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第二章
レッドドラゴン 5
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思わず目をつぶった。
ドン!!
ん? 目を開くと、そこにあるのはベジドラゴン親の巨体。
レッドドラゴンはどこだ?
いた。
塩の平原上で、ひっくり返っている。
「ピー」
チビドラが、親の足もとへすり寄っていく。
「おい。Pちゃん。今、目をつぶっていたけど、何があったんだ?」
「ベジドラゴンの親が、レッドドラゴンに体当たりをしました」
僕を、助けてくれたのか?
「グオオオ!!」
ベジドラゴンは、引っくり返っているレッドドラゴンに向かって咆哮を上げた。
「キシャー!!」
レッドドラゴンも起き上がり、咆哮を上げる。
怪獣映画だな。
このまま、ベジドラゴンの親が勝利してくれればいいが……
二頭の翼竜は、塩の平原上でぶつかり合った。
最初は互角に見えた。
しかし、鋭い爪や牙を持っている分、レッドドラゴンの方が圧倒的に有利。
ベジドラゴンの身体は、あっちこちから出血して、塩の平原が赤く染まっていく。
「装着終了」
やっと終わったか。
試しに、手足を動かしてみた。
確かに改良されている。
身体に無理な動きはない。
プロトタイプと違い、簡単だが装甲も持っている。
顔面を覆うバイザーは、ヘッドマウンテッドディスプレイになっていて、ロボットスーツの様々なパラメータ値が表示されていた。
「Pちゃん。こいつのコマンドは、変わっていないか?」
ロボットスーツの様々な機能は、コマンドを言って起動するようになっている音声入力システムだ。学生時代に覚えこんだコマンドは今でも忘れていないが、もし自衛隊に採用された後に、コマンドを変えられていたら使い物にならない。
「変わっていません。というより、ご主人様が使っていた頃のコマンドに戻してあります」
「そうか」
なら問題なし。
翼竜達の方を見ると、ベジドラゴンは塩の平原に倒れて、その上にレッドドラゴンが跨り、今にも噛みつこうとしていた。
普通に走っていたら間に合わない。ええっと、加速のコマンドは……
「アクセレレーション」
で、よかったようだ。
脚部の人工筋肉が、一時的に出力を上げた。
僕は猛然と走り出す。
以前にこれをやった時、僕の足は人工筋肉の動きについていけなくて、しばらく入院するはめになった。今度は、大丈夫なようだ。
ある程度、速度がついたところで……
「ホバー!」
ブーツの底から、空気が噴出してわずかに浮き上がる。
「ジェット」
背嚢から、空気が噴出してさらに加速。
バイザーの数値が、時速百キロに達した。
ドン!!
ん? 目を開くと、そこにあるのはベジドラゴン親の巨体。
レッドドラゴンはどこだ?
いた。
塩の平原上で、ひっくり返っている。
「ピー」
チビドラが、親の足もとへすり寄っていく。
「おい。Pちゃん。今、目をつぶっていたけど、何があったんだ?」
「ベジドラゴンの親が、レッドドラゴンに体当たりをしました」
僕を、助けてくれたのか?
「グオオオ!!」
ベジドラゴンは、引っくり返っているレッドドラゴンに向かって咆哮を上げた。
「キシャー!!」
レッドドラゴンも起き上がり、咆哮を上げる。
怪獣映画だな。
このまま、ベジドラゴンの親が勝利してくれればいいが……
二頭の翼竜は、塩の平原上でぶつかり合った。
最初は互角に見えた。
しかし、鋭い爪や牙を持っている分、レッドドラゴンの方が圧倒的に有利。
ベジドラゴンの身体は、あっちこちから出血して、塩の平原が赤く染まっていく。
「装着終了」
やっと終わったか。
試しに、手足を動かしてみた。
確かに改良されている。
身体に無理な動きはない。
プロトタイプと違い、簡単だが装甲も持っている。
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「Pちゃん。こいつのコマンドは、変わっていないか?」
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「変わっていません。というより、ご主人様が使っていた頃のコマンドに戻してあります」
「そうか」
なら問題なし。
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普通に走っていたら間に合わない。ええっと、加速のコマンドは……
「アクセレレーション」
で、よかったようだ。
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僕は猛然と走り出す。
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ある程度、速度がついたところで……
「ホバー!」
ブーツの底から、空気が噴出してわずかに浮き上がる。
「ジェット」
背嚢から、空気が噴出してさらに加速。
バイザーの数値が、時速百キロに達した。
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