴィアンヌは多少時間がかかったものの、無事に入り口の結界を解除した。そのまま中の結界もすぐに解いてオリヴィエに驚かれたが、笑ってごまかす。
(……魔女が死んで、二十年近くか……その割には、きれいだな)
洞窟の中は少し埃っぽいが、比較的きれいだった。オリヴィエは多少の違和感を覚えつつも、魔法の光で照らされた洞窟の中を見回す。その違和感は当然のことだろう、ヴィヴィアンヌや彼女の祖母が洞窟内を掃除をすることがあったのだから。
(思ったよりなにもないが……)
洞窟の中にはさまざまな書物が無造作に積み上げられており、それがいくつかの山となっている。ほとんどが二十年以上前の書物で魔法に関わるものばかりだ。中にはここに住んでいた魔女が直々に書いたと思われるものもある。
「……手がかりがないか、手当たり次第調べていくしかないか……」
オリヴィエが欲しているのは、魔女が死に間際に残した怨嗟の呪いを解く方法だ。それはこれだという明確な答えはないし、書物に解呪方法が書かれているとは限らない。そもそも、ここに望む知識があるとも限らない。
(……わかっていたが、前途多難……だな)
オリヴィエは近くに積んである本の山から適当に一冊手に取った。左腕が動かせないため、その場に座り込み本を地に置いて開く。その様子を眺めながら、ヴィヴィアンヌは青い顔で口を開いた。
「……あの、騎士さま。私、食べ物採りに行くね」
「わかりました。ありがとう、ヴィヴィアンヌ」
「……暗くなる前に、迎えにくるね」
ヴィヴィアンヌはそう言い残し、そそくさと洞窟の外に出て早足で洞窟から離れていく。普段のヴィヴィアンヌなら手伝いを申し出ていただろうが、いまは少しでも遠くに行ってしまいたかった。
ヴィヴィアンヌはしばらく歩き続け、普段よく食べる実が採れる木が多く生える一角にたどり着く。その根元に近づくと、地に落ちた硬い殻に覆われた実を拾って編みかごに放り込んだ。
(騎士さま、よく食べるからたくさん採って……あ、でも……)
オリヴィエは魔女の洞窟に入ることができた。そこで必要としている知識があれば、ここでの生活は終わりだ。仮になかったとしても、次の手がかりを探しにここを去るだろう。
(……たくさん採っても、意味がないよね……)
ヴィヴィアンヌは手を止め、小さく息を吐いた。オリヴィエとの別れのときは近い。けれども、それで良かったとも思っていた。
(……騎士さまがもし、私が魔女のケツエンだって知って……憎いってなったら……)
ヴィヴィアンヌには憎いという感情はわからない。わからないが、ヴィヴィアンヌの曾祖母は憎悪によって、話に聞いていた人物像からかけ離れ、人を殺そうとしていた。
(……騎士さまも、私を殺したいってなるのかな。それなら……)
ヴィヴィアンヌはそれが怖くてたまらなかった。そうなる前に、知られる前に別れたほうが良いとすら思っている。
(……でも、騎士さまともう会えなくなっちゃう)
オリヴィエが森から出ていけば、再びヴィヴィアンヌは一人になる。そして、二度と戻ってこないだろう。
ここは人々が恐れる魔女の森。長く住んでいるヴィヴィアンヌでも下手をすれば死んでしまう可能性があるほどに恐ろしい場所だ。特別な目的がなければだれもここに立ち入ることはない。オリヴィエは命をかけてでも果たしたい目的があったからやってきたのであって、当然、ここでの目的をなくした彼が再びやってくることなど有り得ないとヴィヴィアンヌは考えていた。
(やだな……帰らないでほしいな)
ヴィヴィアンヌはそれが願っても叶わぬ願いだと理解している。オリヴィエは呪いを解く方法が見つかっても見つからなくても、大切な方の元へと戻るだろう。
(……やだよ……騎士さまと一緒にいたいよ……)
いつかヴィヴィアンヌが魔女の血縁だと知り、彼女を憎み、殺そうとするかもしれない。それでも、ヴィヴィアンヌは願わずにはいられなかった。
(……ついていっちゃ、だめかな)
狂王が討たれたいま、魔法使いが捕まり、殺されるようなことはないはずだ。いつか魔女の血縁だと知られて殺されることになったとしても、それまででもいいから一緒にいたい。ヴィヴィアンヌはオリヴィエを知らなかった頃に、一人きりの頃には戻れそうになかった。戻るにはさまざまな感情を知りすぎてしまった。
「……だめ、だよね」
ヴィヴィアンヌは木の実を採り終え、裾をはらって立ち上がる。ほかの食料を探しに行こうと一歩足を進めたところで、耳に微かな音が聞こえて立ち止まった。
「あれ、いまの……」
ヴィヴィアンヌはその音が聞こえた方向に目を向け、首をかしげてそちらに足を進めた。低い崖近くまで歩き、木の陰にしゃがみこんで隠れながらをのぞき込む。
(あれ……?)
