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第四章
猫耳少女と帝国軍
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(三人称視点)
村は、紅蓮の炎に包まれていた。
炎の中を、住民達は逃げまどう。
だが、必死の思いで逃げ延びてきた人々に、無慈悲な銃弾の雨が降り注いだ。
「やめて!! 」
凛とした、少女の声が響きわたった。
声の主は、白い貫頭衣をまとった十五~六歳ぐらいの少女。
栗色のショートボブから猫耳が覗いている。
「あなた達の狙いは、あたしでしょ!! 村の人たちに手を出さないで」
悪鬼の如く、村人に銃撃をしていた軍団の攻撃がピタッと止まった。
隊長とおぼしき男が、兜の中で邪悪な笑みを浮かべ、頭に猫耳のある少女を見つめた。
「やっと出てきたか。嬢ちゃん」
隊長は、現地語で言った。
「最初から素直に出てくれば、村が焼かれる事も無かったのにな」
嘘八百である。
少女を確保できたら、この男は村を焼きつくして略奪の限りを尽くすつもりでいた。
「大人しく同行します。ですから、村の人たちを逃がして下さい」
「ダメだと言ったら?」
「魔法で、あなたを殺します」
隊長は苦笑を浮かべた。この少女が魔法を使えるという情報はもっていたが、それがどんな魔法かは聞いていない。
「おお。怖い怖い。おまえは、魔法で人を殺せるのか? では、村人を逃がした後で、おまえがそれを使わないという保証はどこにある?」
「あたしの魔法では、あなた一人しか殺せません。その後であたしは、あなたの部下に殺されます」
「いいだろう。おまえら! 村人を逃がしてやれ。でないと俺が殺されるからな」
「え? 村人を殺したらダサエフ隊長を殺してくれる。じゃあ、村人を殺さないと」
よけいな軽口を叩いた部下に、ダサエフは銃を突きつける。
「なんか言ったか? てめえ」
「じょ……冗談ですよ」
ズキューン!!
銃声が響いた。
軽口を叩いた部下の鎧に、小さな穴が開いている。
穴から血が流れ出し、やがて男は倒れた。
「笑えねえ冗談だな」
数分後、村人達は森の中へと消えていった。
「さあ、約束だ。俺たちと来てもらおう」
少女は、馬車に乗せられ連行されていく。
だが、一時間後、ダサエフ達が馬車の中を見たとき、少女の姿はどこにもなかった。
村は、紅蓮の炎に包まれていた。
炎の中を、住民達は逃げまどう。
だが、必死の思いで逃げ延びてきた人々に、無慈悲な銃弾の雨が降り注いだ。
「やめて!! 」
凛とした、少女の声が響きわたった。
声の主は、白い貫頭衣をまとった十五~六歳ぐらいの少女。
栗色のショートボブから猫耳が覗いている。
「あなた達の狙いは、あたしでしょ!! 村の人たちに手を出さないで」
悪鬼の如く、村人に銃撃をしていた軍団の攻撃がピタッと止まった。
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隊長は、現地語で言った。
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嘘八百である。
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「大人しく同行します。ですから、村の人たちを逃がして下さい」
「ダメだと言ったら?」
「魔法で、あなたを殺します」
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「いいだろう。おまえら! 村人を逃がしてやれ。でないと俺が殺されるからな」
「え? 村人を殺したらダサエフ隊長を殺してくれる。じゃあ、村人を殺さないと」
よけいな軽口を叩いた部下に、ダサエフは銃を突きつける。
「なんか言ったか? てめえ」
「じょ……冗談ですよ」
ズキューン!!
銃声が響いた。
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穴から血が流れ出し、やがて男は倒れた。
「笑えねえ冗談だな」
数分後、村人達は森の中へと消えていった。
「さあ、約束だ。俺たちと来てもらおう」
少女は、馬車に乗せられ連行されていく。
だが、一時間後、ダサエフ達が馬車の中を見たとき、少女の姿はどこにもなかった。
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