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第十二章
投石機
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『あ!』
突然、ミールの驚いたような声が通信機から流れた。
「どうした!? ミール」
『キラの分身がまたやられました。次の憑代を投下しますね』
「キラの憑代はそれで最後のはずだ。今のうちに補給に行ってくれ」
『そうですね。あたしの憑代も残り少ないです。《海龍》に戻りますね』
通信を切って馬艦長を呼び出した。
『馬 美玲です。どうしました?』
「プリンターを、すぐ動かせますか?」
『問題ありません。何が必要ですか?』
「キラの憑代を……」
『すみません。プログラムナンバーで言って下さい』
ええっと……キラの憑代を作るプログラムは……
「KR4046TIを五つ、それとKR4046Wを二つお願いします」
このプログラム、二つともキラが憑代に使っている短剣を作るブログラムで形状はどちらも同じだが素材が違う。
先のプログラムはチタニウム合金。後のプログラムはタングステン合金で、より耐熱性を高めてある。
『一本あたり三分かかるけど、七本も作っている余裕はあるのですか?』
そうだった!
「ではKR4046Wだけお願いします。ミール達が戻ってきたら、キラに渡して下さい」
『分かりました』
通信を切ると、すぐに芽依ちゃんが声をかけてきた。どうやら、通信が終わるのを待っていたらしい。
「北村さん。敵に動きが」
「何があった?」
「投石機のような物を用意してきました」
投石機か……次から次へと古代兵器を……しかし、古代兵器とはいえ、あれで爆弾でも撃ってこられたら、死体を積み上げたバリケードなんか簡単に破壊されてしまうな。
空中から見ると、バリケードから百メートル離れた地点に、二台の投石機が並んでいた。その周囲に二百人ぐらい兵士が集まっている。
その装置に黒色火薬を積めたと思われる鉄球を装填していた。
あの鉄球を撃ち込んでバリケードを破壊してから、兵士たちを突入させる気だろうな。
しばらくして、二発の鉄球が同時に撃ち出される。
「行くよ。芽依ちゃん」「はい」
僕と芽依ちゃんは、空中で鉄球をキャッチ。
鉄球から延びている導火線に火がついているが、爆発まで三十秒はありそうだ。
「投石機の上に落とすよ」
「はい」
導火線の長さが残り一センチになった時、僕らは五十メートルの高さから鉄球を投下した。
鉄球は地表すれすれで爆発。投石機は木っ端みじんに破壊された。
だが、被害はそれだけにとどまらない。
投石機の近くに積み上げられていた爆弾が次々と誘爆していったのだ。
突然、ミールの驚いたような声が通信機から流れた。
「どうした!? ミール」
『キラの分身がまたやられました。次の憑代を投下しますね』
「キラの憑代はそれで最後のはずだ。今のうちに補給に行ってくれ」
『そうですね。あたしの憑代も残り少ないです。《海龍》に戻りますね』
通信を切って馬艦長を呼び出した。
『馬 美玲です。どうしました?』
「プリンターを、すぐ動かせますか?」
『問題ありません。何が必要ですか?』
「キラの憑代を……」
『すみません。プログラムナンバーで言って下さい』
ええっと……キラの憑代を作るプログラムは……
「KR4046TIを五つ、それとKR4046Wを二つお願いします」
このプログラム、二つともキラが憑代に使っている短剣を作るブログラムで形状はどちらも同じだが素材が違う。
先のプログラムはチタニウム合金。後のプログラムはタングステン合金で、より耐熱性を高めてある。
『一本あたり三分かかるけど、七本も作っている余裕はあるのですか?』
そうだった!
「ではKR4046Wだけお願いします。ミール達が戻ってきたら、キラに渡して下さい」
『分かりました』
通信を切ると、すぐに芽依ちゃんが声をかけてきた。どうやら、通信が終わるのを待っていたらしい。
「北村さん。敵に動きが」
「何があった?」
「投石機のような物を用意してきました」
投石機か……次から次へと古代兵器を……しかし、古代兵器とはいえ、あれで爆弾でも撃ってこられたら、死体を積み上げたバリケードなんか簡単に破壊されてしまうな。
空中から見ると、バリケードから百メートル離れた地点に、二台の投石機が並んでいた。その周囲に二百人ぐらい兵士が集まっている。
その装置に黒色火薬を積めたと思われる鉄球を装填していた。
あの鉄球を撃ち込んでバリケードを破壊してから、兵士たちを突入させる気だろうな。
しばらくして、二発の鉄球が同時に撃ち出される。
「行くよ。芽依ちゃん」「はい」
僕と芽依ちゃんは、空中で鉄球をキャッチ。
鉄球から延びている導火線に火がついているが、爆発まで三十秒はありそうだ。
「投石機の上に落とすよ」
「はい」
導火線の長さが残り一センチになった時、僕らは五十メートルの高さから鉄球を投下した。
鉄球は地表すれすれで爆発。投石機は木っ端みじんに破壊された。
だが、被害はそれだけにとどまらない。
投石機の近くに積み上げられていた爆弾が次々と誘爆していったのだ。
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