そこには在るはずのない人の姿が二つ見え、ヴィヴィアンヌは目を見開いた。ヴィヴィアンヌの耳に届いたのは人の話し声だった。
(人だ!)
濃褐色の長い髪と翠の目をした女性と、白に近い金色の髪と金糸雀色の目をした男性が一人ずつ。ヴィヴィアンヌは人生で二度目の他人の姿を見てどきどきと胸を高鳴らせた。
(どうしてこんなところに? ……あっ、騎士さまと同じ服だ!)
ヴィヴィアンヌが初日に真っ先に脱がせた、オリヴィエが着ていた服だ。ヴィヴィアンヌはそれが騎士のための制服だとオリヴィエから教わったため、二人がオリヴィエと同じ騎士だと気づく。彼らがなにを話しているのか気になったヴィヴィアンヌは魔法を使い、二人の会話を盗み聞きした。
「もうっ、本当、どこにいるのよオリヴィエ!」
(……オリヴィエ? …………あっ、騎士さまのことか)
ヴィヴィアンヌは少し考え込み、それがオリヴィエの名前だと気づくのに数秒かかった。ずっと騎士さまと呼んでいたため、うっかり名前を忘れていたようだ。本人が知ったら泣いていたかもしれない。
「……ルネ、もう諦めた方がいい」
「なに言っているのよ、リュシアン!」
「さきほどの血の跡も、もうだいぶ時間が経っている」
「でもっ……でも!」
(血? ……あ、騎士さま、腕にけがしていたっけ)
オリヴィエは洞窟に向かうまでの道中で魔物に襲われ、右腕を負傷している。彼らの言う血の跡とはそのときのものだろう。致命傷と言うほどのものではなかったものの、血の跡を残して姿が見えない以上、最悪の想定をしているのかもしれない。
(……声をかけて、騎士さまが無事って伝えたほうがいいかな? そしたら、騎士さまのこと手伝ってくれるかも)
オリヴィエは一人で洞窟を調査しているが、人手が増えれば彼の負担は軽くなるはずだ。ヴィヴィアンヌはそう思ったが、同時にもう一つ可能性を考えて動きを止める。
(……騎士さまの知りたいこと、早く見つかる、かも……)
そうすれば、オリヴィエはいなくなる。そう思うと、ヴィヴィアンヌは声をかけられなかった。戸惑うヴィヴィアンヌが盗み聞きしているなどとはしらず、二人は会話を続ける。
「……こんなことになるなら、引き止めて、結婚してって告白しておけばよかった!」
(……えっ、ケッコン?)
「……お前、オリヴィエが本当に好きだな」
「そうじゃなきゃ、探しにこないわよ!」
「この森に入る勇気があるのに、告白する勇気はなかったんだな」
「……だって、あの捻くれた状態で告白しても、信じてもらえずに嫌われるだけじゃない!」
二人はまだ話を続けていたが、ヴィヴィアンヌはそれどころではなかった。ルネと呼ばれた女性がオリヴィエと結婚する、そのことを考えて胸を抑えている。
(騎士さまとケッコン……そういう仲になるの? 騎士さまの大事なもの、あの人、見ちゃうの!?)
