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第十六章
地球侵略の為の情報収集?(矢部の事情)
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疑似人格が操作を放棄しても、脳間通信は接続されたままだとスーホは言っていた。
では、まだ自分は接続されているのか?
その事をスーホに話してみると……
「それは大丈夫だ。君の脳から、プシトロンパルスは発生していない事が確認できた」
「プシトロンパルス? なんですか? それ?」
「プシトロンとは、脳間通信を媒介する粒子だよ。通信に使う電磁波の様なものだと思ってくれ。我々には、プシトロンパルスを観測する機器があるのでね。君がレム神と接続されているのなら、君の脳からは常にプシトロンパルスが発生しているはずだが、それがまったく観測されなかった」
「じゃあ、俺とレム神の接続は完全に切れているということですか? しかし、なぜ?」
「君は一度死にかけたね。その時に脳間通信機能は強制終了したのだよ」
「そんな事ってあるのですか?」
「ああ」
「しかし、スーホさんは異星人ですよね? 地球人の脳の構造が分かるのですか? まさか!? 地球人を拉致して解剖していた?」
それを聞いてスーホは笑いだした。
「そんな野蛮な事はしないよ」
「ああ! 解剖なんかしなくても、スキャナーで読みとればいいのか」
だが、スーホは首を横にふった。
「そんな事をしなくても、地球人と我々は脳の基本的構造は同じなのだよ」
「え? でも俺ら地球人とあなた達タウリ族は、別々の惑星で発生して進化したのですよ。同じ構造になるとは思えないのですが」
「では、別々の惑星で発生して進化したはずの地球人と、ナーモ族との間に子供が生まれているのはなぜだと思う?」
「え?」
矢部は子供の頃に、地球の男子高校生と宇宙人少女のSFラブコメアニメを見ていたせいか、この事をほとんど疑問に思っていなかった。
しかし、考えてみれば別々の惑星で発生し進化したラ○と○たるが子供を作れるはずがない。
次に矢部の脳裏に浮かび上がったのは、宇宙汎種説。
生命の元となる遺伝子は宇宙から来たという説だ。
しかし、仮にそれが正しいとしても、地表に降りた段階では良くて微生物、悪ければウイルスだ。
その段階から、人間と交配可能な生物に進化するだろうか?
だとすると考えられるのは……
「何者かが、太古の昔に人類またはその亜種をあちこちの惑星に入植させた!? という事でしょうか?」
「そういう事だよ。君たち地球人も、ナーモ族もそして我々タウリ族も、過去に栄えた文明種族が、あちこちの惑星に撒種したのだ。もちろん遺伝子はイジられているが、交配は可能だ。そして脳の構造も基本的に同じで、脳間通信機能で接続状態にする事もできる」
「過去に栄えた文明種族? そんな種族がいたのですか?」
「我々の記録に残っているし、地球人の記録も調べたら残っていたぞ」
「そんなバカな! 俺は聞いたことありません」
「アヌンナキという名前を聞いた事はないか?」
「それ、確か古代シュメール文明の文献に出てくる神様では?」
「そう。だが神ではない。アヌンナキこそが、地球に人類を入植させた種族なのだよ」
「なんだってえ!?」
矢部は混乱してきた。今までの常識がガラガラと崩れてしまったようだ。
「矢部。大丈夫か?」
「いえ。ちょっと認識が追いつかないというか……とにかく俺とレム神との接続は切れているというのは、間違いないのですね?」
「それは保証しよう。さあ、これでも飲んで落ち着いてくれ」
「どうも」
スーホからもらった甘酸っぱい飲み物を飲んで落ち着いたとき、矢部の脳裏に別の疑問が浮かんできた。
「スーホさん。なんで地球の事にそんなに詳しいのです? まさか? タウリ族はかなり前から、地球を偵察していたのですか?」
侵略のために……?
とは言わないでおいたが、もしそうだとするとこの異星人が自分を助けたのは、地球侵略の為の情報収集ではないのか?
では、まだ自分は接続されているのか?
その事をスーホに話してみると……
「それは大丈夫だ。君の脳から、プシトロンパルスは発生していない事が確認できた」
「プシトロンパルス? なんですか? それ?」
「プシトロンとは、脳間通信を媒介する粒子だよ。通信に使う電磁波の様なものだと思ってくれ。我々には、プシトロンパルスを観測する機器があるのでね。君がレム神と接続されているのなら、君の脳からは常にプシトロンパルスが発生しているはずだが、それがまったく観測されなかった」
「じゃあ、俺とレム神の接続は完全に切れているということですか? しかし、なぜ?」
「君は一度死にかけたね。その時に脳間通信機能は強制終了したのだよ」
「そんな事ってあるのですか?」
「ああ」
「しかし、スーホさんは異星人ですよね? 地球人の脳の構造が分かるのですか? まさか!? 地球人を拉致して解剖していた?」
それを聞いてスーホは笑いだした。
「そんな野蛮な事はしないよ」
「ああ! 解剖なんかしなくても、スキャナーで読みとればいいのか」
だが、スーホは首を横にふった。
「そんな事をしなくても、地球人と我々は脳の基本的構造は同じなのだよ」
「え? でも俺ら地球人とあなた達タウリ族は、別々の惑星で発生して進化したのですよ。同じ構造になるとは思えないのですが」
「では、別々の惑星で発生して進化したはずの地球人と、ナーモ族との間に子供が生まれているのはなぜだと思う?」
「え?」
矢部は子供の頃に、地球の男子高校生と宇宙人少女のSFラブコメアニメを見ていたせいか、この事をほとんど疑問に思っていなかった。
しかし、考えてみれば別々の惑星で発生し進化したラ○と○たるが子供を作れるはずがない。
次に矢部の脳裏に浮かび上がったのは、宇宙汎種説。
生命の元となる遺伝子は宇宙から来たという説だ。
しかし、仮にそれが正しいとしても、地表に降りた段階では良くて微生物、悪ければウイルスだ。
その段階から、人間と交配可能な生物に進化するだろうか?
だとすると考えられるのは……
「何者かが、太古の昔に人類またはその亜種をあちこちの惑星に入植させた!? という事でしょうか?」
「そういう事だよ。君たち地球人も、ナーモ族もそして我々タウリ族も、過去に栄えた文明種族が、あちこちの惑星に撒種したのだ。もちろん遺伝子はイジられているが、交配は可能だ。そして脳の構造も基本的に同じで、脳間通信機能で接続状態にする事もできる」
「過去に栄えた文明種族? そんな種族がいたのですか?」
「我々の記録に残っているし、地球人の記録も調べたら残っていたぞ」
「そんなバカな! 俺は聞いたことありません」
「アヌンナキという名前を聞いた事はないか?」
「それ、確か古代シュメール文明の文献に出てくる神様では?」
「そう。だが神ではない。アヌンナキこそが、地球に人類を入植させた種族なのだよ」
「なんだってえ!?」
矢部は混乱してきた。今までの常識がガラガラと崩れてしまったようだ。
「矢部。大丈夫か?」
「いえ。ちょっと認識が追いつかないというか……とにかく俺とレム神との接続は切れているというのは、間違いないのですね?」
「それは保証しよう。さあ、これでも飲んで落ち着いてくれ」
「どうも」
スーホからもらった甘酸っぱい飲み物を飲んで落ち着いたとき、矢部の脳裏に別の疑問が浮かんできた。
「スーホさん。なんで地球の事にそんなに詳しいのです? まさか? タウリ族はかなり前から、地球を偵察していたのですか?」
侵略のために……?
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