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第三章
ドローンウォーズ 3
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なんとか、揚力を得られる速度まで上がり、落下は止まった。
そのすぐ上を、ミサイル二発が通り過ぎる。
ひょっとして、失速してなかったら、ミサイルの餌食だったのか?
あぶない、あぶない。
「ご主人様すごーい! これが木の葉落としという技ですね」
え?
ああ、木の葉落としって、ゼロ戦が使っていた、わざと失速して敵の背後をつくというあれか。
ちょっと、違うような気もするが……
まあ、偶然とはいえ、攻撃を躱せたのだから良しとしよう。
「ご主人様。菊花、戦闘空域に入りました。これより参戦します」
桜花を、菊花が追い抜いて行く。
「紫電さんのカタキです。お空のチリになりなさい。サイドワインダーミサイル全弾発射!!」
なんでこいつ、ロボットなのに、こんなに熱くなれるんだ?
四発のミサイルが、吸い込まれるように敵ドローンに命中。
四つの大きな火球が生まれる。
残り二機。ミサイルは二発。
こっちのミサイルはゼロ。
敵は、最後のミサイルを撃ってきた。
一発のミサイルが、Pちゃんの菊花へ向かう。
「そんなヘナチョコミサイルが、菊花に当たるとでも思っているのですか!? 甘いのですよ。マロングラッセよりも大甘です!」
菊花は、ミサイルをあっさりと躱してしまった。
僕は躱さないで、桜花をミサイルに正対させる。
「ご主人様。逃げてください」
バルカン砲のトリガーを握った。
「無理です! 無理です! バルカンでミサイルを撃ち落とすなんて」
撃ち落とした。
「うっそぉ!」
残り二機。
ミサイルはゼロ。
「まだ隠し玉があるかもしれない。油断するな」
「大丈夫です。落としてしまえば、どうという事ありません」
菊花は、残った敵ドローンの一方にバルカン砲を叩き込む。
空中に大きな火球が生まれた。
もう一方へ向かいかけた時……
「ストップ。戦闘中止」
「どうしてですか?」
「最後の一機は僕がやる」
「わっかりました!」
言っておくが、僕は戦闘欲にかられて言ったわけではないよ。
桜花を、最後の一機に急接近させる。
向こうからは、撃ってこない。
ミサイルしか武器はなかったようだ。
僕は慎重に狙いを定め、気嚢を掠めるように撃った。
ドローンの太陽電池パネルが割れる。
水素への引火は防げたようだ。
「これでよし」
「落とさないのですか?」
「ああ。落とさない。今は、落としちゃだめだ」
そのすぐ上を、ミサイル二発が通り過ぎる。
ひょっとして、失速してなかったら、ミサイルの餌食だったのか?
あぶない、あぶない。
「ご主人様すごーい! これが木の葉落としという技ですね」
え?
ああ、木の葉落としって、ゼロ戦が使っていた、わざと失速して敵の背後をつくというあれか。
ちょっと、違うような気もするが……
まあ、偶然とはいえ、攻撃を躱せたのだから良しとしよう。
「ご主人様。菊花、戦闘空域に入りました。これより参戦します」
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「紫電さんのカタキです。お空のチリになりなさい。サイドワインダーミサイル全弾発射!!」
なんでこいつ、ロボットなのに、こんなに熱くなれるんだ?
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残り二機。ミサイルは二発。
こっちのミサイルはゼロ。
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僕は躱さないで、桜花をミサイルに正対させる。
「ご主人様。逃げてください」
バルカン砲のトリガーを握った。
「無理です! 無理です! バルカンでミサイルを撃ち落とすなんて」
撃ち落とした。
「うっそぉ!」
残り二機。
ミサイルはゼロ。
「まだ隠し玉があるかもしれない。油断するな」
「大丈夫です。落としてしまえば、どうという事ありません」
菊花は、残った敵ドローンの一方にバルカン砲を叩き込む。
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もう一方へ向かいかけた時……
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「最後の一機は僕がやる」
「わっかりました!」
言っておくが、僕は戦闘欲にかられて言ったわけではないよ。
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向こうからは、撃ってこない。
ミサイルしか武器はなかったようだ。
僕は慎重に狙いを定め、気嚢を掠めるように撃った。
ドローンの太陽電池パネルが割れる。
水素への引火は防げたようだ。
「これでよし」
「落とさないのですか?」
「ああ。落とさない。今は、落としちゃだめだ」
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