気にしている点は多少おかしいが、ヴィヴィアンヌはいたって真剣だ。裸を見ることも見られることも、もちろんオリヴィエの大切なものを見るのも触るのもまったく気にしなかったヴィヴィアンヌだが、それが自分ではない別の人物が行うことは嫌でたまらなかった。
(……魔女が死んで、二十年近くか……その割には、きれいだな)
洞窟の中は少し埃っぽいが、比較的きれいだった。オリヴィエは多少の違和感を覚えつつも、魔法の光で照らされた洞窟の中を見回す。その違和感は当然のことだろう、ヴィヴィアンヌや彼女の祖母が洞窟内を掃除をすることがあったのだから。
(思ったよりなにもないが……)
洞窟の中にはさまざまな書物が無造作に積み上げられており、それがいくつかの山となっている。ほとんどが二十年以上前の書物で魔法に関わるものばかりだ。中にはここに住んでいた魔女が直々に書いたと思われるものもある。
「……手がかりがないか、手当たり次第調べていくしかないか……」
オリヴィエが欲しているのは、魔女が死に間際に残した怨嗟の呪いを解く方法だ。それはこれだという明確な答えはないし、書物に解呪方法が書かれているとは限らない。そもそも、ここに望む知識があるとも限らない。
(……わかっていたが、前途多難……だな)
オリヴィエは近くに積んである本の山から適当に一冊手に取った。左腕が動かせないため、その場に座り込み本を地に置いて開く。その様子を眺めながら、ヴィヴィアンヌは青い顔で口を開いた。
「……あの、騎士さま。私、食べ物採りに行くね」
「わかりました。ありがとう、ヴィヴィアンヌ」
「……暗くなる前に、迎えにくるね」
ヴィヴィアンヌはそう言い残し、そそくさと洞窟の外に出て早足で洞窟から離れていく。普段のヴィヴィアンヌなら手伝いを申し出ていただろうが、いまは少しでも遠くに行ってしまいたかった。
ヴィヴィアンヌはしばらく歩き続け、普段よく食べる実が採れる木が多く生える一角にたどり着く。その根元に近づくと、地に落ちた硬い殻に覆われた実を拾って編みかごに放り込んだ。
(騎士さま、よく食べるからたくさん採って……あ、でも……)
オリヴィエは魔女の洞窟に入ることができた。そこで必要としている知識があれば、ここでの生活は終わりだ。仮になかったとしても、次の手がかりを探しにここを去るだろう。
(……たくさん採っても、意味がないよね……)
ヴィヴィアンヌは手を止め、小さく息を吐いた。オリヴィエとの別れのときは近い。けれども、それで良かったとも思っていた。
(……騎士さまがもし、私が魔女のケツエンだって知って……憎いってなったら……)
ヴィヴィアンヌには憎いという感情はわからない。わからないが、ヴィヴィアンヌの曾祖母は憎悪によって、話に聞いていた人物像からかけ離れ、人を殺そうとしていた。
(……騎士さまも、私を殺したいってなるのかな。それなら……)
ヴィヴィアンヌはそれが怖くてたまらなかった。そうなる前に、知られる前に別れたほうが良いとすら思っている。
(……でも、騎士さまともう会えなくなっちゃう)
オリヴィエが森から出ていけば、再びヴィヴィアンヌは一人になる。そして、二度と戻ってこないだろう。
ここは人々が恐れる魔女の森。長く住んでいるヴィヴィアンヌでも下手をすれば死んでしまう可能性があるほどに恐ろしい場所だ。特別な目的がなければだれもここに立ち入ることはない。オリヴィエは命をかけてでも果たしたい目的があったからやってきたのであって、当然、ここでの目的をなくした彼が再びやってくることなど有り得ないとヴィヴィアンヌは考えていた。
(やだな……帰らないでほしいな)
ヴィヴィアンヌはそれが願っても叶わぬ願いだと理解している。オリヴィエは呪いを解く方法が見つかっても見つからなくても、大切な方の元へと戻るだろう。
(……やだよ……騎士さまと一緒にいたいよ……)
いつかヴィヴィアンヌが魔女の血縁だと知り、彼女を憎み、殺そうとするかもしれない。それでも、ヴィヴィアンヌは願わずにはいられなかった。
(……ついていっちゃ、だめかな)
狂王が討たれたいま、魔法使いが捕まり、殺されるようなことはないはずだ。いつか魔女の血縁だと知られて殺されることになったとしても、それまででもいいから一緒にいたい。ヴィヴィアンヌはオリヴィエを知らなかった頃に、一人きりの頃には戻れそうになかった。戻るにはさまざまな感情を知りすぎてしまった。
「……だめ、だよね」
ヴィヴィアンヌは木の実を採り終え、裾をはらって立ち上がる。ほかの食料を探しに行こうと一歩足を進めたところで、耳に微かな音が聞こえて立ち止まった。
「あれ、いまの……」
ヴィヴィアンヌはその音が聞こえた方向に目を向け、首をかしげてそちらに足を進めた。低い崖近くまで歩き、木の陰にしゃがみこんで隠れながらをのぞき込む。
(あれ……?)
そこには在るはずのない人の姿が二つ見え、ヴィヴィアンヌは目を見開いた。ヴィヴィアンヌの耳に届いたのは人の話し声だった。
(人だ!)
濃褐色の長い髪と翠の目をした女性と、白に近い金色の髪と金糸雀色の目をした男性が一人ずつ。ヴィヴィアンヌは人生で二度目の他人の姿を見てどきどきと胸を高鳴らせた。
(どうしてこんなところに? ……あっ、騎士さまと同じ服だ!)
ヴィヴィアンヌが初日に真っ先に脱がせた、オリヴィエが着ていた服だ。ヴィヴィアンヌはそれが騎士のための制服だとオリヴィエから教わったため、二人がオリヴィエと同じ騎士だと気づく。彼らがなにを話しているのか気になったヴィヴィアンヌは魔法を使い、二人の会話を盗み聞きした。
「もうっ、本当、どこにいるのよオリヴィエ!」
(……オリヴィエ? …………あっ、騎士さまのことか)
ヴィヴィアンヌは少し考え込み、それがオリヴィエの名前だと気づくのに数秒かかった。ずっと騎士さまと呼んでいたため、うっかり名前を忘れていたようだ。本人が知ったら泣いていたかもしれない。
「……ルネ、もう諦めた方がいい」
「なに言っているのよ、リュシアン!」
「さきほどの血の跡も、もうだいぶ時間が経っている」
「でもっ……でも!」
(血? ……あ、騎士さま、腕にけがしていたっけ)
オリヴィエは洞窟に向かうまでの道中で魔物に襲われ、右腕を負傷している。彼らの言う血の跡とはそのときのものだろう。致命傷と言うほどのものではなかったものの、血の跡を残して姿が見えない以上、最悪の想定をしているのかもしれない。
(……声をかけて、騎士さまが無事って伝えたほうがいいかな? そしたら、騎士さまのこと手伝ってくれるかも)
オリヴィエは一人で洞窟を調査しているが、人手が増えれば彼の負担は軽くなるはずだ。ヴィヴィアンヌはそう思ったが、同時にもう一つ可能性を考えて動きを止める。
(……騎士さまの知りたいこと、早く見つかる、かも……)
そうすれば、オリヴィエはいなくなる。そう思うと、ヴィヴィアンヌは声をかけられなかった。戸惑うヴィヴィアンヌが盗み聞きしているなどとはしらず、二人は会話を続ける。
「……こんなことになるなら、引き止めて、結婚してって告白しておけばよかった!」
(……えっ、ケッコン?)
「……お前、オリヴィエが本当に好きだな」
「そうじゃなきゃ、探しにこないわよ!」
「この森に入る勇気があるのに、告白する勇気はなかったんだな」
「……だって、あの捻くれた状態で告白しても、信じてもらえずに嫌われるだけじゃない!」
二人はまだ話を続けていたが、ヴィヴィアンヌはそれどころではなかった。ルネと呼ばれた女性がオリヴィエと結婚する、そのことを考えて胸を抑えている。
(騎士さまとケッコン……そういう仲になるの? 騎士さまの大事なもの、あの人、見ちゃうの!?)
気にしている点は多少おかしいが、ヴィヴィアンヌはいたって真剣だ。裸を見ることも見られることも、もちろんオリヴィエの大切なものを見るのも触るのもまったく気にしなかったヴィヴィアンヌだが、それが自分ではない別の人物が行うことは嫌でたまらなかった。
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